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長期的な資産運用にFXが向かない理由とは

ど素人がはじめる資産運用(3)

外貨預金の金利は国内より高い場合もあり、新興国となれば2~3%を超える金利がつく場合もあります。ただ外貨預金の場合は金利だけではなく為替も合わせて見ていく事が大事です。またFXはレバレッジを掛けないで保有しておく場合は外貨預金と類似する部分もありますが、基本的な性格として、売買がセットとなる特徴があります。

この記事は書籍『超ど素人がはじめる資産運用』(風呂内亜矢著/翔泳社)の内容を抜粋したものになります。

【『超ど素人がはじめる資産運用』シリーズ】
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長期的な資産運用にFXが向かない理由とは
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※以下、書籍より抜粋

外貨で運用するってどういうこと?

●シンプルなのは外貨預金

外貨の運用で一番シンプルなのは、外貨を購入し、普通預金や定期預金として保有する方法です。

為替レートの違いで円に戻した際の利益を得られる可能性もありますし、円預金に比べると利率が高い通貨も存在します。

一方で利率が高い通貨は、国として今後の成長は期待されても、安定感は通常低くなります。高い利率でも、円に対して価値が下がってしまった(円高)場合では、損失が出ることもあるでしょう。

●定期預金で1%つく通貨なら有利?

例えば、1豪ドル=100円の時に1万円分の豪ドルを購入したとします。100豪ドルを1年間保有して1%の金利を得て、101豪ドルとなりました。金利1%は現在の日本円の普通預金・定期預金と比べると高い水準に見えますし、1豪ドル=100円で円に戻せるとしたら1万100円となるため、100円得するように見えます。

ところが、1年後の為替レートが1豪ドル=90円になっていた場合、円に戻した時の金額は9090円となり、910円の損になります。

金利が高くても、為替レートによっては損をするということは、見落とせないポイントです。

なお、為替の影響を受ける商品には、外貨預金や定期預金の他に、外国株式、外国債券、これらを含む投資信託などがあります。

投資信託では、為替の影響を受けないよう為替ヘッジありの設定をした商品もありますが、手数料などのコストは高くなります。

FXってやったほうがいいの?

●外貨を売買して稼ぐ

FX(Foreign Exchange)は、日本語では外国為替証拠金取引という名称の金融商品です。外貨預金同様に、為替や金利の差を利用して利益を得るのを期待する運用商品です。

外貨預金と違うのは、基本的には売買がセットになっている運用スタイルである点です。

外貨預金の場合、外貨をそのまま保有して、現地での買い物や、外貨建ての金融商品を購入することに利用できます。

FXでは、外貨を買って売る、売って買う、といった往復の取引をセットで行うことで利益を確定させるのが基本で、買った外貨をそのまま使う選択肢がほとんどありません。

●持っている現金以上の投機が可能

また、証拠金取引という言葉の通り、自分が支払うお金は証拠金として扱い、出したお金以上の取引を行うことができます。例えば、投資する金額は10万円だったとしても、レバレッジが10倍とすれば100万円相当の取引を行うことができます。

●資産形成には不向き

投じた額に対して大きな利益が狙える一方で、損失が大きくなると追加で資金を投じなければ強制的に売却され損失が確定(ロスカット)されることもあります。そのため、ほったらかしにした運用はできません。

またFXでの利益は、誰かの損失から生まれています(ゼロサム)。

ほったらかしにできない点や、利益を取り合って獲得していくことになる特徴は、長期的な資産形成を行う商品としては不向きといえます。

【『超ど素人がはじめる資産運用』はこちらから】
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風呂内亜矢
1級ファイナンシャル・プランニング技能士。CFP認定者。26歳の時、貯金80万円しか持っていないにもかかわらず、マンションを衝動買いしたことをきっかけに貯蓄、資産運用をスタートする。株式、外貨預金、投資信託などを行い、夫婦で4部屋のマンションを保有して賃料収入も得ている。テレビ、新聞、雑誌、書籍を通して、お金に関する情報を発信している。

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