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保険かけすぎ?効果を2つに分けて考えてみる

ど素人がはじめる資産運用(4)

「保険」は資産運用として向いているのでしょうか?家計における保険料はどのくらいが目安になるかということのほか、「生命保険料控除」による減税について、詳しい数字を例にあげて解説します。

この記事は書籍『超ど素人がはじめる資産運用』(風呂内亜矢著/翔泳社)の内容を抜粋したものになります。

【『超ど素人がはじめる資産運用』シリーズ】
減っても大丈夫?金融商品は「リスク」重視で選ぶ
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保険かけすぎ?効果を2つに分けて考えてみる
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※以下、書籍より抜粋

保険の機能、保障と貯蓄は区別して

●保険をかけすぎているかどうか

お金に関する相談にのっていると「我が家は保険料をかけすぎでしょうか」といった悩みをよく聞きます。現在加入されている保険の内容を詳しく見ないと、この疑問には簡単には答えられません。

保険には、大きく保障(補償)と貯蓄の2つの効果があります。本来の機能を考えると、保険には保障の役割を期待し、貯蓄は預貯金や金融商品を運用するのが合理的です。一方で、保険商品で貯蓄も一緒にしたいという考えや、保険料が“掛け捨て”になることへの嫌悪感も多いため、貯蓄性の高い保険も人気です。

家計における保険料が高すぎるかどうかは、「保障を得るために支払っている保険料が、手取り月収の3%を超えている場合、見直す余地がある」という回答になります。

●原則、保険では資産運用しない

では、保険料のうち、貯蓄にあたる金額は手取り月収の3%を超えてもよいかというと、答えはNOです。貯蓄性の高い保険での資産運用は、避けたほうがよいでしょう。保険商品である限り、保険料の一部は保障に使われること、割れた元本を取り戻すためには、一定以上の期間を置く必要があることなどが理由です。加えて、利率を固定する保険商品の場合、当初の利率が満期まで続くため、低金利の時代に資金を保険に固めてしまうのは不利だからです。

ただし、無理なくかけ続けられる場合には続ける余地もあります。

まずは加入している保険の、保障と貯蓄を区別してみましょう。

保険での運用、年8万円までならOK

●保険料に応じて税金が安くなる

支払った年間保険料に応じて、所得税や住民税が安くなる「生命保険料控除」という制度があります。

2011年12月31日までに加入している人は旧制度が適用されますが、それ以降は新制度が適用されるため、今回は新制度を解説します。

例えば、年収400万円、所得税率5%の人が年間8万円の個人年金保険に加入している場合、所得税が2000円、住民税が2800円安くなり、保険料の6%にあたる金額が減税されます。年間保険料の8万円が、満期まで保有することで元本割れせず、すべて戻ってくる場合、有利な選択肢といえそうです。

所得税は年末調整により12月の給与で還付され、住民税は毎月の住民税が減る形で戻ります。

●介護・医療、生命、年金で各8万円

生命保険料控除の制度は、介護医療保険、一般生命保険、個人年金保険の3つの区分で、それぞれ年間8万円までの保険料が対象です(所得税)。

そのため、個人年金保険を年間8万円か、一般生命保険の枠を利用する終身保険や学資保険などを年間8万円、あるいは両方の枠を使って最大16万円までであれば、保険を使っての貯蓄も検討できる範囲といえます。介護医療保険の対象となる商品で、貯蓄代わりになるものは通常ありません。

保険料すべてが控除対象となるわけではなく、ルールに従って控除額が決まります。

所得税は所得に応じて税率が異なり、住民税の税率は一律10%です

【『超ど素人がはじめる資産運用』はこちらから】
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風呂内亜矢
1級ファイナンシャル・プランニング技能士。CFP認定者。26歳の時、貯金80万円しか持っていないにもかかわらず、マンションを衝動買いしたことをきっかけに貯蓄、資産運用をスタートする。株式、外貨預金、投資信託などを行い、夫婦で4部屋のマンションを保有して賃料収入も得ている。テレビ、新聞、雑誌、書籍を通して、お金に関する情報を発信している。

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