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パート主婦は社会保険の扶養に入った方がいい?加入するメリット・デメリット

社会保険の扶養に入る前にチェックしておこう!

結婚や出産などでライフステージが変化すると、パートなどで働く主婦の中には夫の社会保険の扶養に入ったほうがいいのか考える人もいるかもしれません。しかし、社会保険制度は複雑な構造になっており、結局どうしたらいいのか判断が難しいものです。

今回はパートで働く主婦は社会保険の扶養に入ったほうがいいのかどうか、メリット・デメリットに分けて簡単に解説します。自分が扶養に入ったほうがいいのかどうか、判断がつかない方はぜひ参考にしてください。

扶養に入るとどうなるの?

夫の扶養に入るとどうなるのか、まずはメリットとデメリットに分けて考えてみましょう。

●扶養に入るメリット

扶養に入る大きなメリットは世帯の支出が減ることです。妻が夫の扶養に入ることで妻の社会保険料が免除になります。

通常は誰もが健康保険料や年金保険料を支払う義務がありますが、扶養される人はこれらの保険料が免除されることで、保険料を支払わなくとも夫が加入している社会保険から給付が受けられます。

●扶養に入るデメリット

扶養に入るデメリットは妻が自由に働けなくなることです。扶養に入るには妻の年収を130万円未満に抑える必要があります。本当はもっと働ける場合でも、あえて勤務時間を減らすなどして調整しないといけません。

また、老後に受け取れる年金が少ない点もデメリットです。扶養に入る妻が受け取れる年金は「国民年金」のみで、最大でも年間約78万円程度しかありません。扶養に入らない場合、例えば会社員なら、「厚生年金」に加入することで上乗せがあるので老後の年金が増えますが、そのためには社会保険料の負担が発生します。

また、今後出産の可能性がある人は、扶養に入ることで出産手当金の支給対象外になってしまうことも要チェックです。

扶養に入るか考えるポイント

扶養, 社会, 保険 (写真=PIXTA)

扶養のメリット・デメリットを踏まえたうえで、扶養に入るかどうかをどのように判断すればいいのでしょうか。考えるポイントをお伝えします。

●フルタイムで働くかどうか

扶養に入らなければ自由に働けるようになり、妻の収入増が見込めますが、社会保険料の負担義務が出てきます。また、老後に受け取れる年金の上乗せ額は年収に比例します。

これらを考えると、妻が扶養から外れるのであれば、相応の収入が増えることが重要だといえるでしょう。妻の年収が130万円を多少超える程度だと、社会保険料の負担分手取りが減ってしまいます。

老後の年金を増額させるためには厚生年金に加入する必要があり、多くの事業所では正社員でないと加入できません。パートでも大企業で働くなら約106万円程度の年収があれば加入できますが、この程度だと上乗せ額はそう多くありません。

妻がフルタイムで働くなら、扶養から外れるメリットをより強く感じることができるでしょう。

●ライフステージごとに考えましょう

家事の負担が重い主婦の場合、労働時間も考えなければいけません。家事の負担が重いうちは扶養内で働き、負担が軽くなったらフルタイムで働くなどの工夫をするといいでしょう。

例えば、育児で考えると、子どもが小さいうちは扶養内で働き、その後はフルタイムで働くなどの方法が挙げられます。もちろん家事を夫とシェアすることも有効です。

フルタイムで働き、扶養に入らないほうがいい人

もう少しだけ具体的に扶養に入るかどうかを考えてみましょう。扶養に入らないほうがいい人はどんな人なのでしょうか?

●やりたい仕事がある

妻が扶養に入ると労働が制限されてしまいます。これはやりたい仕事がある人にとっては精神的な負担が強いはずです。人生の自己実現のためにやりたい仕事があるなら、あえて扶養に入らず満足いくまで働いたほうがいいでしょう。

●老後の備えができていない

世帯で誰も退職金制度がない、また老後の貯蓄ができていないなどの場合、老後に収入がないにも関わらず貯蓄も枯渇する「老後危機」に直面する可能性があります。このような場合、妻もフルタイムで働いたほうがいいといえるでしょう。

主婦の収入が増えれば貯蓄ができるようになるかもしれませんし、厚生年金に加入できれば老後の年金も増えます。老後まで含めた長期的な視野に立つと、妻も働くということは家計の改善に一役買うことでしょう。

扶養に入っていたほうがいい方

逆に、このような方は扶養に入っていたほうがいいでしょう。

●収入を大きく増やす気がない

先述したとおり、収入が少ししか増えないのなら妻が扶養から外れるメリットはそう大きくありません。そもそもフルタイムで働かないのであれば扶養に入っていたほうがいいでしょう。

●社保完備の事業所で働かない

老後年金を増やすには厚生年金に加入することが必要ですが、フリーランスや自営業など働き方によっては厚生年金に加入できません。厚生年金に加入しないなら老後の年金は増えませんから、扶養から外れるメリットは小さくなってしまいます。

よほどの収入がない限りは、厚生年金に加入せず年金の受給額が変わらないことを考えると扶養内で働くのもよい判断といえるでしょう。

老後や家事負担など、総合的に判断を

扶養に入るかどうかは、まずは妻がフルタイムで働くかどうかと、厚生年金に加入したいかどうかを考えることがポイントです。厚生年金に加入してフルタイムで働く場合は、扶養かられ外れることでメリットが大きくなり、そうでないなら扶養に入っているほうが負担を抑えられるかもしれません。ただし、これから出産の予定がある場合は、夫の扶養に入ってしまうと出産手当金が受け取れないなどの経済的なデメリットも考慮すべきでしょう。

お金のことだけではなく、妻の希望や仕事観、家事負担なども含めて総合的に考えてみてください。

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