(写真=筆者撮影)

無知って怖い!働く女性2人のリアル投資の失敗談とは?

女性のための資産づくりセミナー・中編

「人生100年時代」をテーマにした女性限定の資産づくりセミナーを2018年7月21日、東京・銀座の「プラスワンライフラボ銀座ギャラリー」にて、同ギャラリーとDAILY ANDSが共催しました。その様子を全3回にわたってお届けしています。

前回は資産運用経験豊富なファイナンシャル・プランナーの横山利香さんの講演の様子をお届けしました。今回は、横山さんとDAILY ANDSのくすいともこ編集長による対談の内容を紹介します。

株式投資や不動産投資に取り組む「投資女子」の2人が、資産運用を始めたきっかけや投資の失敗談を赤裸々にトーク。働く女性の「リアルな投資の実態」とは?

・女性のための資産づくりセミナーリポート
(前編)株トレーダー・横山利香さんが語る、人生100年時代の資産づくりのコツとは?
(中編)無知って怖い!働く女性2人のリアル投資の失敗談
(後編)マンションを買うと結婚できる説は本当?不動産投資女子2人の持論は……

転職や退職をきっかけに、投資を始めた

女性, 投資, 失敗談 (写真=筆者撮影)

くすい:まずは自己紹介をさせていただきます。私はDAILY ANDSというお金のメディアの編集長をしています。現在、iDeCo(イデコ、確定拠出年金)で投資信託の積み立てをしており、さらに株式投資や不動産投資も行っています。資産運用を始めたきっかけは、今の会社に転職したことです。

以前は地方紙で記者として働いていたんですが、激務だったのでこのままずっと仕事を続けるのは難しいと思い現在の会社に転職しました。ところが転職先はITベンチャーということで、お金面に不安を感じて、それが資産運用を始めるきっかけとなりました。横山さんの資産運用のきっかけは何ですか?

横山:私は金融関係の出版社で働いていまして、同じく激務で夜も帰れない日もあって、このまま死んでしまうんじゃないかと思うくらいでした。すでに結婚をしていたので1回会社を辞めようと決めました。ちょうどその時に子どもが誕生し、家族は働いていても私自身は無職になったので、自分のお金がちょっとぐらいないとやっていけないんじゃないかな、と思ったのが投資を始めたきっかけです。

くすい:どういう順番で投資を始めましたか?

横山:2001年に起きた9.11(米国同時多発テロ)を見て、「人はいつ死ぬかもわからないのに、仕事ばかりをしていてもいいのか」と考え、12月末で会社を退職し、株式投資をしたのが最初です。2002年から2003年というのが小泉郵政解散、構造改革で株式市場が爆騰したんですね。すでに投資信託や為替もやっていましたが、株式投資で儲かったので不動産投資を始め、現在に至っています。

途中リーマン・ショックという苦しい時期がありましたが、すでに不動産投資を始めて家賃収入がある程度あったので、なんとか今も皆さんの前で座っていることができます(笑)。そのときに思ったのが、資産分散のやり方はいろいろあるけれど、やっぱり価格の変動の仕方が異なる商品に分散しておくことが自分の身を守る上では非常に重要なんだということでした。

無知って怖い! 投資女子の失敗談とは?

女性, 投資, 失敗談 (写真=筆者撮影)

くすい:横山さんの投資の順番としては、株、投資信託、不動産という感じなんですね。

横山:実は投資信託は株より前から始めていて、皆さんご存知ないかもしれませんが、昔、山一証券があったんです。実はそこに私は全財産を入れていました。当時勤めていた出版社に営業の人が来てくれて、「ここに(お金を)入れておくとすごく利回りがいいから」と言われたので、バーッと投資信託を買いました。そしたら経営破たんしてしまって……。お金は全額戻ってきましたが、今思えば「無知って怖いな」って思います。

くすい:当時の気持ちとしては、「仕事も忙しかったし、証券会社の人に言われたとおりに買っておけば利回りもいいし安心」みたいな感じ?

横山:そうですね。当時の投資信託は利回りが5〜6%という状況だったので、預けておけば自然とお金が増えていきます。銀行のATMへ行くように証券会社のATMに行ってお金を引き出していました。(笑)

くすい:無知って怖いなっていうのはすごく分かります。私はちょっと話題になっていたからという理由だけで何も調べずにあるゲーム関連企業の株を買ってしまいました。はじめての株式投資です。そうしたらダーっと株価が下がってしまって……。さすがに何も調べずに買うのはよくなかったなと思いました。次はリベンジしてやろうと思ういい発奮材料にはなりましたけどね。投資初心者は「無知」なことが多いと思うのですが、資産運用ってみんな最初は失敗しちゃうものでしょうか?

横山:始めるタイミングが悪いと失敗してしまうこともありますが、投資の業界ではビギナーズラックという言葉が存在していて、最初の投資は儲かるケースも多いです。でも逆に失敗した経験があるからこそ、勉強をしていろいろやってみようという気にはなりますよね。

NISA、つみたてNISA、イデコ、それぞれの違いは?

女性, 投資, 失敗談 (写真=筆者撮影)

くすい:今日は来場者のみなさんから質問をいただいています。その中でも、積み立て投資についての質問を複数いただいています。私も実際に投資を始めたきっかけがiDeCoでの投資信託の積み立てでした。積み立て投資について詳しく知りたい、という要望があるので解説をお願いできますか。

横山:iDeCoについて話します。まず注意していただきたいのが、企業年金に加入されている人はiDeCoを利用できない場合があります。会社の福利厚生を担当している人に制度を利用できるかどうか確認してください。

iDeCoは老後の生活資金を今から蓄えるための制度です。掛金をそのまま所得から控除することができますので、結果的に支払う税金が減ります。つまり、税金を支払っていない人はこの特典は活用できませんので確認してください。

注意していただきたい点は、積み立てたお金を60歳まで引き出せないことです。老後まで引き出せなくてもいい金額でやることが大切で、もっと前にお金を使いたいと考える場合には利用できません。よく考えて活用されたほうがいいです。

くすい:積み立て投資でいうと、最近は「つみたてNISA」も注目されています。

横山:つみたてNISAとiDeCoにはその目的に違いがあります。iDeCoが老後資金を貯めるための制度であるのに対し、つみたてNISAは初心者の方が資産運用を始めるのに適した制度で、60歳を待たずにお金をいつでも引き出すことができます。

つみたてNISAを利用して儲かった利益には税金がかかりません。もし、通常の証券口座で積み立て投資や株式投資をすると、利益におよそ2割の税金がかかります。例えば10万円の儲けがあれば2万円程度の税金が取られます。投資で儲かったお金に税金がかからないのはiDeCoも同じなのですが、つみたてNISAは、掛金を所得から控除することはできません。

お金を運用して増やしたい場合は「つみたてNISA」か「NISA」を使っていただいて、ある程度お金が増えて老後資金として運用したいお金はiDeCoがいいでしょう。ちなみにNISAとつみたてNISAの違いは、投資手法と投資対象の金融商品、そして年間の投資金額です。

くすい:NISAが120万円、つみたてNISAが40万円。つみたてNISAのほうが少ないですね。

横山:くすいさんはどちらを利用していますか?

くすい:私は投資が好きなので、NISAをしています。

横山:私もNISAです。つみたてNISAは株に投資ができないからです。

くすい:つみたてNISAは個別株式に投資ができないんですよね。

横山:金融庁で決められた投資信託とETFだけに投資できるのがつみたてNISAです。投資信託に投資をコツコツしていきたいならつみたてNISA、私たちみたいにガツガツ儲けたいならNISAを使っていただいて、株で儲けましょう、ということですね。

くすい:ただし、つみたてNISAのほうが年間の投資額は少ないですが、非課税期間が長いですね。NISAは基本的には5年ですが、つみたてNISAは20年です。

横山:そうですね。それが(つみたてNISAの)メリットといえばメリットですし、長くコツコツ少額からやりたいならつみたてNISAがいいと思いますね。

くすい:iDeCo、つみたてNISA、NISAの3つの中だと、一番初心者向けの「補助輪付き」は、金融庁がある程度基準を決めた商品しか購入できなくなっているつみたてNISAということになりますね。

横山:そんな感じですね。くすいさんの場合は、NISAで運用しつつiDeCoで老後の資金も蓄えているということですが、もし皆さんが資金に余裕がなければ、今iDeCoはやる必要がないと思います。なぜなら60歳まで引き出せないからです。運用資金のニーズに合わせて、国が用意してくれた非課税の制度を使っていくことが大事なんじゃないかと思います。

投資信託と上場投資信託(ETF)の違いって?

女性, 投資, 失敗談 (写真=筆者撮影)

くすい:皆さんからの質問で、ETF(上場投資信託)と投資信託の違いが分からないというものもありました。私も記事をたくさん作りますが、難しくて分かりづらいので詳しく教えてください。

横山:投資信託というのは、証券会社や銀行で販売していて、ファンドマネージャーという運用のプロがついています。

くすい:会社の中に運用のプロがいるのが投資信託なんですね。

横山:そうです。ただし運用のプロといっても、運用が上手いかどうかは別ものです。だから運用が下手な人の投資信託は避けたいです。

くすい:プロフェッショナルがついているけれど、運用が上手い人とそうでない人の両方がいるということですね。ETFは「上場」とついていますが……?

横山:ETFは日経平均株価とか東証株価指数とか、インデックスつまり指数に投資するのでファンドマネージャーは不要です。例えば銀行業というようにな様々な指数に投資をするのがETFです。

くすい:投資信託の中にも「インデックス型」といって、指数に連動するものがあります。ETFと投資信託、買う私たちにとって違いはありますか?

横山:手数料でしょう。投資信託の場合、保有している期間に応じて信託報酬という手数料がかかります。だいたい1%ぐらいです。購入するときも0.数%がかかることがあります。その手数料を上回るような値上がりができる投資信託でなければ、手数料が高すぎてコストに負けてしまいます。

くすい:上場投資信託だと、信託報酬はかからないということですか?

横山:一応かかってはいますが、投資信託に比べると低いものが多いということです。

くすい:少し専門用語っぽくなってしまいますが、例えば同じように「日経225」と連動するものを買うなら、投資信託よりもETFのほうが手数料が低くてお得なんですね。

横山:そう考えてもらっていいと思います。あと、ETFは株のように自分のタイミングで売買できる点も異なっています。

次回は不動産投資の体験談!

運用商品は似たような名前のものがあって分かりづらいイメージがありましたが、お二人の対談を聞いていて、もやもやしていたことがすっきりしたような気がしました。次回はいよいよ不動産投資のお話が登場します。ぜひご期待ください。

後編に続く)

・女性のための資産づくりセミナーリポート
(前編)株トレーダー・横山利香さんが語る、人生100年時代の資産づくりのコツとは?
(中編)無知って怖い!働く女性2人のリアル投資の失敗談とは?
(後編)マンションを買うと結婚できる説は本当?不動産投資女子2人の持論は……

登壇者プロフィール

女性, 投資, 失敗談 (写真=筆者撮影)

横山 利香(よこやま・りか)さん:写真左
短大卒業後、金融専門出版社やビジネス書出版社で雑誌の記者、書籍の編集者を経て、ファイナンシャル・プランナー、国際テクニカルアナリスト連盟認定テクニカルアナリストとして独立。株式投資、不動産投資をメインに、為替やファンドなど幅広い金融商品への投資を日々実践し、その経験をもとに資産運用をテーマとした執筆や講演活動、投資塾、相談業務を行っている。ブログはほぼ毎日更新し、週1回メールマガジンを配信している。

くすい ともこさん:写真右
DAILY ANDS編集長。1988年富山県生まれ。地方紙で5年間記者として勤務後、ZUUに入社。ZUU online編集部を経て16年より働く女性の投資メディア「DAILY ANDS」編集長。「無理のない範囲でコツコツ」をモットーに資産運用を実践中。

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