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副収入の確定申告。必要なケースと不要なケースをチェック!

知れば納得、税金の基本話

副業を認める企業も増えつつある昨今。会社員だけれど、初めて確定申告をするという人も多いのではないでしょうか?

ただし、副収入を得ているからといって必ずしも確定申告をしなければならない、というわけではありません。会社員の方向けに、お勤めをしながら副業する場合の確定申告の注意点を紹介します。

会社でお仕事をしながら副収入を得たい! 税金の基本原則

まず、そもそも会社員が税金を納める仕組みについて解説します。

正社員でもアルバイトでも、「給与所得者」として働いている場合、勤め先で源泉徴収が行なわれ、給与から税金が差し引かれています。さらに、1年の最後に年末調整をすることで、正しい税金額を計算し、納めすぎた税金を調整しています。このため、確定申告をする必要がありません。

ところが副業をする場合、勤務先では副業の分の年末調整をすることができません。このとき注意すべきは、税金には「国税である所得税」と「地方税である個人住民税」があり、それぞれ申告を必要とする所得額が違うという点です。

よく、「副業が20万円以下なら確定申告は不要」という話を耳にしますが、所得税のお話で、住民税にはそのような規定はありません。

副収入があっても確定申告が不要なケースとは?

副収入があるからといって、必ずしも確定申告をしなければいけない、というわけではありません。具体的なケースを見ていきましょう。

●手作り品販売アプリに出店!5万円売上がありましたが実際は赤字です

「趣味ではじめたアクセサリー作り、せっかくなら誰かに使ってもらいたい!」

そんな夢をかなえるインターネット販売やオークションサイト。「売上がある=確定申告」ではありません。税金がかかるのは、収入(売上)ではなく、所得(利益)に対してです。

手作り品販売で、5万円の収入(売上)があったとして、材料費や送料、アプリ利用料など、経費を差し引いた場合に残った金額が所得です。所得がない場合、確定申告は不要です。

●家にあった古い家具を売ったら高級アンティーク。20万円で売れちゃった

「生活の用に供している資産(古着や家財など)」の売却による所得は非課税となります。たとえば通勤用に利用していた自家用車を中古車として売却した場合に30万円になったとしても、その30万円に対しては課税されません。ただし、家庭で毎日使っていたものだとしても、「貴金属や宝石、書画、骨とうなどで、1個又は1組の価額が30万円を超えるもの」については譲渡所得として課税されますので注意が必要です。

●大家族を扶養中。週末、生活費の足しにしようと1日アルバイトをしました

所得税にも住民税にも、それぞれ「課税最低限」があります。この課税最低限は、扶養家族の人数や各種控除によって異なります。給与を複数から得ていても、副業をしていても、この課税最低限の所得を越えない場合、確定申告の義務はありません。

扶養親族は6親等内の血族及び3親等内の姻族で、ひとつの生計のなかで生活していること。所得税の場合1年間の合計所得金額が38万円以下(給与所得の場合は給与収入103万円以下)といった条件を満たす場合、人数の制限などはありません。

「母方の父母・祖父母、父方の父母・祖父母、子どもが5人いて…」といった大家族であれば、課税最低限額は当然高くなります。

副業って会社に絶対わかるもの?

確定申告,副収入,税金 (写真=Africa Studio/Shutterstock.com)

確定申告が不要な副業は、意外と少ないのです。しかし、「確定申告をした=副業をしていること・副業の内容が会社に通知される」ではありません。

まず、あなたが副業をしているかどうかについて、会社が自動的に把握することはできません。副業をして確定申告をした場合、住民税額を給与天引きする「主たる給与の支払者」である会社に通知されます。この書類を、「給与所得等に係る市民税・県民税特別徴収税額通知書」といいます。このとき、「給与所得」の欄と、「その他の所得計」という2つの欄が別々に記載されます。

会社の人事総務担当スタッフがそれを見て、「この人はその他の所得があるのね」「この人は給与所得が同期社員より多いかも?」と気付くことが「あるかもしれない」という話です。機械的に担当部署が処理する会社であれば、あなたの上司がその通知書を手にすることはほぼないと言っていいでしょう。

また、その他の所得がビットコインなどの仮装通貨の売却益なのか、副業の事業所得なのか、相続した実家を賃貸に出した所得なのかといったことは一切わかりません。そういう意味では、「副業がわかる」のは、「確定申告をしたから」ではないと言えるでしょう。

副業は適切に会社に申告しよう

副業禁止規定は、従業員が本業に差し障りのあるものを禁止するために設けている会社がほとんどです。本業に影響がないものに関しては、逆にきちんと届を出すことで、認められるケースも少なくありません。

たとえば、「実家の農業を週末に手伝い、その対価を給与としてもらう」「地元の消防団に入団し、手当が出る」「趣味で続けているバンドで、週末のライブで利益が出る」といったものであれば、副業禁止の会社であっても認められる可能性があるでしょう。

一方、「平日会社が終わってから、深夜時間帯にアルバイト」は、労働時間の管理上の問題が出てきます。安心して、長く本業と副業を続けるためには、確定申告も会社への申告も適切に行いましょう。

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