(写真=DAILY ANDS編集部)

ふるさと納税、どう変わる?見直しのポイントは?

3割を超えると規制されるのはなぜ?

全国の特産品をお得に受け取れることから大人気の「ふるさと納税」が見直されています。ふるさと納税これからどうなるの?私たちはどうしたらいい?

株好きのゆるキャラ「あんずちゃん」は、わかっているようでイマイチわかっていないふるさと納税を理解するため、働く女性のための投資メディア「DAILY ANDS」編集長くすいともこを訪ねました……。

ふるさと納税, 見直し, 2019年 (画像=DAILY ANDS編集部)

ふるさと納税ってなんで規制されるの?

あんず(以下、あ):ねえねえ、ともちゃん……。

くすい(以下、く):あんずちゃん、どうした?

あ:ニュースを見たんだけど、ふるさと納税って見直されているの?

く:ねー。返礼品の割合が「3割」を超えたり、地元産品じゃないものを返礼品にしている自治体に寄付をしても税制優遇を受けられなくなるかもしれないって言われているね。

あ:うーん。でもさ……ふるさと納税ってなんで規制されるの?今の制度って誰が困っているの?それっていつから始まるの?イマイチわからないんだよねぇ……。

く:OK。日々、お金のニュースをウオッチしているDAILY ANDS編集長の私が解説するよ。

あ:さすが!

ふるさと納税で損をしているのは誰?

く:まず、そもそもふるさと納税ってどんな制度かわかっている?

あ:地方の自治体にお金を寄付すると、お肉とかお酒とかがもらえる!

く:そうそう。たとえば、東京都目黒区に住んでいるあんずちゃんが、バラ県すもも市に3万円、寄付をしたとする。そして、桃が1万円分、返礼品としてあんずちゃんに届いたとする。図で表すとこんな感じだね。

ふるさと納税, 見直し, 2019年 (画像=DAILY ANDS編集部)

く:そして、寄付したお金のうち、2000円を超える部分は、住民税や所得税を支払わなくてもよくなる。今回は3万円寄付をしている設定だから、あんずちゃんは2万8000円分、税金を払わなくてよくなる。

ふるさと納税, 見直し, 2019年 (画像=DAILY ANDS編集部)

く:あんずちゃんは、実質2000円支払って、1万円分の桃を手に入れたからハッピー。すもも市は、あんずちゃんから3万円もらえたからハッピー。地元の桃農家も1万円分の売上があがるからハッピー。

ふるさと納税、誰も困っていないけど見直される理由

ふるさと納税, 見直し, 2019年 (写真=DAILY ANDS編集部)

あ:私が住んでいる自治体だけが損をしているね!

く:いや、損をしているわけじゃないよ。もともとふるさと納税が何のためにあるかというと、日本の人口が首都圏に集中してしまって、税金が大都市に集中しているから、そのお金を地方に再分配するためでしょ。そう考えると、東京都目黒区も、すもも市が経済的に豊かになるなら、ハッピーなんだよ。

あ:そうなのか……。あれ、じゃあ誰も困っていないってこと?

く:そう!あんずちゃんも、あんずちゃんが住んでいる自治体も、すもも市も、桃農家もみんながハッピーなの。じゃあなんで制度が見直されるかっていうと、私たちが寄付をする時にどうやって自治体を選んでいるか、というところが問題なの。あんずちゃんはふるさと納税やるならどんな自治体に寄付したい?

あ:うーん、迷うけどやっぱりお酒がいいな!温泉の旅行券でもいいなぁ……。あと、できるだけたくさんお礼の品がもらえるところがいい♪

く:でしょ。みんなそうやって、返礼品が豪華かどうかで寄付先を選んでしまうことによって、本来の制度の趣旨と違っていない?っていう批判の声がドンドン出てきちゃったんだよね。もしこれが、本当にみんなが自分が応援したい自治体を選んで寄付しているんだったら問題なかったんだけど、実際はそうなっていなかった。だから、制度を見直すことにした。

ふるさと納税, 見直し, 2019年 (写真=DAILY ANDS編集部)

あ:うーん……わかったような、わからないような……。

く:ふるさと納税を理解するためのポイントは、あくまで「国の政策である」ってことだと思う。「みんながハッピーだからオッケー」じゃなくて、きちんと本来の目的に合うようにお金が動いているかどうか、っていうところが大事なんだよ。

あ:そういうものか……。

ふるさと納税の問題点まとめ

【ふるさと納税の問題点】
●地方を応援する、という本来の目的とズレている
●寄付をたくさん集められる自治体とそうじゃない自治体の格差が広がっている
●自治体に自粛を求めたけど直らなかった

く:ふるさと納税の問題点をざっとまとめるとこんな感じ。総務省は2017年、18年と2年連続で「返礼品の割合を3割以下にしてね」って自治体に要請していたんだけど、今年の9月1日時点でまだ246団体が返礼品の割合が3割を超えていたんだって。かつて1000団体を超えていたのに比べると減ってはいるんだけど、完全になくすことはできなかった。そこで、9月11日に規制する方針を発表したんだよね。

あ:みんなハッピーな制度だから、なかなか直らないのも仕方ないのかな……。

ふるさと納税は2019年からどう変わる?

【ふるさと納税、どう変わる?】
●返礼品割合が3割を超える自治体は税優遇の対象外
●地元産品じゃないものを返礼品にすると税優遇の対象外
※2018年9月11日に総務省が発表した内容
※実施は「早くて2019年4月」という報道も

あ:「3割」っていうのはどういう意味?

く:寄付金に対する返礼品の金額の割合だね。例えばさっきの例だと3万円の寄付に対して、1万円の桃が届くから……?

あ:約33%だから3割を超えてる!じゃあ、こういう自治体に寄付をしても、税金は優遇されなくなるってこと?

く:今の所、そういう方針みたい。これまでは3万円の寄付で1万円の桃がもらえていたのが、8000円の桃とかに変わっちゃうかもしれない。さっきの例で考えると、あんずちゃんと、桃農家がちょっぴり損をするね。

ふるさと納税、今年はどうする?

あ:えー、残念。それっていつから始まるの?

く:時期はまだはっきりしていないんだけど、「早ければ2019年4月」と言われているよ(出典:9月11日付日本経済新聞)。ただ、ふるさと納税ポータルサイトの方に直接聞いた話だと、ふるさと納税の本来の趣旨に合わない返礼品を減らしていくための取り組みはすでに始まっていて、返礼品の割合が3割を超えている一部の自治体に対して総務省が「10月末までには見直しをするように」と強く要請しているんだって。

あ:お得な返礼品を受け取ろうと思ったら、早く申し込まなくちゃいけないってこと?

く:そこは考え方次第じゃないかな。大切なのは、ふるさと納税が今どういう状況にあるかを知って、その上で自分の意志で制度を利用することだと思う。自分で自分の行動を選択するってことじゃないかな。

あ:ふるさと納税のポータルサイトを見ていたら、今年は被災地に寄付できるふるさと納税もたくさんあるね。そういうところを寄付先の一つに選んでみようかな。

く:いいね!そういえば、知り合いのファイナンシャル・プランナーさんでふるさと納税に詳しい人がいるよ。その人にも話を聞いてみない?

あ:うん、聞きたい!!紹介して!(続く)

【こちらの記事もおすすめ】
ふるさと納税とNISA・iDeCoの美味しい頂き方
「お礼の品」で女子会も! 意外と知らない、ふるさと納税利用者の実態とは
ふるさと納税で給与所得者も節税できるってホント? 仕組みと注意すべきこと

▲最新記事はTOPページから

この記事をシェアする

個性的な連載で「投資」を身近に

一つのテーマを深掘り、おすすめ特集