(写真=webサイトより)

「通信講座」を作ってスキルを売る 時間や場所にとらわれない働き方とは

自分の得意分野を生かして通信講座をつくろう

場所や時間にとらわれずに、自分のスキルを生かす働き方に注目が集まっている昨今。お金や手間をかけずに、良い仕組みを作っていきたいものです。

『講師業・フリーランスで食べていくならまず「通信講座をつくりなさい!」』(井上幸一郎著、セルバ出版)より、独自のノウハウを通信講座化して販売する考え方を紹介します。

個人でもできる通信講座ビジネス

現在、株式会社オンユアマークの代表取締役である著者は、立教大学経済学部を卒業後、新卒で通信講座会社に入社し、マーケティングを担当していました。

当時の会社では、ネット配信型の通信講座でWebデザイナー講座や簿記講座などを配信しており、著者は、ここで通信講座ビジネスの仕組みや、通信講座の売り方を学びます。

その後、企業研修を行う会社で、教材制作や講座設計について学び独立。「理想のライフスタイルを実現する」をスローガンに、SNSを活用したマーケティングの提案やスクールビジネスの支援のほか、フリーランスや在宅ワーカーの支援を行っています。

なぜ、このような書籍を出すに至ったかといいますと、今、通信講座ビジネスがチャンスだからです。中略 そして、通信講座ビジネスは、あなたの生活をきっと豊かなものにしてくれることでしょう。 (3ページより引用)

ユーキャンやベネッセなど、通信講座といえば大手のものというイメージがあります。

しかし、現在はYouTuberに代表されるように、個人で動画を撮影して配信したり、SEOやネット広告を駆使したりして、販売促進が安価でできるようになっています。

大手のものだった通信講座の世界も同様で、個人でも手軽に始められるようになってきたと著者は言います。

通学式のスクールと異なり、通信講座は「いつでも、どこでも、何人でも」受講可能な仕組みであり、時間も場所もフリーであると言えます。働き方改革が進む今、興味がある方も多いのではないでしょうか。

オンライン化によって講義の形も多様に

通信講座は、「スマホ×クラウド」で完結するビジネスであると著者は強調しています。つまり、講座の制作、配信、受講といった一連の行為は、すべてスマホでできるというのです。

近年、オンデマンド配信だけではなく、ZOOMなどオンライン会議ツールの発達によって、講座のライブ配信も気軽にできるようになりました。

遠隔では難しかった双方向型の講座や、グループワークを伴う講義・質疑応答などにも対応できようになったことで、通信講座において提供可能な教育の幅が広がりつつあると言えるでしょう。

これからは通信講座が主流になる

通信講座といえば、これまでは紙の教材がスタンダードでした。教材デザインに印刷代、郵送費やDVD代など、さまざまなコストがかかっていました。

しかし、今では映像編集なども簡単にできるようになり、オンラインプラットフォームにアップすれば、郵送費もかかりません。やり方によっては、制作から配信まですべて無料で作り上げることもできそうです。

また、郵送が不要になったことで、世界中が顧客になったということもオンライン化の恩恵であると言えます。海外に住んでいる日本人や、場合によっては外国人も講座顧客のターゲットになり得ます。

オンラインで授業を配信する、この流れは、今後ますます加速するでしょう。中略 そして、今後間もなく、私は、通信講座と通学講座のシェアは、逆転することになると読んでいます。(17ページより引用)

通信×通学の組み合わせも効果的

通信講座は単体でもビジネスとして成立することがよく分かりましたが、通学講座と組み合わせたときに、さらなる威力を発揮することもあると著者は言います。

通信講座で入門講座を提供し、通学講座で本格講座を提供する。つまり、通信講座を通学講座の営業ツールとして機能させ、二段構えで設計することで、販売の導線を作ることが可能になるのです。

例えば、住まいが遠方であったり、金額的なハードルがあったりなど、通学講座にいきなりチャレンジできない人にとって、気軽に自宅で試すことができる通信講座は、喜ばれるツールであると言えそうです。

通信講座の準備には設計図が必要

通信講座の魅力は理解できたとしても、実際にどう構築していけばいいのでしょうか。注意点は、いきなり教材を作ってはいけないことだと著者は言います。

通信講座の準備には、家づくりと同様に設計図が必要です。つまり、教育のアウトラインを作ることから始めなくてはならないようです。

教育の世界では、この一連の設計技法を「インストラクショナルデザイン」、略して「ID」と呼んでいます。(54ページより引用)

インストラクショナルデザインは、アメリカを中心に研究が進んでいて、関連書籍も出版されています。受講者の動機付けや教育の機能方法、理解の促進などが理論として体系化されていると言います。

このインストラクショナルデザインに沿って教育講座を作っていくことで、効果的な内容にすることができそうです。

例えば、以下のような順番で一つ一つ定義を作っていくことで、効果的な講座の構築につながります。

・目的、目標を決める
・ターゲットを決める
・受講者の「夢」「現状」と「講座のゴール」をセットする
・自分の強みを洗い出す
・講座の五大特徴を決める
・オリジナルメソッドを定義する
・講座名称を決める
・競合分析をする
・概要設計をする

特に、最初に挙げられている「目的・目標を決める」ことは、軸をぶらさないために必要なことであると著者は語っています。

通信講座で自分らしいビジネスを

通信講座を作り始めると、「あれもしたい」「これは面倒だ」など試行錯誤を繰り返しているうちに、当初の目的からずれてしまうことがあるようです。作る目的と実態がかい離しないように、目的を最初に整理しておく必要があるでしょう。

さらに、事業として成功させるためには販売数量や金額目標、販売開始時期なども設定しておくとよさそうです。

通信講座という手法を使いながら、自分らしいビジネスやライフスタイルを作っていきたいものです。

タイトル:『講師業・フリーランスで食べていくならまず「通信講座をつくりなさい!」』
著者:井上幸一郎
発行:セルバ出版
定価:1500円(税抜)

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