(写真=Stasique/Shutterstock.com)

その間取り大丈夫?図面だけで優良物件と判断できない理由とは

見逃しがちなチェックポイントも紹介します

お部屋探しをするときに、「実際の部屋の広さや配置が間取り図と違う」と思ったことはありませんか?

物件選びにおいて、間取り図から分かる情報はとても重要ですが、それだけで希望に合う優良物件かどうかを判断すると、「こんなはずじゃなかった!」と後悔することも。

そこで今回は、間取り図だけで判断できない理由や、内見のときにチェックすべきポイントについてお伝えします。新しい住まいを検討している人は、ぜひ参考にしてくださいね。

間取り図だけでは判断できない理由

間取り図, 物件 イメージ

一般的に物件紹介では、リビングやキッチン、トイレなど部屋の配置が記載された間取り図が掲載されます。しかし、この間取り図だけで「部屋の広さ」「建具の位置」「動線」を判断するのはおすすめできません。

なぜなら、この物件紹介用の間取り図は「設計図面的な間取り図」ではなく、「簡単な見取り図」である場合が多いからです。この2つは、「実際の寸法」で記載されているかどうかという点で大きな違いがあります。

例えば、リビングの一角にキッチンが配置されているとします。リビングの広さに対してキッチンがとても小さく描かれていたら、「リビングが広い」という印象を受けるかもしれません。しかし、内見したらキッチンはリビングの半分近いスペースをとっていた、ということもあり得るのです。

物件情報に掲載される間取り図の縮尺は、実際とは違っているかもしれないと想定し、必ず内見でしっかりと確認することをおすすめします。

内見でチェックすべきポイントは?

間取り図, 物件 イメージ

次に、物件を内見する際にはどのような部分をチェックすべきかを紹介します。

・窓の位置、方向、大きさ

大抵の場合、窓の位置は間取り図で確認できますが、窓の方角、高さ、幅は平面的な図面を見るだけでは確認しにくいため、実際の状態を内見で確かめましょう。

窓の方角は南向きが理想的とされていますが、採光の程度を確認することも大切です。窓は大きいほど採光しやすく、空間が広がっているように感じられるため、窓の状態は部屋の印象を左右するポイントになります。

・部屋のにおい

部屋のにおいは、もちろん間取り図からは判断できません。空室状態が続くと換気がおろそかになり、湿気とともに空室特有のにおいがこもることがあります。なかでも、ポイントは「カビ臭」がしていないかという点です。

カビ臭がある場合、構造的に湿気がこもりやすい可能性があり、押し入れや収納スペースで布団などにカビが生えてしまうかもしれません。

また、物件の近くに飲食店がある場合も気を付けましょう。食べ物のにおいが漂ってくるだけでなく、飲食店の換気扇からキツい油臭や煙などが排出され、部屋に染みついてしまうことがあります。窓を開けて気になるにおいがないかも確認しましょう。

・壁面の広さ

検討中の部屋に、チェストなど中~大型の調度品を置きたいと考えているなら、窓部分を除いた残りの壁面の広さを確認しておく必要があります。南向きかつ窓が多い部屋であれば光がたっぷり入り、明るく好印象である反面、家具などを設置できる壁面の面積は少なくなります。

調度品をセンス良く置きたくても、窓が多いためにうまく配置できない、あるいは、調度品を設置するスペースが取れないというケースも考えられます。そのようなことがないように、内見でチェックしておきましょう。

・部屋同士の動線

物件情報に記載されている間取り図が、おおよその部屋の配置を表すだけのものであったならば、実際に住んでみると導線に難があるケースもあります。部屋と部屋、部屋とキッチンあるいはバスルームなどとの行き来がしにくかったり、ドアの開き方が間取り図と違うために、家具の配置で困ってしまったというケースも少なくありません。

情報があいまいで不確かな部分は、内見で一つずつ明らかにしていきましょう。その部屋で生活することをイメージして、玄関からの経路を細かくチェックしいていきます。ドアを開けるときは押すのか引くのか、あるいはスライドするのか。ドアの開け方ひとつでも暮らしやすさが変わってきますので、実際に試してみてください。

・住宅設備の機能性

キッチン、バスルーム、洗面所、トイレといった住宅設備のメーカーやグレードの詳細が、物件情報にある程度記載されていることがあります。しかし、間取り図や写真だけでは使い勝手までイメージできません。設備の機能性も、内見時にはしっかりとチェックすべきポイントです。

例えば、キッチンであれば作業台の広さやシンクの大きさ、ガス台が置けるスペースの有無などを見ます。冷蔵庫を持ち込むならば、所持している冷蔵庫の設置スペースがあるかどうかも重要です。

バスルームは、浴槽や洗い場の広さ、シャワーの設置位置やホースの長さなどを確かめます。洗面台の広さと機能性も無視できません。洗濯機の設置スペースは、実寸を測っておきます。最近多くなったドラム式洗濯乾燥機は、縦型洗濯機などと比べて寸法が大きい機種が一般的です。引越ししてから「洗濯機が置けない!」ということがないよう、事前に把握しておきましょう。

それに加えて、見落としがちなのが、洗濯機を設置する洗面所・脱衣所へと続く扉の大きさと開閉のタイプです。洗濯機置き場の広さだけを確認し、いざ運び入れようとしたら扉の幅が足りず、洗濯機が通らなかったというケースも。特にリフォーム物件で聞かれるトラブルの一つですので、注意してください。

・コンセントの位置

コンセントの位置が間取り図に記載されていることは、ほとんどないといっていいでしょう。最近はデジタル機器を多く所有している人が多いため、コンセントはいくらでも欲しいのが正直なところではかもしれませんね。

とはいっても、自分が必要とする場所にあるとは限らないため、どのように工夫するか考えながらイメージするとよいでしょう。コンセントの数と場所は内見時に確認し、メモしておくと、あとで「コンセントが足りない」「コンセントの場所が使いにくい」と慌てずに済みます。

また、1つのコンセント、1つの電源回路で使える電気量には目安があります。冷蔵庫や電子レンジといった消費電力の高い器具を同じコンセントにつなげると、一度に使える電力に制限が生じるだけでなく、安全面でも問題が起こる可能性があるのです。入居後にキッチンのコンセント問題で悩むのは避けたいところ。ぜひチェックしておきましょう。

・収納量

間取り図で最初に見るところは、押し入れやクローゼットなどの収納部という人も多いのではないでしょうか。しかし、収納スペースにどの程度の容量があるかは、実際の物件を見ないと分からないものです。

図面上に記載押し入れの記載があると、天井から床までの容量をイメージしがちですが、実際には吊り押し入れで、収納できる量が不十分だったということもあります。

玄関収納ありの物件でも、腰までの高さなのか天井までの高さなのかで、収納量は大幅に変わりますよね。余分な収納家具を用意しないためにも、収納可能容量はきっちり見ておきましょう。

・近隣環境(時間帯別)

当たり前ですが、近隣環境を間取り図から推し測ることはできません。インターネットで口コミなどを調べることはできますが、実際のところを把握したいなら、直接見に行くしかありませんね。物件自体は希望に合っていたとしても、近隣環境が好ましくないなら、住んでから後悔することになりかねません。

ポイントは、時間帯を分けて下見することです。朝、昼、夜と時間帯でガラリと印象が変わることはよくあります。昼間は適度に通行人があり、防犯上の安心感を持てたとしても、夜になったら急に人通りが減り、街灯も少ない道だったということもあるかもしれません。時間帯別に加えて、平日と休日の様子も見ておくと安心です。

共有部分もチェックしておく

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マンションの場合、エレベーターや廊下、ゴミ集積所、駐輪場などの共有部分も、間取り図では分からない情報の一つです。これら共有部分も住みやすさの大きなポイントとなるため、見逃さないようにしましょう。

清掃が行き届いているか、照明が切れていないか、ゴミが散乱していないかなどは、管理体制を知るためのポイントでもあります。なかでも、駐輪場やゴミ集積所は同じ建物の住人意識が表れやすい部分です。これから付き合っていくことになるご近所さんがどのような人たちなのか、参考にできることもあるでしょう。

物件の状態は写真で残しておくと便利

間取り図, 物件 イメージ

内見ではしっかり確認したつもりでも、時間がたつと次第に忘れてしまうこともあるでしょう。また、いくつもの物件を回った場合、どの物件がどうだったか混乱するかもしれません。

メモを取って情報を残す方法に加えて、スマホなどで写真に撮っておけば、あとで再検討するときに便利です。部屋の中の全般的な印象や、物件ごとの良かった点、気になった点などを撮影しておくとよいでしょう。ただし、写真を撮るときには、事前に不動産会社の許可を得るようにしてください。

第一印象にこだわりすぎると失敗することも

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一般的に内見は、間取り図や物件情報を検討したうえで行います。第一印象で気に入った物件があった場合、物件へのこだわりが強くなりすぎると、内見時に冷静な目線で判断できなくなる恐れがあります。

希望の条件に限りなく近く「この物件しか考えられない」と盲目的になると、大事なポイントを見落としてしまうかもしれません。内見は、客観的に判断できる状態で臨むことを心掛けましょう。

理想の部屋探しには詳細な確認が必要

間取り図, 物件 イメージ

今回は、内見でしっかりチェックすべきポイントとして、間取り図だけでは判断できない部分を重点的にお伝えしました。理想のお部屋探しにおいては、まず物件情報からある程度条件に合うものを選定し、内見でより詳細に確認することが大切です。お部屋探しに成功し、新しい暮らしを快適にスタートできるよう願っています。

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