(写真=DAILY ANDS編集部撮影)

初心者が株式投資型クラウドファンディングに挑戦する時の注意点とは?

株式投資型クラウドファンディングとは?【後編】

インターネット上で資金を募る「クラウドファンディング」。

2017年に登場した「株式投資型クラウドファンディング」は、上場を目指すベンチャー企業に資金を提供すると、その会社の株式や新株予約権をもらうことができる新しい仕組みです。

今回は株式投資型クラウドファンディングサービス「エメラダ・エクイティ」を運営するエメラダ株式会社の野澤真季さんに取材し、その魅力に迫っていきます。

前編では、そもそも株式投資型クラウドファンディングとはどんな仕組みになっているのか、などの基本的な疑問に答えていただきました。

後編となる今回は、株式投資型クラウドファンディングを実際に始めてみようと思ったときの注意点や、投資先を選ぶときに見るべきところ、株式投資型クラウドファンディングに向いている人・向いていない人などを野澤さんに教えてもらいました。

前編はこちら
株式投資型クラウドファンディングって何?

株式投資型クラウドファンディングを始める手順

株式投資型クラウドファンディング, 投資, 初心者 (写真=DAILY ANDS編集部撮影)

株式投資型クラウドファンディングを実際に始めるには、以下の流れで進めていく必要があります。

  1. 口座開設
  2. サービスにログインする
  3. 募集要項を見て投資先企業を決める

1. 口座開設

口座開設申し込みに必要なものは会社によって異なりますが、エメラダ・エクイティの場合、住所や氏名、銀行口座情報のほかは免許証もしくはマイナンバーカードなどの本人確認書類のみ。写真を撮ってスマホやPCからアップロードすれば良いので、簡単に申請ができます。

ただし、投資経験や投資に対する考え方などのアンケート項目も。適合性を満たせば口座開設の審査通過となります。

2. サービスにログインする

審査に通過した後、登録した住所に本人限定郵便で封書が届きます。その封書の中に入っているパスワードでサービスにログイン。ここではじめて入出金したり、投資応募ができるようになります。

ここまでは最短3日以内に完了するとのこと。早い!オンラインサービスならではのスピード感ですね。

3. 募集要項を見て投資先企業を決める

現在募集している案件をチェックします。投資したい企業を決めたら、金額を14万円、35万円、49万円の3つから選び、案件に応募します。

初心者が株式投資型クラウドファンディングに挑戦する時の注意点

投資をスタートすることはすごくカンタンです。では実際に投資経験があまりない人が株式投資型クラウドファンディングを始めようと思ったときに、どのような点に気をつけたら良いのかを教えていただきました。

・応援したい会社に投資をする

「株式投資型クラウドファンディングの場合、利益を求めるというより、その会社を応援したい思える会社に投資をすることが一番です」(以下、かっこ内は全て野澤さん談)

もし、応援の気持ちがわかない会社に投資をしてしまうと、投資したこと自体も忘れたり、投資した資金管理も雑になるケースもよくあるのだとか。万が一、EXITしなかった場合、ストレスも大きくなり、株式投資型クラウドファンディングの醍醐味を味わうことはできないかもしれません。

「興味関心の高い会社に投資をすることで、その会社の状況を見守り続ける自分の意識が生まれます。また、今のベンチャー企業のトレンドや流行のサービスなどに対するアンテナも高くなってきますので、生活の幅が少し広がるという楽しさがあると思います」

・余剰資金で始める

さらに、野澤さんはこう続けます。

「前半でもお話ししたような株式投資型クラウドファンディングのリスクを理解することもとても重要です。換金性が低くリスクのある投資でもあることから、余剰資金でやっていただくことをおすすめしています」

前編で説明してもらったように、株式投資型クラウドファンディングによって私たちが利益を得られるのは投資先の企業がEXITしたときのみ。しかも、いつEXITするかもわかりませんし、必ずEXITするとも限りません。

結婚資金や子どもの教育資金など、いつか必ず必要になる資金を株式投資型クラウドファンディングに使うのはやめておきましょう。

投資先企業を選ぶ時のポイントは?

株式投資型クラウドファンディング, 投資, 初心者 (写真=DAILY ANDS編集部撮影)

自分が応援したいと思える企業とは、どのように見つけたらいいものでしょうか。これについても、詳しく教えていただきました。

「株式投資型クラウドファンディングで投資対象を選ぶときは、経営者の考え方に共感できるどうかが最大のポイントです」

野澤さんによると、株式投資型クラウドファンディングの投資家たちは会社のビジネスモデル、経営陣のビジネスに対する姿勢、そのビジネスを行うことの社会的意義などに共感して投資をする人が非常に多いのだとか。

実際に株式投資型クラウドファンディングのサイト上では企業の特徴などが詳しく解説されています。例えば、エメラダ・エクイティのサイト上では、動画でその企業の魅力を紹介しています。経営者のコメント、製品をつくる過程、従業員の人柄などから、その企業の魅力が伝わってきます。

「動画上で経営者にお話しいただいたりしているのですが、例えば喋り方にも人柄って出ますよね。この人は信用できそう、この商品は今後伸びていきそう、とか。そういったある種の直感を大切にすることも投資先を決める上では重要だと思います」

さらに、エメラダ・エクイティでは口座開設をしている人限定で、その企業の財務情報を閲覧することもできます。通常、非上場のベンチャー企業は、公開されている財務諸表はほぼないので、こういった詳しい財務情報があるのは親切ですね。

株式投資型クラウドファンディングに向いている人・向いていない人

株式投資型クラウドファンディング, 投資, 初心者 (写真=DAILY ANDS編集部撮影)

投資信託や株などとは仕組みの異なる株式投資型クラウドファンディングですが、どのような人が向いているといえるのでしょうか。

そのような質問に対し、野澤さんは次の3つの要素を挙げました。

  • 新しいことに興味がある人
  • 応援したい気持ちの強い人
  • 余剰資金がある人

「逆に向いていない人は、自分のなけなしのお金を投じてしまうような人です。投資全てに共通することですが、余剰資金を使うことが大切です」

まずは投資するための資金をしっかりと作ってから、ですね!

資産全体に占める割合は?

最後に、私たちのお財布全体の観点から株式投資型クラウドファンディングを見てみましょう。そもそも働く女性が資産形成をすることの意義を、野澤さんは次のように語ります。

「いま自分の資産をすべて預貯金にしている方は多いと思います。しかし、近年、預貯金ではほとんど金利がつきません。これからは『どうお金に働いてもらうか』ということがすごく重要だと思います。

そして、これから資産を形成していく人はまず、『分散投資』をするのがベストです。例えば余剰資金のうち25%は投資信託、25%は債券、25%は国内株、残りの25%でさらにリスクの高いものを試してみる、というような考え方です。株式投資型クラウドファンディングも、分散投資の中のひとつの選択肢としてもらえればいいかなと考えています」

もともと証券会社で顧客の資産運用についてアドバイスしていた野澤さんのおすすめは、ベースとなる資産は「つみたてNISA」などを使って、少額からコツコツ投資信託を積み立てること。

その上で、株式投資型クラウドファンディングなどのハイリスク・ハイリターンな金融商品を取り入れていく、という考え方です。

DAILY ANDS読者へのひとこと

株式投資型クラウドファンディング, 投資, 初心者 (写真=DAILY ANDS編集部撮影)

最後に、DAILY ANDS読者となる働く女性へのメッセージをいただきました。

「女性は自分のお金を大きい額で投資をするってなかなか踏み切る勇気が出ないかもしれませんが、株式投資型クラウドファンディングは新しい楽しみのひとつとして使ってもらいたいです。

ベンチャー企業ってこうなんだ!という新しい発見もきっとあるでしょうし、投資をすることによって『新聞読んでみようかな』などといった普段の生活でもがちょっと意識が変わったりするので、そういった楽しさをぜひ知ってもらいたいです」

(株式投資型クラウドファンディングとは?前後編おわり)

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