(画像=Rawpixel.com/shutterstock.com)

「人と同じこと」「よくあること」でも良い——オリジナリティよりも大切なこと

スモール・スタート あえて小さく始めよう(2)

この記事は水代優氏の著書『スモール・スタート あえて小さく始めよう』KADOKAWAの内容を抜粋したものになります。

【『スモール・スタート あえて小さく始めよう』シリーズ】
(1)「副業不可」ならお金よりステキな「報酬」をもらおう
(2)「人と同じこと」「よくあること」でも良い——オリジナリティよりも大切なこと

※以下、書籍より抜粋

「俺のアイデア」は誰にでもつくれます

飲食店にしても、物品の販売にしても、大事なのは「やってみることだ」と僕は思っています。

何を売るかも大切なことですが、そこにあまりこだわりすぎないことも重要です。

せっかく売るのなら、ほかの誰も作っていない、オリジナリティのあるもので勝負したいと思うかもしれませんが、実は、そのオリジナリティは、制作の過程で自然と生まれるものです。

同じ品種の野菜でも、育てた土壌や周囲の気候、育て方によって見た目も味も変わります。同じレシピを見ながら作った料理でも、作った人によって出来映えも味も異なります。刺繍も編み物も、木工も彫金も、すべてそうです。

工場で大量生産されたものですら、売り手と買い手とのコミュニケーションによって、どうってことない普段の買い物にも、心に残る思い出の買い物にもなります。

だから、「マルシェでスコーンを売る」ことを「よくあるよね」と言われたり、「羊毛フェルトでのマスコット作り」を「流行っているよね」「あの人のパクリ?」と言われたりしても、ビビったり、それをネガティブに捉える必要は、まったくありません。結果は必ず変わるからです。

むしろ、同じことを楽しいと思っている同志がたくさんいることを、喜んだほうがいいと思います。

会社で「そういうアイデアは前にも出て、うまくいかなかったんだよね」と言われても、同じことを考えた人がいたことを喜ぶべきだし、その時とは環境も言い出しっぺの人も違うからうまくいく可能性があると、前向きに捉えるべきです。

ありがちなアイデアをうまく実現させると「そんなアイデアは俺も思いついていた」と言う人が必ずいます。

でも、アイデアを思いつくまでは誰にでもできること。

大事なのは行動に移し、アイデアを動きに結びつけることなので、もしも「俺のアイデアをパクったな」と言われても、気にすることはありません。「じゃあ、どうしてやらなかったの?」と、心の中で反論すればいいだけです。

「料理教室では、飲食店を学べない」

同じ料理をするのでも、プロセスによってできあがりが変わる。であれば、料理教室に通わないと! と思う人もいるかもしれません。

でも、飲食店を小さく始めるにあたって必要なスキルは、残念ながら、料理教室では学べません。料理教室で料理は学べても、飲食店をガンガン回すために必要なノウハウは学べないからです。

料理教室で教えてもらえるのは、4人分くらいの料理の方法です。でも、飲食店では4人分を作っていては間に合いません。刻むタマネギ、とる出汁、茹でるパスタ、あらゆるものの量が、文字通り、桁違いです。

さらに、飲食店となると、料理を皿に盛って終わりというわけにはいきません。オーダーをとる、料理を運ぶ、会計をする、水を注ぐ、食器やカトラリーを補充するなどなど、やることは「料理」のほかにたくさんあるからです。

なので、たとえばお祭りで飲食店を出したり、どこかの店で一日店長のようなことをしたりするのなら、ぶっつけ本番でもいいとは思いますが、お店で修業をしておくといいと思います。

もしもお祭りで売るのをお好み焼きと決めたなら、好みのタイプのお好み焼きを出してくれるお好み焼き屋さんで修業をするのです。

これは未経験のスキルを手に入れるための修業なので、ノーギャラでもOKと思ってください。そう申し出れば、人手不足の今、たいていの飲食店が受け入れてくれます。

原則としては「何かを始めるときに、ノーギャラというのはもってのほか」だと僕は思っています。でも、自分が出す店のためのリハーサルとなると、例外です。タダでも得るもののほうが多いはずです。

鉄板ってこんなに熱くなるのかとか、キャベツは無限に刻む必要があるなとか、いろいろなことが学べるはずです。

飲食店以外でも、同じです。会社の中での仕事でもそうです。取引先の仕事を理解したいと思ったら、一日インターン的な働き方をさせてもらえないか、交渉したらいいと思います。

もしも結果がNGでも、そういう思いを持っている人だということは、相手に伝わるはずです。

起業したいと思っている人がいるなら、起業家育成塾に通うより、起業家の近くでインターン的に働いたほうがいいし、カフェを経営したいなら、カフェで修業をしたほうがいいし、カレー屋をやりたいなら、カレー屋で働かせてもらうのが一番です。

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水代優(みずしろ・ゆう)
good mornings株式会社代表取締役。2002年より、株式会社IDEEにて新規出店を手掛ける。2012年に、good mornings株式会社を設立。現在は、都内に各々のコンセプトを有する3拠点を企画運営、その他にも、企業や行政と共にエリアプロデュースやプロダクトディレクションを手掛ける。近年はブックディレクターとしても活動し、日本橋浜町に自身がセレクトする本屋「Hama House」を出店。

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