(写真=Alex Borovsky/Shutterstock.com)

メルカリ上場で「支払い」が変わる?5つの関連銘柄に注目

気になる関連銘柄の動きをチェックしよう

フリマアプリのメルカリ <4385> が2018年6月19日にマザーズに新規上場(IPO)します。

メルカリは配信アプリの「Uber(ウーバー)」や民泊の「Airbnb」と言ったシェアリングエコノミー企業の1つとして、CtoC(個人間取引)によるモノのシェアを普及させている企業です。

メルカリのIPOの意義を関連銘柄と合わせて見てみることにしましょう。

メルカリのIPOの意義

メルカリがフリマアプリを開始したのは2013年でした。

ヤフオク!などのオークションにはない手軽さと、どんなものでも捨てずに有効活用できるシェアエコノミーを積極的にTV広告したこともあって、一気に普及しました。

2015年には日本でのダウンロード数が1000万を突破、2016年にはアメリカでも同じく1000万を超えました。さらに同年、日本での1日の出品数も100万品を超え、2017年には英国版もリリース。その12月には世界でのダウンロード数が1億を突破しています。

実はフリマアプリ市場は、メルカリよりも先に「フリル」が2012年に参入していましたが、メルカリの成功によって楽天 <4755> 運営の「ラクマ」、LINE <3938> 運営の「LINEモール」、スタートトゥデイ <3092> 運営の「ZOZOフリマ」など、ヤフー <4689> もオークション形式の出品にフリマ出品を加えるかたち参入し、競争は一気に激化しました。

しかし、いち早くシェアを拡大したメルカリの優位は揺るぎませんでした。

メルカリの発表では国内ダウンロード数は7000万に達し、フリマアプリ利用者の94%がメルカリを使っています。楽天は2016年にフリルを買収した後、2018年にラクマに統一しました。しかしLINEモールは2016年、ZOZOフリマは2017年にサービスを終了し、同マーケットから撤退しています。

一方で、アクセサリーなどハンドメイド作品に絞ったGMOペパボ <3633> の「minne(ミンネ)」、jig.jp(ジグジェイピー、未上場)の子会社が運営するアニメグッズ売買の「オタマート」、コメ兵 <2780> が運営するブランド品専門の「KANTE」など、カテゴリーキラーのフリマアプリ市場が確立し始めているのも、メルカリの功績と言えるでしょう。

メルカリ関連での注目の銘柄5つ

メルカリの株主であるユナイテッド <2497> がコンテンツの業務提携もしているため関連銘柄として本命視されているようです。

しかしここではメルカリのIPOの意義と将来性を考えて、あえてユナイテッド以外で注目したい5銘柄を紹介しましょう。

1.楽天 <4755>
楽天のラクマはメルカリに次いで国内2位。2016年9月にフリルを買収し、2018年2月に統合しました。ラクマは同社ではCtoC(個人間取引)事業とされています。

2017年10月に年間換算の流通総額が1000億円を超え、12月には1400億円に達しました。前年同期比では2.7倍です。積極的なCMで認知度を上げ、2018年度中に2000億円を目指しています。CtoC事業は、同社のEC事業やフィンテックセグメントと相乗効果が高いと思われます。

2.GMOペパボ <3633>
GMOインターネット <9449> グループ企業で、ネット店舗構築、EC支援などに力を入れています。

ハンドメイド作品のフリマアプリ「minne」は作家数約40万人、作品数約700万点を抱えており、作家へのサポートも積極的におこなっています。

2017年の年間流通総額は100億円を突破しました。2018年4月の月間流通額は、前年同月比22.4%増の9億9300万円と好調です。

3.コメ兵 <2780>
2017年11月にブランドリユースに特化したフリマアプリ「KANTE」を始めました。

宝石・時計・バッグなどを同社が鑑定することで、ニセ物を排除できるよう工夫したのが特徴です。

メルカリも「メルカリメゾンズ」というブランド品に特化したフリマアプリをリリースしていますが、コメ兵は鑑定機能に加え、一定期間売れなかった場合の買取サービスで差別化を図っています。

4.ハードオフコーポレーション <2674>
中古品のリユースもシェアエコノミーでしょう。

ハードオフは総合リユース業として、ハードオフ(AV機器・パソコンなど)、オフハウス(家電・洋服・家具など)、ホビーオフ(ゲーム・フィギュア・プラモデルなど)、ガレージオフ(自動車・自転車用品など)、モードオフ(ファッションアイテムなど)、リカーオフ(酒類)、ブックオフ(本・DVD・ゲームソフトなど)を直営店やFCで展開しています。

2018年にスマホ向け公式アプリをリリースしました。今までのリアルからネットへ対応を急展開に進めています。オンラインでの買い取りを本格的に始める計画です。

5.メタップス <6172>
スマートフォンアプリを収益化するためのプラットフォームを提供し、集客、データ分析、広告などのマーケティングをワンストップで提供している会社です。アプリでの決済サービスのプラットフォームにも力を入れています。

三菱UFJ、三井住友、みずほのメガバンク3行がQRコード決済について規格統一するとの報道がありました。

メタップスは昨年からみずほ銀行と共同で決済アプリの実験を行っており、メガバンクのQR決済でも同社の決済システムが使われるのではないかとの見方が出て来ています。

同社のほかに、フライトホールディングス <3753> が電子決済、QR決済関連として注目されています。

メルカリがインフラを変える?

メルカリ, IPO, 関連銘柄 (写真=kitzcorner/Shutterstock.com)

メルカリの取扱量が増えると、ロジスティック(物流)や国内の決済も変える可能性があります。

2016年にはヤマト運輸との連携で「らくらくメルカリ便」、2017年には日本郵便との連携にで「ゆうゆうメルカリ便」といった匿名配送サービスを始めました。

CtoCでは決済だけでなく、ロジスティックでも匿名性が重要視されるためです。最近、匿名配送サービスが一般向けに始まったのもこの影響でしょう。

2017年にはライブ動画配信でフリマができるプラットフォーム「メルカリチャンネル」をリリースしました。ECとSNS、フリマの隙間を埋めることを考えているのでしょう。

同じく2017年には、不要品を即時現金化できる買取サービス「メルカリNOW」をリリースしました。リサイクルのリユース市場はすでに拡大し、上場企業も増えてきていますが、その分野もシェアリングエコノミーの一環として取り込もうとしています。

また、メルカリでは決済方法として、クレジットカード、携帯キャリア決済、コンビニ払い、ATM・ネットバンキング払い(ペイジー)、クーポン使用、ポイント使用(売上金で購入したポイントで支払う)など、さまざまな方法が用意されています。また、月一払いという後払い形式も導入されました。

しかし海外の決済事情を見るとアメリカではオークションやECでフィンテックの「PayPal(ペイパル)」決済が進み、中国では「WeChat Pay(ウィーチャットペイ)」や「AliPay(アリペイ)」によるQRコード決済が普及しています。

これに比べると、日本はまだまだフィンテック決済で遅れていますが、メルカリの拡大はフィンテックの進化にも寄与する可能性があります。

2017年11月に、金融関連のさまざまな事業に取り組む関連子会社としてメルペイを設立しました。仮想通貨業への進出も考えているようです。

それに伴ってQRコード決済や仮想通貨での決済が一気に進む可能性も高いでしょう。

リサイクル市場をグローバル化させるメルカリのIPO

メルカリはネット関連では日本を代表するスタートアップ企業として、世界でも注目されている大型IPOで、それによって調達する約500億円をもとに海外展開を加速する動きもあるようです。

今回のIPOはシェアエコノミーや中古品リユースのリサイクル市場をさらに拡大させる、重要な使命を担っているとも言えるのではないでしょうか。

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