(写真=Dean Drobot/Shutterstock.com)

メルカリ上場直前で注目!「IPO」ってどんなもの?

身近な企業が上場するIPOに参加したい!

株式投資は難しいし、勉強しないと始められないと思っている人もいることでしょう。日本に上場企業は3600社近くあります(プロ投資家向けのTOKYO PRO Marketを除く)。株式投資をやってみたいけれど、その中からどの銘柄を選んだらよいのか分からないという人は、IPO株から挑戦してみてもいいかもしれません。

たとえば、6月19日には注目度が高いメルカリが上場するなど、IPOには注目が集まる銘柄がたくさんあります。

そこで、今回はIPOとは何か、いったいどんな仕組みなのかを分かりやすく説明します。IPOで株式投資の一歩を踏み出してみませんか。

そもそもIPOってどういうもの?

IPO, 当選確率, 申し込み方 (写真=PIXTA)

「IPO(アイピーオー)」とはInternal Public Offeringの略で、日本語では「新規株式公開」や「新規上場」などと訳されます。上場は「場に上がる」と書きますが、株を証券取引所に公開することで、会社関係者など少数の株主しか持っていなかった株を、一般の投資家も自由に売買できるようになります。

よく目にするIPO株投資とは、公開株価(公募価格)と、初値もしくは上場後の株価との差を利用して利益を出すことを目的にした投資の方法のことをいいます。

IPO株投資は、たまに詐欺事件にもなる「未公開株」への投資とは別物です。未公開株はまったく上場の予定がない企業の株を売買するもので、なかには詐欺まがいのものもあるため注意が必要です。一方、IPO株は上場予定の情報が各証券取引所のホームページなどでも確認できます。

企業はなぜ上場するの?

IPO, 当選確率, 申し込み方 (写真=PIXTA)

そもそもなぜ企業は上場するのでしょうか。

会社が株を証券取引所に公開(上場)するには、財務面をはじめ、証券取引所が定めた一定要件を満たしたうえで上場を申請し、審査に合格する必要があります。上場後も、決算短信や有価証券報告書の提出など、会社情報開示が義務づけられるほか、上場会社として「適切な企業行動」が求められます。

そこまでして企業が上場したいと考えるのには理由があります。たとえば、上場すれば新たな資金を市場から調達できます。企業が収益を上げ続けるには、新製品の開発や設備投資といった長期間にわたる資金が必要になります。

銀行からお金を借りるのとは違って、株式発行によって調達した資金には返済期限がなく利息を払う必要もありません。この長期安定的な資金をもとに、自己資本を充実させ財務体質を強化し、事業規模を大きくすることができるのです。

冒頭でお伝えしたとおり、2018年5月現在日本に上場企業は3600社ほどしかありません。そのため、上場していること自体が優良企業としてのイメージアップになり、知名度や信用度の向上につながります。特に、もっとも上場基準が厳しい東証一部への上場は、超優良企業としてのステータスになります。そのため、上場すると経営管理体制が強化できるだけではなく、優秀な人材の確保にもつながり、さまざまな良い影響が期待できるのです。

IPO株の申込手順

IPO, 当選確率, 申し込み方 (写真=PIXTA)

それでは、IPO株投資を始めるにあたり、しなければならないことを順を追って確認しましょう。実際のフローは下記のとおりです。

1.証券会社に口座を作る
2.証券会社やIPO情報専門サイトなどでIPOの内容を確認
3.幹事証券会社のホームページなどからブックビルディングの申し込みをする
4.当選した場合は、購入の意思表示をして手続きをとる(証券会社によってはキャンセル も可)
5.上場日以降は株式市場で自由に売買ができる

まず、IPO株への投資にあたり、申し込みたいIPO株の取り扱いのある証券会社に口座開設を行います。口座開設だけなら無料で行うことができますので、IPO株の取り扱いが多い証券会社の口座を複数開いておいてもいいでしょう。

証券口座が開設できたら、「ブックビルディング」期間に買いたいIPO株に申し込みます。申し込み後の抽選に当選したら、購入手続きに進むこともできます。ただし、2018年6月現在時点では、当選する・しないにかかわらず、ブックビルディング申込時に入金する必要がある証券会社が多いようです。

IPO株の情報の見方って?どこで調べるの?

IPO, 当選確率, 申し込み方 (写真=PIXTA)

IPO株投資のフローが分かったら、次にIPO株の情報収集を行いましょう。証券取引所、幹事証券会社、そのIPO企業のウェブサイト以外にも、IPO株の情報を調べられるサイトはたくさんあります。国内最大級の株式情報サイト「みんなの株式」を運営する会社が手掛ける「東京IPO」は、その代表です。

最初は専門用語や数字に戸惑うかもしれませんが、最終的にはすべての項目を理解することを目指すとして、まずは最低限のポイントを確認していきましょう。

2018年4月に東証マザーズに上場したHEROZ(ヒーローズ) <4382>は、人工知能(AI)を活用したインターネットサービスを提供する会社です。このHEROZを例に見てみましょう。

・公開日(公開予定日)……株式市場で売買が開始される日。
HEROZは2018年4月20日です。

・主幹事/幹事証券会社……企業の新規上場をサポートするのが幹事証券会社です。
なかでも中心となるのが主幹事証券会社で、公募株の割り当てがもっとも多くなります。HEROZの主幹事はSMBC日興証券でIPO株の割り当ては84%、以降、マネックス証券4%、みずほ証券と大和証券が2%と続きます。

・ブックビルディング方式……IPOなどの際に、引受証券会社があらかじめ仮の株価等(仮条件)を提示し、ビックビルディング(需要申告)期間に株の購入希望者(投資家)から、どのくらいの株価で何株欲しいかを聞いたうえで、1株あたりの発行価格を決める方式。現在、IPOはブックビルディング方式で行われるのが主流です。

HEROZは幹事証券会社から、株価の「仮条件」として「3940円~4500円」が提示されました。投資家はその仮条件の範囲内で希望購入価格を提示します。これを「ブックビルディングへ参加する・申し込む」と言い、事実上の抽選の申し込みとなります。

その後、主幹事証券会社がこのブックビルディングを集計して公募価格を決めますが、人気のある株は上限(HEROZは4500円)で決まるのが一般的です。公募価格より自分が提示した金額が低いと当選しづらいので、本当に購入したい株の場合は上限価格で申し込むのがよいでしょう。

IPO株は50万円以下で買えるものがほとんどです。ブックビルディングの申し込みに際し、あらかじめ口座に入金が必要な証券会社、抽選日(または前日)までに入金が必要な証券会社などさまざまです。余裕をもって準備しておくことをおすすめします。

・初値(はつね)……上場して最初につく株価を「初値」と言います。
HEROZは公募価格4500円、初値4万9000円でした。騰落率(ある期間内に価格がどれだけ上昇・下落したかを示すもの)は989%。ごく短期間のうちに株価が約10倍になったことになります。人気株では何倍もの値上がりを見せることもしばしばあります。

IPOのメリットとデメリットってどんなところ?

IPO, 当選確率, 申し込み方 (写真=PIXTA)

IPO株にはメリットもあればデメリットもあります。それぞれのポイントをおさえておくことで、IPO株投資への勝率があがるかもしれません・どのようなメリットとデメリットがあるのでしょうか。

・メリット
IPO株のメリットは、なんといっても短期間で大きな値上がり益を得られる可能性があることです。また、上場前に株を取得することになりますから、いくらになったら購入しようと考えているうちに株価が大きく変わってしまったという事態にはなりません。落ち着いて銘柄の分析ができることもメリットといえますね。

・デメリット
一方、IPOのデメリットはなかなか入手できないことです。人気があるIPO株は抽選倍率が何百倍にもなることも珍しくありません。また、せっかく当選しても絶対に値上がりするというわけではなく、公募割れ(初値が公募価格より安くなること)してしまい、評価損を抱える場合もあります。

公募割れしそうな銘柄の特徴も押さえよう

IPO, 当選確率, 申し込み方 (写真=PIXTA)

せっかくIPOを始めるのであれば、公募割れは避けたいもの。そこで、公募割れしそうなIPO株にはどんな特徴があるのかを確認しておきましょう。

IPOに申し込むときは最近の業績や今後の見通し、株主構成といった企業の大事な情報が記載された「目論見書」(電子交付される場合もあり)を見て、投資妙味があるかどうかを検討します。

もし、公募価格が仮条件の上限で決まらない場合、企業の業績が赤字になるなど、投資家にとって不安な要素が考えられるかもしれません。ただし、この条件に当てはまる企業でも、上場後大きく上昇する場合もあります。長期的な成長性を見極めることが大切なのです。

また、上場直後は需給の関係から値動きが激しくなることもあります。注意しましょう。

IPOの当選確率を上げるには

IPO, 当選確率, 申し込み方 (写真=PIXTA)

IPO投資をはじめようと思っても、人気のある銘柄が何百倍もの当選倍率となれば、抽選に申し込みする前にあきらめてしまう人もいるかもしれませんね。しかし、IPO投資の当選確率が上がる可能性もあるのです。

・IPO株を申し込む証券会社の選び方に注目!
まずは8割ほどのIPO株が割り当てられる主幹事証券へ、次に平等抽選を採用している幹事証券。これらの証券会社に抽選申し込みをしておくとよいでしょう。単純に多くの証券会社に抽選申し込みをするだけでも、その分当選確率は上がりますね。

・各証券会社の特徴を押さえることで当選確率にも良い影響が!?
例えば、取引実績に応じて抽選が有利になる仕組みを採用している証券会社もあれば、SBI証券のようにIPO抽選に外れると「IPOチャレンジポイント」がもらえ、次回の申込時に有利になる金融機関もあります。また、IPO株の抽選での当選確率も気になるところです。完全抽選方式にはマネックス証券やカブドットコム証券、一部が完全抽選の岩井コスモ証券などがあります。

IPOと中長期投資で株を楽しもう

IPO, 当選確率, 申し込み方 (写真=PIXTA)

IPOは「抽選に当たればラッキー!」ぐらいに考えておきましょう。本来の株式投資を楽しむなら、その会社の成長を応援できるような株を長く持つのもおすすめです。いつも利用している身近なサービスや商品を扱っている企業が上場していないか調べてみると、意外な株に出会えるかもしれません。

IPOで株式投資の一歩を踏み出すことができしたら、あわせて中長期の株式投資も始めていき、両方で投資のチャンスを増やしていくほうが、資産形成の近道になりそうです。

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