(写真=Vasilyev Alexandr/Shutterstock.com)

「それが私の生き方だ」追い詰められた大富豪、故ハワード・ヒューズ氏の名言

映画『アビエイター』より

「世界一のパイロット」
「世界一の映画監督」
「世界一の大金持ち」

子どもの頃に描いていた全ての夢を叶えたのが、20世紀を代表する大富豪、故ハワード・ヒューズ氏です。

マーティン・スコセッシ監督の映画『アビエイター』はレオナルド・ディカプリオ主演、ハワード・ヒューズ氏の生涯を描いた3時間弱というかなりの大作で、そこかしこに教訓になるようなセリフが散りばめられています。

今回はその中でも特に、彼の人生の歯車が狂い始めた頃に放たれた “挑戦し続ける男の名言”を紹介します。

子供の頃の夢から“デカイ”!

ハワードは1905年、石油掘削機の事業で財を成したハワード・ロバート・ヒューズ氏の家庭に生まれました。

ハワードは子供の頃から描く夢もデカイ!実は、病気が原因で聴覚のほとんどを失っていたのですが、そんなハンディキャップを物ともせず、14歳の時に初めて受けた飛行訓練に影響され、「世界一のパイロットになること」を夢見ていました。夢見ていたというよりも宣言していたという表現の方がハワードにはぴったりです。

ちょうどその頃、「世界一の映画監督になること」「世界一の大金持ちになること」も宣言していました。

有言実行!夢を一気に実現

18歳の時、父が急死し、ハワードはヒューズ・ツール・カンパニーの事業を引き継ぎ大富豪の仲間入りを果たします。相続した会社の経営に専念するかと思いきや、会社の経営は有能な部下にまかせ、1927年、ハワード21歳の頃、父親から受け継いだ莫大な遺産を元手にして、映画製作に取り掛かります。映画のタイトルは『地獄の天使』。空軍パイロットを描いた一大叙事詩です。

完璧主義者として知られるハワードは、自身も飛行家であるからこそ、飛行機にこだわりまくります。莫大な資金を費やし、空軍並みの飛行機を買い集め、エンジニアや気象学者も一流どころを集め、ありとあらゆる技術を駆使し、リアルな戦闘場面、飛行場面の撮影を実現します。

映画が完成したのはハワードが24歳の時。3年という長い時間はかかりましたが、リアルを追求して完成した映画は大ヒット!映画監督として、大成功を収めることとなります。有言実行の男、順調に夢を実現していきます。

ハリウッド・セレブとしての華やかな日々

資産はある、映画監督としても大成功。向かうところ敵なし!のハワードはある日、人気女優のキャサリン・ヘプバーンと出会い、恋に落ちます。

ちなみにこの場面では、豪華な俳優陣にも要注目。キャサリン・ヘプバーン役を大人の魅力溢れるケイト・ブランシェット、エヴァ・ガードナー役をケイト・ベッキンセイルが演じ、画面中に美を振りまいています。エロール・フリン役にはジュード・ロウと、とにかくハワード・ヒューズの人生を描くにふさわしい豪華な俳優陣が競演しています。

ハワードはその後の映画も次々とヒット作となり、順風満帆です。しかし挑戦する男、ハワードはさらなる大きな夢へと向かい始めます。

世界一のパイロットを目指していたハワードは、飛行機事業に着手し、世界一早い飛行機H-1の開発を始めるべく、ヒューズ・エアクラフトを立ち上げます。ハワードのやることはとにかくデカイ!大手航空会社トランス・ワールド航空も買収しオーナーにもなります。さらに、自ら飛行機を操縦し、次々と世界最速記録を更新していきます。

ここで、幼き頃の夢をすべて叶えてしまったというわけです。

問い詰められ……そこで自信たっぷりに言い放った名言

次はどんなデッカイ目標を立てるのか……と期待に胸を膨らませていると、ハワードの人生の歯車が狂い始めます。

失恋、飛行の失敗、瀕死の重傷、飛行機開発の遅延、さらに公金の不正使用の疑いをかけられてしまいます。

しかし、ここからが映画の一番の見どころ。夢を叶え成功を手に入れたハワードの人生が狂い始めたそのとき、ハワードらしい姿で口にしたセリフがとても魅力的で説得力があるのです。

公金の不正使用疑惑でFBIの強制捜査を受け、さらに、公聴会で問い詰められるシーン。ハワードは、自身にとって「飛行機は人生最大の喜び」と前置きし、だからこそ自分の金を注ぎ込むと説明します。そして、

「莫大な金を失った。これからも失うだろう、それが私の生き方だ」

と自信たっぷりに言い放つのです。

リスクを冒さないとリターンは得られない

ここまで莫大な資金を動かす人間は限られています。しかし、リスクを冒さないとリターンは得られない、リスクは覚悟の上という考え方は、まさに「投資」そのもの。

18歳という若さで莫大な資産を手にし、大金を注ぎ込んで映画を作り、大ヒットした映画で得た大金を今度は飛行機につぎ込み、失った。投資をする上で、「失う」ことは考えたくないですが、リスクを恐れずにチャレンジする姿勢は、見習いたいものですね。

【編集部のおすすめ】
「明日もまたがんばろう」と思える映画7選
失敗した時に聞きたいココ・シャネルの名言
映画『ペルセポリス』と自立したイラン女性

▲この連載のTOPページへ

この記事をシェアする

個性的な連載で「投資」を身近に

一つのテーマを深掘り、おすすめ特集