(画像=Monkey Business Images/shutterstock.com)

心理カウンセラーが教える「お金持ちと自分を比べて嫉妬する」メカニズムとは

お金の不安からいますぐ抜け出す方法4

この記事は大嶋信頼氏の著書『「お金の不安」からいますぐ抜け出す方法』(総合法令出版)の内容を抜粋したものになります。

・『「お金の不安」からいますぐ抜け出す方法』シリーズ
(1)ムダ使いはなぜ起こる?「考え方」だけでお金が貯まるようになる
(2)「お金がないのに買ってしまう」を防ぐ分かりやすい「物ごとの見方」とは
(3)あなたはやってない?その嫉妬が「お金持ちになる状況」を破壊してしまうワケ
(4)心理カウンセラーが教える「お金持ちと自分を比べて嫉妬する」メカニズムとは

※以下、書籍より抜粋

〝お金〟は何よりも強い嫉妬の対象

●お金の貸し借りが立場の上下をつくる

私は子どもの頃から親に「友達とのお金の貸し借りはしちゃダメよ!」ときつく言われていました。

当時は「何でダメなんだろう?」と理由が理解できなかったのですが、「まあ、とにかくやっちゃダメなんだな」とその教えを守ります。

でも、友達同士でお金を貸し借りしているのを見たときに、「なるほど!」ということがわかりました。

「お金を貸してくれ」と頼む人は、「いいよ!」と貸してくれた相手のことを、「こいつは自分の頼みを聞いてくれるから自分よりも下!」と動物的に認識してしまうのです。

そうして、「自分よりも下なのに自分よりもお金を持っている」ということで嫉妬の発作を起こしてしまいます。

だから「いつまで経ってもお金を返さない!」という現象が起きてしまうのです。

破壊的な人格に変身しているから、「返す必要がない」となってしまうわけです。

お金を貸した側も、「こいつはお金がないんだ」ということで、相手を自分よりも下だと認識します。

そして「私はお金を自由に使えないのに私のお金を自由に使いやがって!」ということで嫉妬の発作が起きて、周りの人たちに「あいつ、私にお金を借りておいてちっとも返さない!」と悪口を言ってしまいます。

破壊的な人格に変身しているから、「返さないんだから悪口を広められて当然!」と思ってしまうのです。

そして、それが相手の耳に入って「もう、絶交だ!」となって関係が壊れてしまいます。

そんな流れを見ていると、「お金って、嫉妬の発作を起こしやすいんだ!」ということがよくわかるのです。

●タイムセールを逃すだけで発作が起きる

昔、アルバイトをしていた頃、同じ時期に入った同僚の時給が私より100円高いということを知ってしまったときが大変でした。

涙目で店長に「なんであの人のほうが私よりも時給が高いんですか!」と抗議します。

店長が説明してくれても言い訳にしか聞こえなくて、「もう辞めます!」と辞めてしまいました。

発作で破壊的な人格に変身した私には、社会的なマナーや後先のことが考えられなかったのです。

後になって振り返ってみて、「お金で簡単に発作が起きるんだ!」と自覚できた瞬間でした。

お金の場合、嫉妬の発作が起こりやすいことに加えて、その症状が特に強く出てしまうから怖いのです。

スーパーでお肉を買い物かごに入れて、レジを済ませた後、「いまからタイムセールで肉が半額になります!」というアナウンスを聞いてしまえば、「あ!損をさせられた!」と嫉妬の発作を起こしてしまいます。

破壊的な人格になって、半額で肉を買った人たちがものすごく憎々しく見えてしまいます。

そして、買い物かごを蹴飛ばしたくなって、「二度とこんなところに来るか!」と思ってしまうのです。

そうすると、脳内でその店と嫉妬の発作が自動的に条件付けられてしまって、「店の前を通るのも嫌!」となってしまいます。

普段買い物をしていれば、タイムセールで買いそびれるなんてことはよく起きることなのですが、「損をさせられた!」「得をしている人がいる!」と嫉妬の発作を起こしてしまうことで、「もうあそこの店には行かない!」となってしまうのです。

私はそうしてどんどん行けない店を増やしてしまって、買い物が不便になってしまいました。

この本を書きながら自分のいままでの人生を振り返ると、簡単に嫉妬の発作を起こしてきたなと思います。

そのほとんどが〝お金〟が絡んでいるのでびっくりしてしまいます。

お金は本当に強力な嫉妬の発作の引き金になるのです。

嫉妬の発作の本当の引き金は〝孤独〟

●神様からの愛を受け取れない!

私は街できれいな服を着ている女性を見かけて、「いいな~!」と思った瞬間に、「自分はいつもお金もなくてこんなに惨めな服を着ている」と嫉妬の発作を起こして惨めな気持ちになってしまうことがありました。

でも、ここに「私」と「女性」のほかに〝第三者〟はいません。

〝嫉妬〟には第三者の存在が必要です。

専門家が聞いたら、「それって嫉妬じゃなくてお金持ちに対する羨望でしょ!」と言われてしまいます。

でも、私はこの発作の裏には、お金の流れを采配している〝神〟や〝運〟という第三者がいると考えています。

この場合、嫉妬の対象は女性ですから、お金があっても私は同じ服を買いません。

だから、単純に「うらやましい」という〝羨望〟ではないはずです。

お金が〝神からの愛〟の象徴となっているのです。

私としては「これだけ真面目に清く正しく生きている」わけですから、「あの人よりも私のほうが上!」となります。

それなのに「私がもらうはずの〝神からの愛〟を奪ってお金持ちになっている!」から、嫉妬の発作が起きてしまうのです。

そう考えてみると、とても重要なことが見えてきます。

「あの人は神から愛されていて、私はあの人ほど愛されていない!」から発作を起こすということは、お金がどう こうということの前に、〝孤独〟という本当の発作の引き金があるのではないかと考えられるのです。

私が時給の問題で発作を起こしてしまったときは、「こんなに一生懸命に働いているのに店長は認めてくれない!」ということが〝誰からも認められない孤独〟に繋がっていたのだと考えられます。

それをきっかけに、〝孤独ではない人〟に対して破壊的な行動をしてしまうのが嫉妬の発作だということです。

スーパーで買い物をしたときも、「自分だけが損をしている」という孤独を感じることで発作を起こして、特売品を買えた〝孤独ではない人〟に嫉妬の怒りが向いてしまう。

そして、この流れをつくったスーパーの店長に怒りが湧いてしまうのです。

嫉妬の発作の引き金は〝お金〟に見えるのですが、その奥には「自分だけが運に見放されている」という孤独があります。

いくら特売品を手に入れたって、時給が上がったって、私の嫉妬の発作はなかなかおさまりませんでした。

なぜなら、お金の問題ではなくて、本当は孤独が発作の引き金だからです。

この孤独が解消されたときに、嫉妬の発作から解放されて自由になり、破壊的な言動をする必要がなくなるのです。

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大嶋信頼(おおしま・のぶより)
米国・私立アズベリー大学心理学部心理学科卒業。心理カウンセラー/株式会社インサイト・カウンセリング代表取締役。アルコール依存症専門病院、周愛利田クリニックに勤務する傍ら、東京都精神医学総合研究所の研修生として、また嗜癖問題臨床研究所付属原宿相談室非常勤職員として依存症に関する対応を学ぶ。嗜癖問題臨床研究所付属原宿相談室室長を経て、株式会社アイエフエフ代表取締役として勤務。心的外傷治療に新たな可能性を感じ、株式会社インサイト・カウンセリングを立ち上げる。ブリーフ・セラピーのFAP療法(Free from Anxiety Program)を開発し、トラウマのみならず多くの症例を治療している。カウンセリング歴25年、臨床経験のべ8万件以上。

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