(写真=webサイトより)

これまでの働き方を振り返る 新時代を開拓する女性たち

「行動する勇気」を持って自分らしいキャリアを描こう

未曾有の経済危機において、厳しい状況に立たされている職業の人も多くいるでしょう。これから何かを始めようと思っていた人にとっては、タイミングを逃したように感じてしまうかもしれません。

「自分にとって、天職とは何なのか。」こんなときだからこそ、これまでの働き方を少し振り返りながら考えてみるのも良さそうです。

『これが私の生きる道!彼女がたどり着いた、愛すべき仕事』(世界文化社著、世界文化社)から、自分らしいキャリアを実現している女性の働き方を紹介します。

仕事とはその人の生き方に通じる

働き方改革や副業元年などという言葉が飛び交うようになって久しい昨今。本著は、新時代を自分らしく生き抜いて、しなやかに働く女性33人のワークストーリーがまとめられています。

どのような道筋を経て、現在の仕事に至ったのか、さらには、やりたいことを実現するにはどうしたらいいのか、これから何かを始めたい人へ向けて、アドバイスもいただきました。(3ページより引用)

実体験には力があります。それぞれの女性たちの創意工夫や葛藤を知ることで、自分らしい働き方のヒントを得て、自分を奮い立たせるモチベーションにすることができるでしょう。

仕事とは、その人の生き方にもつながります。困難が多い時代だからこそ、これからの人生をどのように働き、どのように生きていくのか。今、一人ひとりが考えなくてはならないタイミングが来ているのかもしれません。

小さくてもいいからアクションを起こす

本著では、1人目として、プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会代表理事の平田麻莉さんが紹介されています。2020年日経ウーマン「ウーマン・オブ・ザ・イヤー」を受賞したことでも知られている人物です。

フリーランスでPRプランナーや出版プロデュース、ライターとして活躍後、2017年にプロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会を設立。法人成りや副業を含めたフリーランスのインフラコミュニティを標榜しています。

これまでの人生で、平田さんは妊娠・出産・病気を経験。フリーランスは日本においてマイノリティであるということに気づきます。

例えば、会社員であれば法律で産休期間が定められていますが、フリーランスの場合はそういった補償がないため、経済的事情もあって早期に復帰することも多いといいます。また、収入がなくても健康保険料や介護保険料を支払わなくてはなりません。

当初はスモールスタートで始めた協会の仕事でしたが、設立の記者発表会が大きく報道されたことも手伝ってメルマガ会員数は1500人になりました。片手間でやることではないと考え直し、ほかの仕事はすべて畳んだのだといいます。

これから何かを始めたい人に向けて、平田さんはこのように語っています。

何かをしたいと思ったら、小さくてもいいからアクションを起こしてみる。(9ページより引用)

平田さん曰く、同協会はフリーランスを増やしたいと考えているわけではなく、会社員であっても会社に寄らないキャリアを自立していくことが大事であると伝えています。

そのためには、自らすすんでアクションを起こすことが重要なのだとか。そして、いきなりお金をもらおうとするのではなく、例えば興味があるコミュニティに参加したり、SNSで発信したりするなど、まずは小さくても、何かを始めることが大事だといいます。

エモーショナルなことを始める

次に、シニア世代や主婦層の作り手が参加できるビジネスを展開している楠佳英さんが紹介されています。楠さんはBeyond the reef代表取締役として、義母とバッグブランドを立ち上げました。

楠さんはOLを経験後、女性誌の編集者やフリーライターとして活躍。2014年にブランドを立ち上げ、翌年には法人化に至ります。

2017年には横浜ビジネスグランプリ女性起業家賞を受賞。DBJ女性新ビジネスプランコンペティションファイナリストにも選ばれました。

Beyond the reefは、手編みや手縫いに特化したバッグブランドで、作り手はシニア世代の女性、つまり“おばあちゃん”たちが中心になっています。何歳になっても自分の得意なことで社会に参加できる仕組みを作ったのです。

きっかけは、楠さんの義母の存在。義父が他界して元気がない様子を見て、編み物が好きな義母の特技を生かせないかと考えたことが始まりでした。

もともとファッション誌の仕事をしていた楠さんは当時、服が大量消費されることに疑問を抱いていました。だからこそ、丁寧に時間をかけて生み出される、編み物の温もりに心をつかまれたのだといいます。

エモーショナルであること。なんでもネットで買える時代だからこそ、人の温もりや情熱が求められているなあと常々感じます。(28ページより引用)

これからの時代は、エモーショナルであることと「整わなくても動く勇気」を持つことの大切さを楠さんは挙げています。

パーフェクトな状態は、待っていてもやってこないものです。人の心に響くようなエモーショナルなことを、やりたいと思った瞬間に始めることが、ポイントであると言えそうです。

整わなくてもまずは動いてみる

このほか、飲食業界に携わる人、飲料メーカーで経理業務をしながら歌人として活躍する人、旅行業に携わる人など。さまざまな業態や立場で、自由に働く女性たちが紹介されています。

全体に共通していることは、最初から成功の確信があるから始めたわけではないということ。やりたいという思いや、誰かのために役立ちたいという思いを元に、始めたところから現在に至っているようです。

また、環境や状況が十分に整っているところからスタートしているわけではないところも、共通事項です。

遠回りして、ときには失敗して、試行錯誤したからこそたどり着いた自分らしい働き方。困難があったとしても、“これが私の生きる道である”と胸を張って語れるような働き方を選んでいきたいものです。

タイトル:『これが私の生きる道!彼女がたどり着いた、愛すべき仕事』
著者:世界文化社
発行:世界文化社
定価:1500円(税抜)

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