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【FP解説】男性の育児休暇、女性にとってうれしい取り方・過ごし方

男性が育児休暇を有意義に過ごすために知っておきたいこと

最近、男性の育児休暇を義務化する動きが活発になっています。育児休暇が取りやすい環境になるのはよいことですが、女性にとってはどうでしょう?男性が育児休暇をただの休暇と勘違いして出産後の女性のストレスを増やさないようにするために、心とお金の両面から育休について解説します。

制度化が進む男性の育休!実際にはどんな制度なの?

男性が育児休業を取得することにはなかなか厳しい風潮があるなかで、最近では「育児休暇」として男性が育児に取り組みやすくするために企業ごとの工夫が見られます。

「育児休暇」と「育児休業」の違い

まず、「育児休暇」と「育児休業」の違いについて整理しておきましょう。大きな違いは法律で定められているかどうかです。「育児休暇」は企業単位でそれぞれ定められた育児を目的とした休暇制度です。一方、「育児休業」は「育児・介護休業法」によって定められており法律に守られた働く側の権利と言えます。

育児休業制度の概要

まずは、法律で定められている育児「休業」がどのような制度なのか、押さえておきましょう。

育児休業は、原則として「1歳に満たない子を養育する男女労働者」が利用できる男女共通の制度です。一定の要件を満たす場合には2歳まで取得でき、男性の場合は子どもが産まれた日から原則1人の子に対して1回の取得が可能です。

ちなみに、女性の場合は、産後8週間までは産後休業なので、その後子どもが1歳になるまでが育児休業扱いとなります。

●男性の育児休業取得を応援する特例2つ

夫婦で育休を取得しやすいように、都道府県労働局では次のような特例を設けています。できるだけ夫婦で育児の負担を分担できるように、ぜひ活用したいですね。

「パパ休暇」:原則1人の子に対して1回しか取得できない育休ですが、母親の産後休暇中(出産後8週間)に父親が育休を取得した場合は、特別な事情がなくても期間中に再度取得することができます。

「パパ・ママ育休プラス」:両親がともに育休を取得する場合は、子どもが1歳2カ月になるまで育休延長されます。

●育児休業中の家計を支える「育児休業給付金」

育児休業中は雇用保険から「育児休業給付金」を受けることができます。この給付金に関しては非課税で、所得とはみなされないため社会保険料も免除されます。

給付金額は、休業開始時の賃金日額×支給日数の金額に対して最初の6カ月間は67%、それ以降は50%です。ただし、休業中も勤務先から給与が支給されている場合は、減額や給付自体がないこともあります。また、給付限度額も設定されていますのでよく確認しておきましょう。

育児だけじゃない家庭内労働!育児休暇中に共有したい家事とは

育児, 休暇, 男性 (写真=PIXTA)

会社で独自に定められた「育児休暇」を利用する場合、取得可能期間や手続き方法は企業によって異なります。ここでは、育児休暇中の過ごし方を考えてみましょう。

まず、休暇中の家事分担を考える必要があります。子育てや家事は、育児休業や育児休暇を取得し終わった後もずっと続くもの。育児の分担だけでなく、日頃から父親がどうしてくれることが母親の負担減につながるのかも分かってくれていると女性にとってはうれしいものです。

そこで、大和ハウスがまとめた最近話題の「名もなき家事ランキング」と、そこに寄せられた声を紹介します。育児に追われる母親の家事負担を少しでも減らすために、できることから実践してみてはいかがでしょうか。

●第3位「トイレットペーパーの補充・交換」

「洗濯や掃除など、目に見えるものだけが家事じゃない。トイレットペーパーの芯を変えたり、詰め替えたり……とても小さいことも家事だと思う!」

思いやりと言うのでしょうか?どんなことでも、次に使う人に目を向けてもらえるとありがたいものです。

●第2位「玄関で脱ぎっぱなしの靴の片付け」

「毎日、夫の靴をそろえるのは私。5歳と2歳の子どもはちゃんとそろえるのにな」

できることは自分でやってくれると助かるものです。

●第1位「裏返しに脱いだ衣類、丸まったままの靴下を裏返す作業」

「洗濯物が毎回裏返し。干すときに直すのは冷たいし、畳むときに直すのも面倒だから脱ぐときに考えてほしい」

これ!意外と時間がかかるものです。この負担が無くなるだけで家事の時間とストレスは格段に減少するのではないでしょうか。男性にとっては「言ってくれればよいのに!」と思うことですが、一方の女性にとっては「言わなくても気付いてほしいな」と思うこと。育休をきっかけに共有できるとよいですね。   

男性がいつ育児休暇を取るかを考えるポイント

では実際に、男性がどんなタイミングで育児休暇を取るのが女性にとってうれしいのでしょうか。

●母親の身体の負担と復帰の不安

出産前後の女性は、身体の負担も大きいうえに慣れない育児で疲労がたまります。また、ワーキングママの場合は職場復帰についても不安や戸惑いがあるでしょう。

そこで「パパ休暇」と「パパ・ママ育休プラス」をフルに活用してみてはいかがでしょうか。出産時から退院後までの10日間程度と女性が職場復帰する1歳前後の2〜3カ月間に父親が休暇を取得できれば、安心して過ごせるのではないでしょうか。

●収入のタイミングにも気を付けましょう

育児休業中は「育児休業給付金」が支給されるとはいっても、通常の給与と同じタイミングで入金されるわけではありません。勤務先がハローワークに申請手続きをして、支給が決定されてからの振り込みとなります。

夫婦が同じタイミングで育児休暇や育児休業を取ってしまうと、収入の無い期間が発生する可能性があります。これを想定して、生活費を貯蓄しておくか無収入の期間ができないように休暇をずらして取るスケジュールを事前に考えておきましょう。   

ライフプランを練り直すチャンス!育児休暇の過ごし方

育児休暇中は、生まれてきた子どもの顔を見ながら家族で過ごせる貴重な時間です。子どもの将来だけでなくパパとママのキャリアを含めたライフプランについて語り合うことで、お互いの役割やするべきことが見えて来るでしょう。重要なのは、お互いに職場復帰した後でも2人で子育てをしていると思えること!「イクメン」という言葉が特別な言葉でなくなる日を女性は待ち望んでいるのかもしれません。

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