(写真= l i g h t p o e t/Shutterstock.com)

「住民税決定通知書」放置してない?ポイント解説

チェックポイントは?

5~6月になると勤務先から住民税の決定通知書が配られます。

難しいことが書いてありそうで、なんとなく住民税の計算のお知らせとはわかりつつ、そのまま放置していませんか?

住民税決定通知書の見かたがわかれば、年末調整で見落としていたことも気づくことができ、適正な納税につながります。

今回は、住民税決定通知書の見方について解説します。

そもそもの住民税の仕組み

住民税は、その年の1月1日にお住まいがある市町村に納付する税金です。福祉や公共設備などの行政サービスに充てられ、一定の収入がある方が納税します。都道府県民税と区市町村民税で構成されており、あわせて住民税と呼ばれています。

住民税は、所得に応じた所得割と所得に関係なく納税する均等割の合計で、合計額から税額控除を差し引き住民税が決まります。 住民税率は、都道府県民税2%、区市町村民税8%の合計10%です。

では「住民税決定通知書」にはどんなことが書かれているのでしょうか。

住民税決定通知書の3つのチェックポイント

画像は熊本県の住民税決定通知書を参考にしています。

お住まいの市町村により様式は様々ですが、記載内容は同じです。

これから、3つのパートに分けて解説します。

住民税決定通知書,ポイント解説 (写真=Mocha)

まず、給与収入と給与所得から見ていきましょう。

住民税決定通知書,ポイント解説 (写真=Mocha)

給与収入から給与所得控除額を引いた残りの金額は給与所得といいます。他の所得と合わせて総所得金額という欄に集計されます。ちなみに、給与所得控除額とは、給与収入がある人の必要経費と考えてください。

次に、所得控除項目を確認しましょう。

住民税決定通知書,ポイント解説 (写真=Mocha)

所得控除は、自己負担の社会保険料や扶養控除、基礎控除の金額の合計のことです。

課税所得金額とは、給与所得から所得控除合計を差し引いて残った金額です。

次に、住民税決定通知書の税額という項目を見てみましょう。

市民税と県民税それぞれに税額控除前所得割額、税額控除額、所得割額、均等割額が記載されています。

住民税決定通知書,ポイント解説 (写真=Mocha)

税額控除前所得割額には、課税所得金額に区市町村民税8%、都道府県民税2%を掛けた金額が記載されています。ここをスタートに、税額控除や均等割額の加算などの調整後に住民税が決定します。

住民税と所得税では、所得控除の金額が違う

住民税と所得税の所得控除額を比較してみましょう。

所得税と比較し、控除額が同じなもの、そうでないものがあります。控除額の詳しい説明は、住民税決定通知書でされていますので、確認できます。

住民税決定通知書,ポイント解説 (写真=Mocha)

支払う住民税を減らすなら、「iDeCo」に注目!

納める住民税を減らしたい場合どうすればよいでしょうか?

住民税率は一律10%。課税所得に対して10%をかけて、住民税額が算出されます。(正確にはこの金額に均等割を足します)

ということは、課税所得を減らせばよく、つまり所得控除を増やせばよいのです。

例えば、iDeCoは、老後資金を積み立てる制度ですが、積立額の全額が所得控除になります。

原則20歳以上60歳未満であればどなたでも始めることができますが、iDeCoは60歳になるまで自由に引き出すことができないのが注意点です。

支払う住民税を減らすなら、「ふるさと納税」に注目

ふるさと納税は、寄附した金額のうち2000円を除いた金額が住民税からダイレクトに差し引くことができます。難しい言葉で言えば、税額控除の対象となります。

寄附ができて、お礼がもらえて、住民税が節税でき、3度おいしいのがふるさと納税です。

ふるさと納税は、実質2,000円でお礼の品をゲットできるにも上限があり、寄附を多くすれば税額控除額が増えるということではありません。

上限の計算方法は給与所得の金額や家族構成などによりさまざまで、その計算は一通りではありません。「ふるさとチョイス」や「さとふる」などのふるさと納税ポータルサイトでは、上限をシミュレーションすることができるので、参考にしてみてください。

まとめ

住民税決定通知書は、見かたがわかれば配られたときに、放置することなくすぐにチェックすることができます住民税決定通知書には効率的に住民税を節税するためのヒントも記載されているので、この機会にチェックしてみてください。

山田 香織
気軽に相談できるファイナンシャルプランナー
1級ファイナンシャル・プランニング技能士、産業カウンセラー。
FP歴10年。会計事務所で年間、経営・税務相談業務を経験した後、FP事務所を開業。
個人から中小企業者まで経営に関する相談実績がある。現在は、会計・税務の経験を活かして、家計・経営相談を受ける。執筆活動も積極的に行う。FP Cafe登録パートナー

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