(画像=ZoFot/shutterstock.com)

ネットで買うより面白い?「まだ世に出ていないモノ」が買えるクラウドファンディング

「ショッピング」の新しいカタチ クラウドファンディングでおトク生活(2)

この記事は板越ジョージ氏の著書『「ショッピング」の新しいカタチ クラウドファンディングでおトク生活』(ゴマブックス)の内容を抜粋したものになります。

・『クラウドファンディングでおトク生活』シリーズ
(1)今更聞けない「クラウドファンディング」の仕組みをマスターしよう
(2)ネットで買うより面白い?「まだ世に出ていないモノ」が買えるクラウドファンディング

クラファンをネットショップのように楽しみたいものですが、やはりそこには細かい違いがあります。

そこでここでは、ネットショップなどと比較しながら、クラファンの上手な利用法について解説します。

定番はネットショップ、発見はクラウドファンディングで

Amazonや楽天市場などモール型ネットショップの利点のまずひとつは、必要なものを比較購入できるところにあります。

たとえばワインを買おうと思ったとき、ワインの種類や銘柄、金額、特典、ポイント、配送料、配送日程などを、複数の店舗で比較検討し、膨大な選択肢のなかから自分の予算や希望、好みに合った商品を購入することができます。

それは流通の多い定番商品であればあるほど顕著で、うまく探せばほしいものが安く手に入るわけです。

反対に、購入してからもっと安くておトクな同一商品を見つけてしまい、ガッカリすることもあります。

これが、いわゆるネットショップでの買い物です。

いっぽうクラファンでは、ネットショップのように定番商品を買うことはできません。プロジェクトは、あくまでも「今までなかった」ものを世に出そうとしているからです。

たとえば、腕時計を買おうと思ったとします。

「○○ブランドの時計が欲しい」、「あの人気の時計が安く手に入らないか」、「今すぐ欲しい」と思っているなら、ネットショップで検索すれば山ほど出てきます。

でも、「木製の時計ってないのかな」、「なにか新しい機能のついた時計が欲しい」などと考えているなら、想像していたもの、あるいは思い描いていた以上のものがクラファンで見つかるかもしれません。

つまりクラファンは、すでに世にあるものを手に入れるのではなく、「これから世に出てくるものを先取りで手に入れる場」であることを、理解しておきましょう。

リスクも含めてクラウドファンディングを楽しもう

クラファン・サイトで手に入れられる商品に、定番品は皆無です。ベータ品ともいわれる試作品ばかりです。

それをマイナスととるかプラスととるかは、支援者であるあなた次第です。

クラファンで人気が出た商品は、将来定番商品として広く発売されることがあります。

ただ、今クラファンで目にしているベータ品とは違っている可能性が極めて高いでしょう。

初期不良の可能性はゼロではありませんが、限られた人しか手にしていないベータ品は、多少扱いづらくてもプレミアものです。

商品の信頼性ですが、基本的には問題ないとみていいでしょう。

ただし、初期不良の発生率が量産品よりは若干高くなることがあるかもしれません。

また、リスクといえばクラファンの場合、発送時期はまちまちです。

現在日本の場合は詐欺的プロジェクトはほとんどありません。

しかし、発送が約束した時期から大幅に遅れることもあります。これはアメリカでは常習的に起こっていることです。

このあたりもネットショップと違い確実に商品があっての発送ではなく、商品が完成次第送られるという、クラファンならではの行程が生み出す特殊な事情といえます。

もしこれらが不安であるなら、念のため購入を申し込む前に、起案者の経歴やプロフィール、実績、コメント欄にクレームを書かれていないかどうかなどのチェックをおすすめします。

信頼できる起案者か、商品かの判断に必要な情報を、事前に入手しましょう。

目にするクラウドファンディングのプロジェクトはそこだけ

ほとんどのクラファン・サイトでは、他社が運営するクラファン・サイトに掲載されているプロジェクトを同時に掲載することを禁止しています。

その理由は、支援者に無用な混乱や不利益を与えないようにするためです。

つまり、あなたが今、あるクラファン・サイトで見つけたプロジェクトは、そこにしかない唯一のものです。

ですから、サイトを渡り歩いて価格を比較する必要がない分、返礼品が魅力的かどうか、起案者のプロジェクトに共感を持てるかどうかなどを吟味する時間がたっぷりとれるはずです。

ただし、プロジェクトはすべて期間限定で、多くは数量限定です。いつまでもあると思って油断しているうちに予約数量に達してしまった、プロジェクトが終了してしまった、ということにだけはならないように気をつけましょう。

また、プロジェクトによっては、ごく限られた数だけ割引率が高かったり付属品がついていたりする返礼品が用意されている場合もあります。

こうした目玉商品を見つけたときは、即決するぐらいの勢いをもったほうがいいでしょう。

サイトを渡り歩くプロジェクトもある

今、目にしているプロジェクトはひとつだけ、といいましたが、実は、時間差で同じプロジェクトがまた動きだす場合があります。

それは、クラファン・サイトの運営会社が、他社で一度終わったプロジェクトに限り掲載を許可する場合もあるからです。

九州で採れる食材をメインに使ったこだわりの無添加スイーツをアメリカ製のガラス製保存瓶「メイソンジャー」で全国に提供する、といった内容のプロジェクトの事例をお話しましょう。

このプロジェクトはまず、キャンプファイヤーで「メイソンジャーにこだわりのスイーツがたっぷり詰まった『ジャーケーキ専門店』」を立ち上げ、終了後すぐにマクアケに舞台を移して、「メイソンジャーにこだわりの九州産スイーツがたっぷり『ジャーケーキ専門店』」として支援者を募りました。

このジャーケーキ専門店のプロジェクトには、後日談があります。

2回目のクラファンが終了した20日後、このプロジェクトの起案者は、さらにグリーンファンディングに舞台を移し、「九州の厳選素材を使った無添加スイーツがたっぷり詰まったメイソンジャーをお届けします。『ジャーケーキ専門店』」と題した3回目のクラファンを成功させたのです。

この起案者は、クラファンを3回も連続しておこなった理由について「クラファン・サイトを使い分けることでより多くのユーザーに知ってもらいたかった」と言っています。

つまり、あるクラファン・サイトで成功したプロジェクトは、他のクラファン・サイトで時期をずらして再びプロジェクトを立ち上げる可能性が高い、ということです。

気になったプロジェクトに「終了」の二文字があったとしても諦めないでください。もしかしたら、そのプロジェクトの起案者は、他のクラファン・サイトでも新たにあなたの支援を求めているかもしれません。

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板越ジョージ(いたごし・じょーじ)
東京都出身。都立高校卒業後、サウスカロライナ大学国際政治学部卒業、中央大学大学院戦略経営研究科修了(MBA)、同大学院総合政策研究科博士後期課程修了(学術博士)。 1995年にニューヨークで起業して上場寸前までいくが、9.11の影響で倒産を経験。その後、ニューヨークで海外進出を支援するるGlobal Labo, Inc.を設立し、海外進出を目指す企業やアーティストなどにコンサルティングを行う。クラウドファンディングの第一人者、「クラファン™️」の名付け親として、日米で講演やコンサルティング、執筆を行っている。著書に『クラウドファンディングで夢をかなえる本』(ダイヤモンド社)、『日本人のためのクラウドファンディング入門』(フォレスト出版)等多数。

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