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業績は過去最高!優待もおトクな「イオン」の株を徹底研究

イオン <8267> これはオトク?買い時?

「株主優待がおトクすぎる!」と人気銘柄のイオン <8267> について徹底研究しました。

株主優待や配当の情報はもちろん、株を買う前には株価の動向やリスクについても知っておきたいところ。身近でおなじみの企業ですが、あなたはイオンについてどれくらい知っていますか?

※本記事はイオン株式会社の有価証券報告書-第93期(2017年3月1日〜2018年2月28日)の情報を元に執筆されました

イオンってどんな会社

イオン,株主優待 (写真=TierneyMJ/Shutterstock.com)

イオンで1日を過ごす人のことを「イオニスト」というそうです。さすがは国内流通2強の一角ですね(もう一つは「セブン&アイ・ホールディングス <3382> 」。

イオンは純粋持株会社であるイオン株式会社と、291社の連結子会社、31社の持分法適用関連会社で構成される総合グループです。総合スーパー(GMS)事業を手掛けるイオンリテールを中心に、専門店やアミューズメントなどのM&Aで成長してきました。イオン銀行をはじめとする金融業や不動産業もグループの稼ぎ頭として成長しつつあります。

また、日本国内だけでなく中国、ASEANの各国へも事業展開しています。

イオンの事業は主に7つ。最新の有価証券報告書(第93期、2017年3月1日〜2018年2月28日)を参考に、それぞれの事業を見ていきましょう。

1)総合スーパー(GMS)事業

営業収益:3兆842億7800万円(前期比+0.6%)
事業概要:「イオンリテール」「イオンバイク」「トップバリュコレクション」など計11種類の店舗を展開

2)スーパーマーケット(SM)事業

営業収益:3兆2409億7800万円(前期比+0.7%)
事業概要:全国に展開しているスーパーマーケット「マックスバリュ」「いなげや」「アコレ」「イオンマーケット」「マルエツ」「ダイエー」などを運営

3)ドラッグ・ファーマシー事業

営業収益:6963億9200万円(前期比+11.7%)
事業概要:「ウエルシア薬局」「クスリのアオキ」「CFSコーポレーション」「ウェルパーク」などの薬局を展開

4)総合金融事業

  営業収益:4080億9200万円(前期比+9.7%)
事業概要:「イオン銀行」や、ワオンで有名な「イオンクレジットサービス」を運営

5)ディベロッパー事業

営業収益:3356億6400万円(前期比+6.2%)
事業概要:「イオンモール」を運営

6)サービス・専門店事業

営業収益:7742億3700万円(前期比+1.1%)
事業概要:建物の警備保安や清掃を担当する「イオンディライトセキュリティ」、ペット用品の販売やトリミング・ホテルを運営する「イオンペット」、世界中の化粧品を取り扱う「コスメーム」など

7)国際事業

営業収益:4188億8400万円(前期比+5.1%)
事業概要:中国やASEAN諸国で事業を展開
※連結対象期間は主として1月から12月

イオンの歴史

イオン,株主優待 (写真=KPG_Payless/Shutterstock.com)

イオンの創業は1758年。実に江戸時代中期に始まり、2018年で260周年を迎える歴史ある企業です。

創業者は岡田惣左衛門(おかだ そうざえもん)氏。現在は、同じ家柄の岡田元也氏が取締役兼代表執行役社長、グループCEOを務めています。元也氏は1951年6月17日生まれ、1979年に入社し、1998年に代表取締役社長に就任しています。

・沿革

1758年 岡田惣左衛門氏がイオンの基礎となる「篠原屋」を三重県四日市市で創業。
1887年 屋号を「岡田屋」に改称。
1920年 第一次大戦後の恐慌下、「下げにもうけよ、上げでもうけるな」という家訓のもと、破格値で販売する「暴落大売出し」を実施。一躍有名になる。
1946年 終戦の翌年に営業を再開。7月に大売出しを実施。キャッチフレーズは「焦土に開く」。当時社長の岡田卓也氏(現イオン名誉会長相談役)は「小売業の繁栄は平和の象徴」であるとし、「平和」が会社の基本理念の一つとなる。

1969年 岡田屋と提携していた兵庫県のフタギ、大阪府のシロの3社が共同出資で「ジャスコ株式会社」を設立。郊外型ショッピングセンター開発や金融サービス事業を開始。
1974年 ジャスコが東京・大阪・名古屋の3証券取引所第2部に株式上場。
1984年 マレーシアに現地企業との合併企業を設立し、翌年クアラルンプールに海外1号店を出店。以降、香港やASEAN諸国を中心に海外展開に力を注ぐ。
1989年 「ジャスコグループ」から「イオングループ」に名称変更。
2001年 社名を「ジャスコ株式会社」から「イオン株式会社」に、グループ名も「イオングループ」から「イオン」へ変更。
2008年 イオンが事業持株会社から純粋持株会社へ移行。連結営業収益8兆円規模のアジア最大の小売企業に成長し今に至る。

イオンの業績は過去最高を更新中!

イオン,株主優待 (写真=fizkes/Shutterstock.com)

イオンの2017年3月1日〜2018年2月28日の売上高は7兆3805億6700万円。過去5年で約2兆3200億円伸びています。

直近の営業収益は過去最高となる8兆3900億1200万円(前期比+2.2%)、営業利益は2102億7300万円 (+13.8%)、経常利益は2137億7200万円(+14.1%)、当期純利益は245億2200万円(+117.9%)となっています。

GMS(総合スーパー)事業では、荒利益率の改善と経費の効率運用を推進した結果、すべてのセグメントの中で最大の損益改善となりました。この他、国際事業が顧客のニーズへの対応を強化したことで国際事業が営業黒字化したこと、総合金融事業やディベロッパー事業、ドラッグ・ファーマシー事業が着実に成長したことなどが連結業績に貢献しました。

事業のリスクって?

イオン,株主優待 (写真=ampcool/Shutterstock.com)

2018年2月期連結決算で最高収益を更新したイオンですが、リスク要因もあります。企業の業績が悪くなれば、大抵の場合、株価は下がりますので、株主になったら次のことを注意して見ておきましょう。

・小売業界全体が悪化するリスク

企業の業績が悪くなる原因は、企業そのものにある場合と外部要因の2パターンあります。後者でいえば、日本の小売業界全体が落ち込むようなことがあれば、イオンの業績も影響を受けるということです。

今後を見ると、2019年10月に消費税率が8%から10%に引き上げられる予定ですが、一時的に消費が落ち込む可能性もあります。また、医療費や社会保険料の負担の増加、電力価格などの上昇、地震や台風といった災害に加え、テロなどが小売り業界に悪影響を及ぼす可能性も十分に考えられます。

・企業そのものへのリスク

また、食品の安全性や品質の水準低下、成長戦略の停滞、仕入・流通ネットワークの障害、プライベートブランド商品の中心である「トップバリュ」に何らかの事故などが発生した場合などは、イオンへの信頼の喪失・ブランドの毀損につながり、業績が悪化する可能性もあります。

加えて、イオングループ事業の行く末が、岡田元也代表執行役社長ならびに経営陣の手腕に大きく依存していることもリスクの一つといえるでしょう。

業績やリスクについては、少々難しく感じるかもしれませんね。しかし、イオンをよく利用している人なら、最近お客さんが減ってきたな……といった黄色信号には気づきやすいのではないでしょうか。逆に、売り場に活気があり、業績が拡大していきそうだという肌感覚があれば、株の買い増しを検討するチャンスとなります。

イオンの株主優待と配当はどうなっている?

イオン,株主優待 (写真=weedezign/Shutterstock.com)

・株主優待

1.優待カード(オーナーズカード)の発行
半期ごと(3月1日~8月末日の利用分は10月に、9月1日~2月末日の利用分は4月)に、買い物金額(100万円限度)に対して、保有株数に応じた返金率でキャッシュバック。
・100株以上:3%
・500株以上:4%
・1000株以上:5%
・3000株以上:7%
※イオンのほか、マックスバリュなどの系列店でも利用できる
※毎月20、30日のお客様感謝デーは支払い時に5%OFF
※株主本人カード1枚、家族カード1枚の計2枚発行

2.自社ギフトカード(長期保有特典、2月末日のみ)
・1000~1999株:2000円
・2000~2999株 :4000円
・3000~4999株:6000円
・5000株以上:1万円

・1000株以上、3年以上継続保有が条件
・2015年9月末~2018年9月末(3年間)=35周年用×2枚
・2018年9月末~2023年9月末(5年間)=40周年用×4枚

イオンの株が人気である最大のポイントは、珍しい「キャッシュバック式」です。例えば、半年間(3月末~8月末)で50万円の買物をすると、

・100株保有→50万円×3%=1万5000円
・500株保有→50万円×4%=2万円
・1000株保有→50万円×5%=2万5000円
・3000株保有→50万円×7%=3万5000円

が10月に優待返金取扱店舗で返金してもらえます。

そのほか、オーナーズカードを提示することで、イオンシネマでは優待価格で映画が鑑賞できたり、一部の店舗にあるイオンラウンジが利用できるなど、お得なサービスが受けられます。

株主になってオーナーズカードをもらうには、2月末日と8月末日に100株以上保有している必要があり、それには、土日祝日、年末年始を除いた4営業日前までに株を購入しなければなりません。この期日を「権利付最終日」といい、2018年5月の現時点で次回のイオンの権利付最終日は2018年8月28日(火)です。

・配当

2019年2月の配当予想は1株34円で、実際にもらえる配当金は100株で3400円。配当利回りは1.58%です。

いくらの投資で株主優待がもらえるの?

イオン,株主優待 (写真=fizkes/Shutterstock.com)

2018年5月25日の株価(終値)は2173円です。株主優待の対象は保有株数100株以上からですから、最低投資金額21万7300円でオーナーズカードがもらえることになります。

では、この株価は妥当なのでしょうか。

株価が業績に対して割安か割高かを判断する指標に「PER(株価収益率)」というものがあります。業種やその時の株式市場の状況にもよりますが、だいたい15倍くらいが標準といわれています。イオン <8267> は、このPERが約52.12倍(2018年5月25日現在)というバブルなみの割高さなのです。

株価が割高ということは、言い換えれば株主から支持されている、期待が大きいということでもあります。

100株株主となるためには20万円を超える額が必要ですが、イオンをよく利用する人ならキャッシュバックで投資額の一部は回収できるでしょう。そう考えると、十分にお得といえるかもしれませんね。株価がこれだけ割高にもかかわらず人気なのもうなずけます。

ただし、PERが高いと何かあったときに株価の変動が大きくなりがちです。先述のリスク要因は常に気にとめておきましょう。

自分が経済活動に参加していることを知るきっかけに

イオン,株主優待 (写真=GaudiLab/Shutterstock.com)

株主になれば、投資した企業の売上や業績が伸びることで配当が増え、またその逆を経験するかもしれません。イオンは毎日の買物や銀行など、日常で利用する機会が多い身近な存在です。社会でお金が循環していることをより実感しやすい企業といっていいでしょう。

買物の合間にラウンジを利用するなど、ちょっとした特別待遇も味わいながら、世の中のお金の流れについて考えてみるのも楽しいものですよ。

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