(写真=PIXTA)

会社員でも確定申告した方がお得なケースとは?

当てはまるか要チェック!

お正月が過ぎれば、税務のBIGイベント「確定申告」のシーズンが始まります。

そして毎年のように、「税務面で優遇があるなら、その制度に加入してみよう」「今年こそ領収書をきちんと取っておこう」などと思いながらも行動が伴わない人が、「確定申告のこと、結局よく分からない……」とぼやく様子が見られます。

今回は、「今年こそ確定申告をマスターする!」という人のために、なぜ確定申告をするのか、具体的な例を挙げて確認します。

会社員で申告が必要な人・やったほうがいい人

まず知るべきは、自分が「確定申告をしなければいけない人か」どうかです。前回の「初めてでも安心。確定申告のやり方を会社員の女性向けにやさしく解説」にて、皆さんが「しなければいけない人」なのか、「したほうが良い人」なのか、確認してください。

●企業勤めの人は会社が確定申告をしてくれている

基本的に収入がある人は、確定申告をするものだと思ってください。その中で企業に勤めているサラリーマンなどは、源泉徴収という方法であらかじめ所得税を前払いしているため、12月の年末調整で、所得税の「申告」と「清算」は一旦完了します。

年末調整は、いわば「サラリーマンの簡易確定申告」という位置づけです。

確定申告,会社員 イメージ

●自営業・フリーランスでも確定申告をすべき

確定申告を「しなければいけない人」を除いて「したほうが良い人」は、自営業やフリーランスの人など、収入があっても企業に属していない人です。確定申告をすることで、所得税の還付を受けることができ、加えて翌年の住民税額を下げる効果があります。

「正直、面倒だな……」と思う人は、確定申告をすることでどれだけの節税効果があるのか、自身の所得税率を元に計算をして、判断すればよいでしょう。以下、確定申告で気になる代表的な3つの控除を解説します。

副業をしている人は必ずおさえておきたい経費計上

ズバリ、経費の計上です。副業をする上で必要に乗じて購入した、消耗品(文具など)や郵送費用(通信費)、会食費(接待交際費)などを必要経費として認めてもらうために確定申告しなければなりません。経費として認められることで、収入そのものに税金がかかるのではなく、経費を差し引いた利益にのみ税金がかかるのでその分税金が減り、「確定申告をしたほうが良い」大きな理由となります。

住宅ローンを組んだ人は初年度に必ず確定申告を

住宅ローンを組んだ初年度は、必ず確定申告をしましょう。そうしないと、住宅ローン控除を受けることができません。次年度以降は年末調整で完結できるので、初年度だけだということを覚えておきましょう。

●必要な書類

申告には、借り入れ先の銀行から発行される年末残高明細書、住民票の写し、登記簿謄本、不動産売買契約書などが必要です。提出する書類が多いのと、住宅ローン控除の種別によって異なるので、国税庁のHPで調べて用意しておくとよいでしょう。

●実際の節税効果はどれくらい?

「金融機関からの年末時点での借入残高(上限4000万円)×1%」で、最長10年間の適用を受けることができます。2019年の消費税増税の軽減政策として、一定期間内に契約した場合、この「10年間」という枠が「13年間」まで延長されます。いずれにしても「年間で実際に節税できる額」には注意が必要です。

年末時点で上限4000万円以上の借入額があったとしても、所得税・住民税合わせて40万円以上の課税がある場合に、初めて満額活用ができます。使い切らなかった控除額が翌年に繰り越されたり、現金として受け取れたりするわけではないので注意しましょう。

●住宅ローンを組んだら必ず確定申告を

住宅ローン控除は、サラリーマンが使える控除の中で、最も節税効果の高いものの一つです。多くの控除が「所得控除」であるのに対して、住宅ローン控除は「税額控除」なので、税額からそのまま控除額を差し引くことができます。

「確定申告をしたほうが良い」どころか、該当する人は絶対に「すべき」です。

もっともマイホームを購入する時点で、不動産会社から節税効果を説明されないことは無いと思いますが、購入から時間が経過し、年が明けてうっかり申告を失念することがないように注意しましょう。

医療費をたくさん払った場合は「医療費控除」の利用を

医療費控除とは、年間10万円以上の医療費を病院で支払った場合に、10万円をオーバーした額を、その年の所得から控除することができる制度です。同一世帯全員の支払額を合計できますが、民間の保険会社などから支払われた給付金は差し引く必要があります。

●2017年からスタートした「セルフメディケーション税制」とは

さらに既存の医療費控除に加えて、「セルフメディケーション制度」も医療費控除の一部としてスタートしています。この制度は、2021年までの時限ではありますが、厚生労働省が、年々増加していく医療費を削減する狙いで提案しているものです。

この2つの制度はいずれか1つしか利用できません。既存の医療費控除かセルフメディケーション制度か、どちらがお得になるか確認した上で確定申告を行いましょう。

●健康診断や薬代の領収書をとっておくこと

医療費控除が「病気になってお金がかかった分、税金を軽減して」という制度に対して、セルフメディケーションは「病院にいく前に自己防衛のために購入した薬価代や、病気にかかる前に自発的に予防で健康診断などを行った際の費用を、節税の一部に認めて」というものです。

どちらの制度も病院や薬局、ドラッグストアで発行された「領収書」が、確定申告には必要です。年明け以降は、1年間きちんと領収書やレシートを取っておくようにしましょう。

年末調整だけでは完了しない、サラリーマンも確定申告が必要になる代表的な3ケースでした。

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