新サービスを発表するNTTドコモの吉澤和弘社長(写真=筆者撮影)

ドコモの「dポイント投資」って他のポイント投資と何が違うの?

新サービスを徹底解説!

dポイントを使って積み立て投資ができる新サービスが2018年5月18日、スタートしました。

「ポイント投資」といえば、他社でも「楽天スーパーポイント(期間限定ではない、通常ポイント)で 、1ポイント=1円として、楽天証券で投資信託が購入できる」といったサービスがすでに行われていますが、ドコモの場合、ちょっと違います。

通常、ポイントを円に変えてから運用するケースが多いのですが、dポイント投資はなんとポイントそのものを運用してポイントを増やすことができるんです!一体、どういうことでしょうか?

dポイント投資のパートナーはロボアドの「THEO(テオ)」

dポイント, 投資, おつり投資, ポイント投資 左から、お金のデザイン谷家衛(まもる)会長、NTTドコモ吉澤和弘社長(写真=DAILY ANDS編集部)

ドコモはこれまでも、スマートフォンでの決済、送金、保険サービスなど、金融(Finance)とTechnology(テクノロジー)を使った「フィンテック(FinTech)」分野のサービスを行ってきました。

新サービスののパートナーとなるのは、AIを活用して投資家に資産運用やアドバイスを行う「ロボアド(ロボアドバイザー)」の「THEO(テオ)」を手掛ける「お金のデザイン」です。

ポイントの運用方針を2コースから選択

dポイント, 投資, おつり投資, ポイント投資 (写真=筆者撮影)

THEOとのコラボによるサービスで興味深いのが、「dポイント」による投資です。注目すべくはお金ではなく「ポイントそのもの」を投資対象としているところです。

期間・用途限定ポイントを除く「通常ポイント」最低100ポイント以上で投資でき、100ポイント単位で追加できます。

投資コースも2択でシンプル。債券よりも株式に比重を置き、高いリターンを目指す「アクティブコース」と、株式よりも債券にやや重きをおいて安定したリターンを目指す「バランスコース」のどちらかを選びます。

引き出しは1ポイント以上1ポイント単位。取引の手数料は不要です。運用中のポイントは、お金のデザインが運用する投資信託に連動しているので日々変動し、ウェブサイトで確認できます。

投資信託の基準価額が上がったら売る、市況が悪くて含み損を抱えたら上がるまで待つ、基準価額が低いときに追加投資をすると、高いときよりたくさん買える……。dポイントを使って、リアルな投資体験ができるということですね。

実際の資産運用でdポイントがつく「THEO+docomo」

このほかにも興味深い発表がありました。同じく5月16日から開始された、投資サービス「THEO+(テオプラス) docomo」。こちらはドコモの携帯回線かdアカウントを持つ人(いずれも20歳以上)向けです。

dポイント投資とは違ってリアルに資産運用をするとdポイントが貯まるというサービス。dポイント投資で資産運用に興味を持った人が、こちらのサービスも利用して、投資をスタートさせるのもアリですね。

年齢、年収、毎月の貯金額、現在の金融資産額といった質問に答えると、ロボアドによって世界の6000種類の ETF(上場投資信託)から最適な組み合わせが提案され、自動で資金を運用していきます。「THEO+docomo」は、ドコモのスマホを持っている人がTHEOで資産運用した場合、1カ月につき1万円あたり1.5ポイント、dポイントがもらえます。

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「dポイントカード」利用者の場合、「おつり積立機能」を設定することもできます(2018年7月提供予定)。これは、ショッピングのたびに設定した支払金額単位に対しての「おつり」分が自動的に積み立てされるものです。たとえば「500円」と設定して300円のコーヒーを買ったら、200円分が積み立てされます。

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「THEO+docomo」利用には、「THEO」への証券口座開設と、自動で運用を行うための「投資一任契約」が必要です。マイナンバー確認書類や本人確認書類の審査も必要になります。

投資金額は1万円から。手数料(投資一任報酬)は預かり資産額の年率1.08%(税込。預かり資産額3000万円超の部分は年率税込0.54%)です。

値動きの変動などで変化したポートフォリオの配分を調整する「リバランス」も自動で行ってくれるため、ほったらかしにもできるのがロボアド投資の魅力。でもリアルな投資ですので「ロボアドとはどんなもの?」という基礎知識をインプットしてから始めるのがいいですね。

実はこうした仕組みは、マイルがもらえる「THEO+JAL」と似ているといえます。お金のデザインはJALのほか、新生銀行や住信SBIネット銀行などのネット系金融機関、福岡銀行など地方銀行などほかの企業とも「THEO+」でコラボしています。

dポイント経済圏拡大?

dポイント, 投資, おつり投資, ポイント投資 (写真=筆者撮影)

コンビニエンスストアのローソンなど、dポイント提携先では「dポイントカードをお持ちですか?」と聞かれます。dポイントはドコモ利用者でなくても加入でき、使えるお店を増やしています。

ドコモの2017年度決算説明会資料(2018年4月27日)によれば、dポイントクラブ会員数は6,560万人。dポイントカード登録数は2,232万人で、前年比1.8倍、提携先は229で前年比2.6倍。会員数と提携先を増やすことに力を入れていることがうかがえます。

規模の目安として、例えば「Tポイント」運営を手掛けるカルチュア・コンビニエンス・クラブのウェブサイトによると、2018年3月末の時点で、Tカードの会員数は6,634万人です(※直近1年間にTポイントを利用した「アクティブ」利用者、かつ数枚持っている人を1人として数えた場合)。

スマホの通信でもらえるポイントから、いろいろなサービスに使える「経済圏」のお金のような存在になってきているdポイント。そう考えたとき、ポイントそのものを運用する「ポイント投資」サービス開始も、「ふむふむ」と腑に落ちてきたりします。

AIエージェント「mt daiz(マイデイズ)」も発表!

dポイント, 投資, おつり投資, ポイント投資 左から、新サービス発表会に登壇した綾野剛さん、高畑充希さん、堤真一さん(写真=筆者撮影)

ドコモの新サービスとして、5月30日にはAIエージェントサービス「my daiz(マイデイズ)」がはじまります。「マイデイズ、今日の天気は?」などと聞くと答えてくれるもので、AIスピーカーや、ドコモの「しゃべってコンシェル」のイメージです。

記者発表には特別ゲストとして、CM出演中の堤真一さん、綾野剛さん、高畑充希さんも登壇したのですが、「寂しい」という堤さんをマイデイズがフォローしてくれる場面があり、笑いを誘っていました。

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スマホは、AIスピーカーよりも私たちにとって身近です。それを活かし、生活や行動パターンを分析して、例えば、いつも通勤で乗る電車が遅延しているときには聞かれる前に通知するなど、「先読み」したサービスが実現できるといいます。

サービス全体を俯瞰(ふかん)して眺めよう

dポイント, 投資, おつり投資, ポイント投資 (写真=筆者撮影)

ニュースは細切れ、時系列で入って来ることが多いので、1つひとつのサービス発表を聞いていると「携帯電話の会社がなぜ?」「やっていることが散らかっているのでは?」と、いぶかしく思ってしまうこともあるかもしれません。

でも、日本を代表する企業が思い付きでなにかできるはずはなく、そこには方向転換や、何か大きなビジョンがあるはずです。今は、インターネットなどで手軽に情報が入手できる時代。全体を俯瞰できるような情報を調べると、その企業が目指す未来が、なんとなく見えてきます。

「そのサービスは必要か、競合するサービスとどう使い分けるか」と利用者として考える、さらに「その方向に可能性を感じるか、業績には反映されそうか」投資家として想像してみると、思わぬ投資先との出会いになるかもしれません。

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