(写真=Kaspars Grinvalds/Shutterstock.com)

離婚しても養育費はもらいたい。相場はいくら?どうやったら確実にもらえるの?

再婚した場合の養育費の疑問にもお答えします

彼と一生幸せに暮らしていきたいと願い結婚しても、月日がたつと気持ちは変化することも。その結果、離婚という選択をする場合もあるでしょう。

しかし、子どもを連れての離婚は勇気のいることです。だからこそ、離婚後の子どもの暮らしに直結する「養育費」は、もらえることが前提であるべき存在ですね。

でも、養育費って実際いくらぐらいもらえるの?
場合によっては減額される可能性があるって本当? 

など疑問も多いのでは?

今回は、たとえ離婚することになっても困らないよう、養育費をきちんと支払ってもらう方法を解説します。養育費についての疑問にもお答えしますよ。

「養育費」とは、いったいどんなもの?

養育費, 相場, 決め方 (写真=Andrey_Popov/Shutterstock.com)

・そもそも「養育費」とは?

子どもが大きくなるにつれて、教育費や医療費などの出費がかさんでいきますが、このような費用は子どもを育てるうえで必要な費用です。離婚したとしても、子どもと一緒に住んでいる親のみが負担するのではなく、もう一方も子どもの親として負担していかねばなりません。

離婚後、子どもと生活をしていない親には、実際に子どもを養育している監護者に対して「養育費」を払う義務が発生します。この義務は、本人が自己破産をしたとしてもなくならないほど、非常に強いものなのです。

「監護者」とは、子どもと共に生活をし、日常の世話をする人のこと。親にとっては当たり前の行為ですね。

・離婚の養育費の決め方とは?

離婚後、子どもの養育費はいつから請求できるのでしょうか。

答えは簡単。

「養育費は、子どもにとって必要であればいつでも請求可能」なのです。そのため、できるだけ早目に請求することが得策といえるでしょう。離婚後にあわてないよう、事前にしっかりとチェックしておきましょう。

離婚するときは、まず「子どもを育てるのはどちらの親か」を決める必要があります。さらに、養育費の金額、支払う期間、支払い方法など、細かく取り決めておきたいですね。

元夫との約束だから大丈夫と思い込み、「口約束」で終わらせないことが大切です。ぜひ、公証役場で公正証書を作っておくことをおすすめします。公正証書は、万が一支払いが滞っても「強制執行(差し抑え)」が可能となる心強い味方なのです。

また、話し合いで決まらない場合は、家庭裁判所の調停や審判、裁判などで決める方法もあります。話し合いにならないから「もういいや」とあきらめず、専門家に相談してみましょう。きっと良い案が生まれるはず。

今後、子どもと歩む人生のために「お金」は必要なものなのです。

離婚したら養育費は、どのくらいもらえるの?相場は?

養育費, 相場, 決め方 (写真=zimmytws/Shutterstock.com)

たとえ養育費をもらえても、必要以上に高額で相手の生活をおびやかすようでは、子どもが大きくなるまで続くのか疑問が生まれます。お互いに適切な金額を、納得のうえで受け取りたいものです。

家庭裁判所では、標準的な養育費の額を算出できる「養育費の暫定表」を用意しています。こちらの表から、子どもの人数、年齢、支払いをする親(義務者)と子どもを育てる親(権利者)の年収を使って算出します。

例えば、権利者の年収133万円、義務者の年収510万円、子どもが2歳の場合、養育費の目安は4~6万円となります。

・養育費をもらえる期間は?

家庭裁判所では、一般的に養育費を請求した時点から、子どもが成人するまでを支払い終期と考えています。ただし、家庭環境や個々の事情によっては大学卒業までが妥当であると判断されることもあるようです。

離婚した2人がお互いに、子どもを大学まで行かせたいという考えを持っているなら、家庭裁判所の裁定ではなく話し合いで、支払期間は大学卒業までと決めてもいいかもしれませんね。

・離婚時、養育費はどうやって決まる?

お互いに話し合い、納得したうえで決まった金額ならば、その額が養育費となります。しかし、合意できない、または話し合いにならない際は、裁判所の力を借りる必要が出てきます。

ちなみに、離婚訴訟を行った場合は養育費も裁判で決定します。

離婚後、養育費を払ってもらえないときは?

養育費, 相場, 決め方 (写真=Dmitry Zimin/Shutterstock.com)

互いに話し合い、月々の養育費を決めたとしても、徐々に支払いが滞ってくるケースがあります。けれども、子どもを養っている身として養育費の未払いは死活問題。子どもの将来にかかわる重要事項です。

実際に支払いが滞った場合、最初にどのような取り決めをしていたかで対処の方法は変わってきます。まずは、ご自身が元夫に督促することから始めましょう。

最初のコンタクトとしては、冷静になれるうえに記録としても残すことができるメールなど、文書で送るのがよいようです。そのときは、定型句をそのままコピーして送るのではなく、あなた自身の言葉で送るほうが気持ちが伝わりやすいでしょう。

また、頭ごなしに「払ってもらわないと困る」ではなく、これまで支払ってくれたことへの感謝から始め、相手の状況を思いやる言葉をプラスするといった心遣いも忘れずに。「どうにかしないと」と相手の心を動かしやすい表現が大切です。

それでも支払いが滞る場合、養育費のどのように取り決めたかにより、対処の方法や結果が変わってきます。

・口約束や個人的「一筆」したためただけの場合

公正証書を作っていないケースでは、相手に督促しても払ってもらえないからといって、強制的に支払わせることはできません。

家庭裁判所に養育費請求調停・審判の申し立てをする必要があります。これにより、養育費の支払いを決め直すことができます。

・家庭裁判所によって支払いが決まっている場合

家庭裁判所で養育費の支払いの取り決めをしたにもかかわらず、養育費が滞ったケースでは、裁判所より「約束どおり履行するように」という勧告の申し出が可能です。

・強制執行の申し立てをする

履行勧告にも応じない場合は、地方裁判所に強制執行を申し立てることが可能です。強制執行することで、相手の給与や預貯金などの債権、不動産などを差し押さえられます。また、お金に換えられるものは換金し、未支払い分へあてることができます。

2004年4月の改正により、養育費の強制執行の手続きなどが行いやすくなりました。

ただ、強制的な手段のため、その後の支払いに影響を与える可能性もあります。人によっては給与の差し押さえを受けて職場を辞めてしまうといったケースも考えられ、相手が仕事を辞めてしまうと、今後の養育費も危うくなってしまいます。

相手の性格や状況をよく考慮したうえで、最良の方法を選択したいものですね。

離婚相手が再婚した場合の養育費は?

養育費, 相場, 決め方 (写真=nullplus/Shutterstock.com)

離婚した相手が、いつまでも独り身でいるとは限りません。相手が再婚し「もう新しい家庭があるので支払いはできない」と申し出てきたとしたら、どうすればいいのでしょうか。

・離婚相手が再婚しても養育費をもらえる?

しかし、相手が再婚しても支払い義務がなくなることはありません。

もし、元夫が「もう払いたくない」と言い出したら、まずは話し合いましょう。それでもうまくいかなければ、家庭裁判所で調停を申し立てることが可能です。

・再婚したら養育費は減る?

答えは「ノ-」でもあり「イエス」でもあります。

元夫が再婚したからといって養育費の支払い義務が変わらないのは、子どもとの扶養義務に影響を与えないためです。

ただし、元夫と再婚相手との間に子どもできた(養子縁組含む)場合は、元夫の扶養する子どもの人数が増えるため、元夫が支払うべき養育費が減額される理由となり得ます。

では、元夫が新妻の連れ子を養子縁組し、その後、再度離婚した場合はどうでしょうか。再婚相手の子どもと成立していた「養子縁組」が解消されるため、扶養する子どもの人数が減り、最初の妻に支払う養育費の増額につながる可能性はあります。

しかし、再婚相手の子どもが連れ子(養子縁組)ではなく、新妻との実子となると話は別です。再婚相手の子どもとの親子関係は消えないなめ、最初の妻へ支払う養育費が増えることはありません。

要するに、元夫が再婚したことが問題ではなく、扶養する子どもの数がどう変化したのかで養育費の金額が変わっていくわけです。

離婚後、自分が再婚したときの養育費は?

養育費, 相場, 決め方 (写真=oliveromg/Shutterstock.com)

逆に、権利者である自分に再婚する場合、元夫からの養育費はどう変わっていくのか見ていきましょう。

・自分が再婚しても養育費はもらえる?

答えは「イエス」です。

・請求できる養育費は減る?

減る可能はあります。再婚後、新しい夫と子どもの養子縁組をした場合、その子どもの扶養義務を優先的に負うのは現在の夫となります。元夫の扶養義務が後退するため、養育費の減額理由になると考えられます。

養子縁組をしない場合、現在の夫に連れ子の扶養義務はありませんが、事実上、扶養されていることになるため、養育費の減額が考慮される可能性はあります。

離婚後の養育費は状況によって変化することも

養育費, 相場, 決め方 (写真=PHOTOCREO Michal Bednarek/Shutterstock.com)

子どもがいる状況で離婚する場合は、なるべく早めに養育費について話し合いましょう。その際、取り決めた内容は公正証書にすることで、養育費の不払い防止にもつながります。

また、互いの再婚は養育費にも影響を与えます。どうすれば子どもにとって良い状況となるか、よくよく話し合って決めていきたいものですね。

どのような状況で別れを選んだとしても、どのような夫であったにせよ、子どもにとっては「唯一、血のつながった父親」です。十分に話し合い、子どものために最適と思える選択をしてください。

子どもと自分の新しい生活を楽しんでほしいと願うばかりです。

【こちらの記事もおすすめ】
離婚する時「お金」で揉めやすい2つのパターンとは?
「離婚率40%」フランス人カップルらしい共通口座の仕組みとは?
子どもを1人育てるためには、いくらかかるの?

▲最新記事はTOPページから

この記事をシェアする

個性的な連載で「投資」を身近に

一つのテーマを深掘り、おすすめ特集