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デスクワークも楽しくなる「2つの呪文」でモチベーションアップ

スモール・スタート あえて小さく始めよう(4)

この記事は水代優氏の著書『スモール・スタート あえて小さく始めよう』KADOKAWAの内容を抜粋したものになります。

【『スモール・スタート あえて小さく始めよう』シリーズ】
(1)「副業不可」ならお金よりステキな「報酬」をもらおう
(2)「人と同じこと」「よくあること」でも良い——オリジナリティよりも大切なこと
(3)失敗をカンタンにノウハウ化する方法とは?
(4)デスクワークも楽しくなる「2つの呪文」でモチベーションアップ

※以下、書籍より抜粋

小さい組織の「負けて勝つ」技術

●お金を出せない企業も、モノなら出してくれることがある

スポンサーになってもらうときに一番難しいのは、ずばり、無条件で使えるお金を出してもらうことです。

たとえば、イベントをしたいので、そのスポンサーになって何百万円かを出してもらう。

これは、かなりハードルが高いです。相手の立場に立てばすぐにわかります。

多額のお金を出すとなると、どの程度のリターンが得られそうかを試算し、会議にかけ、承認を得なくてはならないからです。

これに比べると、やりたいことが明確になっているとき、ものづくりをしている会社から「もの」を提供してもらうのは比較的簡単です。

たとえば、100人集まる料理イベントで必要な持ち帰り用の簡易的な器を、食品用の容器を手がける大きなメーカーに出してもらうことはそう難しいことではありません。

それくらいであれば、担当者が自分の判断で提供できる可能性が高いからです。もしも新商品の試供品があるなら当日一緒に配りますと言えば、喜んでももらえるでしょう。

もしも、スポンサーが必要な理由に、持ち帰り用容器を買うための資金調達が含まれているなら、こちらの手間も省けます。

こうして考え動いていくと、案外とやりたいことにかかるお金は少なくていいことに気が付くと思います。

社内でのプロジェクトなどでも、予算が少なくてもそこでがっかりする必要はありません。モノや人で助けてもらうことはいくらでもできます。

むしろ人で助けてもらったほうが、その後のプロジェクトでの仲間が見つけやすいです。

それに、お金を十分に出してもらえないということは、実は、貸しを作ることでもあります。

「あのとき十分にサポートしてやれなかったな」という記憶を周りに残すことは、いつか何かしらの形で戻ってくるかもしれません。

●謎の呪文「チャリンチャリーン」と「ドサッ」

ときには、自分がやりたいことのために、あるいは誰かに「やって」と頼まれたために、「やりたくないことを、やらなくてはならない」こともあります。

たとえば、おいしいカレーを食べてもらいたいだけなのに、タマネギを刻み続けなくてはならない。仲間と楽しく過ごしたいだけなのに、関係者の許可をもらわなくてはいけない。

こういったとき、心を無にして取り組むこともできると思うのですが、僕の場合は、タマネギを刻むなら、「何分以内に終わらせよう」とゲーム感覚で楽しむことにしています。

とはいえ僕は割と、タマネギを刻むのが好きだからゲームにできるのかもしれません。

あまり楽しめない作業については、「こういう作業が、ゆくゆくは収入を生んでくれるんだ」と意識するようにしています。

嫌になって続かない作業があるなら、それは、それが自分の実入りに直結しているという自覚がないからだと思うからです。

たとえば、延々とグラスを洗って拭くときや、ミーティングのセッティングを何度もやり直すときなどは、「チャリンチャリーン」と口にすることにしています。グラスは拭けば拭くほど、お金になる。

セッティングもすればするほどお金になる。そう意識することで、しっかりやろうという気持ちになります。

デスクワークをする人にとっては、資料のチェックなどがこの単純作業にあたるでしょう。とりたてて面白い仕事ではないけれど、しなくてはならない仕事です。

こういうときにモチベーションを少し上げてくれるのが、「チャリンチャリーン」という呪文です。

僕は、ごくたまにですが、「ドサッ。ドサドサドサッ」と言うこともあります。

これは「チャリンチャリーン」よりも大きな金額を意味します。札束が降ってきているのですね。

大きな面倒と格闘するときなどは、「ドサッ」と言葉にすることで、自分を駆り立てています。その音を本当に聞くために、目の前の困難を乗り越えようという気持ちになれます。

小さなことではありますが、やってみると、この言葉の力を実感できるはずです。

●補助金をもらうと 「宿題」と「足かせ」が増えます

小さいからこそのメリットに、国や自治体からの補助金を挙げる人もいます。たしかに中小企業や起業家を対象にした補助金はいくつも存在しています。

でも、僕はそういったものを使うのを好みません。理由は、宿題と足かせが増えるからです。

「宿題」とは、提出しなくてはならない書類のことです。

僕が知る限り、補助金は申請時にもその後も、書類が付きものです。そして、その補助金はどんな目的になら使ってよくて、どんな目的の場合には使ってはならないかがはっきりしていることが多いです。

人件費には使ってもいいけれど、消耗品の購入はNGといった具合です。

すると、何に使ったか、委細を明確にしなくてはならないこともあり、それがやりたいことのスピードを緩めてしまうことがあります。

「足かせ」とは、やりたいことに対する制限です。

たとえば、僕らのやりたいことが町の活性化だったとして、それに使える補助金を申請したはずが、よくよく調べてみると、町の活性化のためのアプリ作りの補助金だった、などということがあります。

すると、僕らとしては活性化にはアプリよりも有効だと思うものがあっても、アプリを作らなくてはならなくなってしまい、本末転倒に陥ります。

これは社内プロジェクトでも同じだと思います。

プロジェクトとして認められたほうがやりやすい、周りの理解を得やすい、お墨付きを得たような気分になれるというメリットがある反面、細かな報告の義務、短期間での黒字化、突然のプロジェクト解散命令が下ることもあるなど、ハードモードになることもあります。

イージーモードでいきたければ、プロジェクト化はせず、アングラ的に勝手にやるほうがいいでしょう。

もちろん、書類をきっちり作れる人、やりたいことにぴたりとマッチした補助金を探し出し、有効に使える人もいると思います。何かを始めるのにも続けるのにも、ある程度のお金が必要なのは事実です。

でも、その必要なお金を「チャリンチャリーン」とか「ドサッ」とか言いながら積み上げて、いよいよやりたいことに取り組むというのも、最高に気分が盛り上がるので、僕はこちらを選んでいます。

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水代優(みずしろ・ゆう)
good mornings株式会社代表取締役。2002年より、株式会社IDEEにて新規出店を手掛ける。2012年に、good mornings株式会社を設立。現在は、都内に各々のコンセプトを有する3拠点を企画運営、その他にも、企業や行政と共にエリアプロデュースやプロダクトディレクションを手掛ける。近年はブックディレクターとしても活動し、日本橋浜町に自身がセレクトする本屋「Hama House」を出店。

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