(写真=筆者撮影)

【連載】「会いに行けるお金の専門家 Moneylist(マネリスト)」

金融機関で働く女性のキャリアのお悩みTOP3とは?

金融専門キャリアアドバイザーインタビュー(前編)

移り変わりの激しい金融業界で働く女性たち。中には「なんとなく将来が不安だけれど、具体的に何をしたらよいかわからない」と悩む人も少なくありません。

働く女性のためのお金のメディア「DAILY ANDS」ではそんな金融女性のためのキャリアイベントを3月24日に開催します(参加無料)。イベントの開催を前に、金融専門のキャリアアドバイザーにインタビューをし、金融女性がそもそもどのようなキャリアのお悩みを抱いているのか、聞いてみました。

今回、取材に協力してもらったのは……

金融,女性,キャリア (写真=筆者撮影)

「ZUU CAREER」
キャリアコンサルタント
佐藤 僚介さん
大阪府出身。京都大学卒業後、三井住友銀行に入行。支店業務や法人営業に従事し、2018年5月に株式会社ZUUに参画。金融特化型キャリア支援「ZUU CAREER」のキャリアコンサルタントを務める。金融パーソン向けの営業力向上のための個別コンサルティング、営業力向上講座の講師なども行う。

キャリアに不安を抱く金融パーソン

ーーZUU CAREERについて教えてください。

「ZUU CAREER(ズー・キャリア)」は金融業界に勤めている人を対象とした、キャリアの総合支援サービスプラットフォームです。株式会社ZUUが運営しています。

2017年4月にスタートしこれまでに4,000人以上の方のキャリアを支援してきました(2018年10月末時点)。メインユーザーの年代は20〜30代となっています。

ーー金融に特化したキャリア支援サービスのニーズがあったのでしょうか?

そうですね。ここ数年、金融業界を取り巻く環境は大きく変化しています。マイナス金利もそうですし、RPAやAIの導入、フィンテック化、人員削減もそう。金融機関にとってはビジネスモデルの転換が必要な局面になっていますが、そうした中で自分のキャリアに不安を感じる金融パーソンはすごく増えている印象です。

また転職市場全体からの要因で言えば、現在有効求人倍率も1.62倍(2018年10月)と高く、転職しやすくなっていることも関係していると思います。

金融女性のキャリアのお悩みTOP3

金融,女性,キャリア (写真=筆者撮影)

ーーこれまで金融機関に勤める女性の相談にも乗ってきていると思いますが、金融女性のキャリアの悩みTOP3は何ですか?

(1)ライフイベントとの兼ね合い、(2)スキル、(3)業界不安からくるキャリア不安、の3つだと思います。

(1)ライフイベントとの兼ね合い
ライフイベントとキャリアの両立についての悩み。「全国転勤がつきまとう会社ではライフイベント設計がしにくいが果たして現職のままで理想の人生設計ができるのだろうか」「転職は結婚の前がいいのか後がいいのか」「転職したらしばらく出産はできないのではないか」、など。

(2)スキル
出産後の復職に絡んでくる悩み。スキルが身につかないまま出産や育児で休職すると、復職した時にポジションが下がってしまう可能性があるのではないか、今のうちにスキルを身につけておきたいが、現職でそれが叶うだろうか、という悩み。

(3)業界不安からくるキャリア不安
「金融業界全体が不安→その中でキャリアを構築するのが不安」、という価値観を持つ人が増えてきている。

金融機関で女性がキャリアアップするには?

ーー金融女性の転職意欲は高いのでしょうのか?

ハッキリと転職したいというより、どうしようか悩んでいる人が多いですね。何かしたいという意志があるというよりは、迷っている、というイメージです。

金融機関に勤めていると、休日の取りやすさなどの働きやすさは確保されていますし、会社のブランド力・信用力があることで、家族に安心してもらえる、などのよさもあります。

ーー働く環境として金融機関は充実している、と。「女性が自分らしいキャリアを叶える」を考えた時、金融機関はどうなのでしょう?

人にもよりますが、「私生活の自己実現はしやすい」けれども「キャリアの上での自己実現はしづらい」と言えるのではないかと思います。

私生活に関して言うと、金融機関は他業界に比べて平均的には給与もよく、休日も取得しやすいので充実しやすいです。旅行へ行ったり、美味しいものを食べたり、少し単価の高いファッションを楽しめたり。

一方、キャリアの自己実現がどれくらいできているのかというと、そもそも実現したい理想がハッキリしていない人が多いような印象です。キャリア的な意味での自己肯定感も低いケースが多いです。これは、女性に限った話ではありませんが。

金融機関に勤めている女性の自己肯定感は低い?

金融,女性,キャリア (写真=筆者撮影)

ーー大企業に勤めているとキャリア的な意味での自己肯定感は高まるのではないか?と思ってしまいます。

「自分には世の中で通用するような専門性があるわけではない」と感じている金融女性は意外と多いんです。

ーー意外ですね。

そうです。金融機関の営業ですと、無形商材を扱うので、非常に価値の高い営業スキルが身についています。個人営業でも富裕層の方、法人営業でも高いレイヤーの方を相手にします。ただ、そこに対する自信を持てている女性はあまり多くないと感じます。

ーーそれはなぜですか?

金融機関は大量採用を行っています。このため、職場に自分と同じ仕事をしている人がたくさんおり、「自分には専門性はない」と思い込んでいる可能性があります。

ただ、繰り返しになりますが金融機関の営業は十分専門性が高く、転職市場価値も十分あります。

転職した方がいい人、しない方がいい人の見極め方

ーー金融女性は悩んでいる人が多い、ということですが「転職した方がいい人」と「現職で頑張った方がいい人」の見極め方があれば教えてください。

ポイントは「現在、成長の上昇カーブに乗っているかどうか」だと思います。

転職をする時、成長の上昇カーブに乗っている人は、言葉尻や表情にも自信が表れやすく、面接でも「この人は活躍してくれそうだ」という期待感をもってもらいやすいです。一方、踊り場にいる人やちょっと下がり始めている人は自己肯定感があまり高くないので、面接を通過しづらい。

もちろん、「営業がめちゃくちゃ嫌」「人間関係がどうしても無理」などという場合は一刻も早く仕事を変えた方がいいですが、まだカーブに乗れていない場合は現職のままもう少し頑張ってみて、波に乗ってきてからでもよいのかな、と思います。

ーー「自分が上昇カーブに乗っているかどうか」はどうやって見極めたらよいですか?

次のことを自分に問いかけてみてください。

・今の職場のいいところ
・今の職場の悪いところ
・仕事でモチベーションが上がった時はいつか
・仕事でモチベーションが下がった時はいつか

このうち、特に「モチベーションが下がった時」は重要です。

ーー「モチベーションが下がった時」が重要ってどういうことですか?(後編に続く)

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