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独身・既婚それぞれどんな所得控除が使える?ケース別で考える

「所得控除」を活用して賢く生きよう

働くうえで知っておきたい「所得控除」。これが一体どのようなものか、詳しく知っていますか?

源泉徴収や確定申告で目にすることはあっても、実はよく分からないなんてことも……。

「所得控除」とは、納める所得税を計算する基となる所得額から、個人の事情を配慮して一定額を差し引いてもらえる仕組みのこと。差し引いてもらえるお金が多ければ、その分、納める税金も少なくてすみますよね。所得控除とはどのようなものか、知っておきたい基本知識と控除を受けるための条件についてお伝えします。

そもそも所得控除とは?なぜ存在するの?

所得控除, 所得控除とは, 所得控除 計算 (写真=garagestock/Shutterstock.com)

・所得控除とは?

個人がその年の1月1日~12月31日に得た収入から所得控除額を差し引いた金額(課税所得)に対して、一定の税率で課されるのが所得税です。「所得控除」とは、収入のうち所得税の対象にならない分を差し引くことで、所得控除により課税所得を減らすことができれば、払うべき税金が少なくなるというわけです。

・なぜ存在するの?

同じ年収の人でも、シングルの人や結婚している人、子どもや親の面倒をみている人など、個人の抱えている事情はさまざま。また、一見同じような家族構成でも、家族に病気がちな人がいるケースと、家族全員が健康なケースでは、家庭の置かれた状況は違ってきます。

このような事情を含めて考えると、日々必要とされる最低限の生活費も変わってきますね。そうした個人の事情を考慮して支払うべき税金を決める仕組みが「所得控除」です。

個人の事情を考慮した4つの所得控除

次に個人の事情を考慮した控除を見てみましょう。

・基礎控除 

所得税や住民税の計算をする際に、一律で差し引かれる控除のこと。他の所得控除のように、受けるための要件はありません。所得税と住民税の基礎控除は異なり、所得税の基礎控除は38万円、住民税の基礎控除は33万円です。

・障害者控除

納税者本人が障害者である、または、障害者を扶養している場合に対象となる控除です。扶養控除が適用されない16歳未満の扶養親族がいるケースにも適用されます。

・寡婦(夫)控除

夫(妻)と死別、または離婚後に婚姻していないなど、一定の要件に該当する人が受けられる控除です。

・勤労学生控除

納税者本人が学生でありながら働いて所得を得ていて、その所得が65万円以下であるといった「勤労学生」の要件を満たす場合に受けられる控除です。所得税の控除額は27万円、住民税でも26万円控除があります。

家族の生活を考慮した3つの所得控除

所得控除, 所得控除とは, 所得控除 計算 (写真=wutzkohphoto/Shutterstock.com)

所得控除は、基礎控除から医療費控除まで合わせて14種類あります。

まずは、配偶者や子ども、親など、生計を共にしている家族の生活を考慮した控除について説明しますね。

・扶養控除

その年の12月31日現在で16歳以上の扶養親族がいる場合に受けられます。控除額は一律ではなく、扶養親族の年齢や同居の有無などによって変わります。

・配偶者控除

配偶者の所得が38万円以下の場合、一定金額の控除が受けられます。所得税の配偶者控除については、2018年から、控除を受ける人の年間所得が1000万円以下という要件が追加されました。

・配偶者特別控除

配偶者に38万円を超える所得があるため配偶者控除が適用されないときでも、配偶者の所得金額に応じて一定金額の所得控除が受けられる場合があります。これを「配偶者特別控除」といいます。

所得控除, 所得控除とは, 所得控除 計算 (写真=iko/Shutterstock.com)

年金や保険に加入している場合の5つの控除

ここからは年金や保険に加入している場合の控除です。

・社会保険料控除

自分または生計を共にする配偶者や、その他の親族が負担するべき社会保険料を支払った場合、所得税・住民税ともに、その年に実際に支払った、もしくは、給与や公的年金から差し引かれた社会保険料の全額が控除できます。

・小規模企業共済等掛金控除

小規模企業共済や確定拠出年金の掛金を支払った場合、所得税・住民税ともにその全額が控除対象となります。

・生命保険料控除

納税者本人が生命保険料や介護医療保険料、個人年金保険料を支払った場合、一定金額の控除が受けられます。ただし、保険期間が5年未満の生保などには控除対象外とされるものもあるので注意しましょう。

また、2012年1月1日以後に締結した保険契約(以下、新契約)などにかかる保険料と、2011年12月31日以前に締結した保険契約(以下、旧契約)などにかかる保険料では、生命保険料控除の取り扱いが異なっています。新契約では、旧契約の控除対象であった生命保険控除、年金保険控除に加え、介護保険控除が新設されました。所得税の控除額限度額は12万円、住民税の控除限度額は7万円になります。

・地震保険料控除

地震保険料を支払った場合に受けられる控除です。

損害保険料控除は2007年から廃止されました。しかし、経過措置として以下の要件を満たす一定の長期損害保険契約等にかかる損害保険料については、地震保険料控除の対象となります。控除額は、所得税の控除が最高5万円、住民税の控除額が最高2万5000円です。

  1. 2006年12月31日までに締結した契約(保険期間または共済期間の始期が2007年1月1日以後のものは除く)
  2. 満期返戻金等のあるもので保険期間または共済期間が10年以上の契約
  3. 2007年1月1日以後にその損害保険契約等の変更をしていないもの

・寄附金控除

国や地方公共団体、特定公益増進法人などに対して「特定寄附金」を支出した場合に受けることができます。ふるさと納税も対象になります。

控除額は「寄付金額(所得の40%が上限)-2000円」で算出します。また、一定の団体への寄付金は翌年度の住民税において税額控除を受けられます。

学校の入学に関するもの、寄付をした人に特別の利益が及ぶもの、政治資金規正法に違反するものは控除対象となる「特定寄付金」に該当しません。

所得控除, 所得控除とは, 所得控除 計算 (写真=khlongwangchao/Shutterstock.com)

災害や病気にあった場合の2つの控除

次の2つは、思いがけず災害や病気などに遭ったときに受けられる控除です。

・雑損控除

災害や盗難・横領によって資産に損害を受けた場合などに、一定額の控除が受けられます。損害を受けた資産の所有者が納税者本人、または納税者と生計をともにする配偶者や親族で、その年の総所得金額等(※)が38万円以下など、一定要件を満たす資産が対象です。

総所得金額等とは?(税務署HP)

対象となる資産の損害原因は以下に限られます。

  1. 震災、風水害、冷害、雪害、落雷などの自然現象の異変による災害
  2. 火災、火薬類の爆発など人為による異常災害
  3. 害虫などの生物による異常な災害
  4. 盗難
  5. 横領

控除額は損失額や保険金で補てんされる金額を考慮して計算されます。なお、詐欺や恐喝による損害は対象外です。

▽雑損控除額の計算式(A、Bのうち多い金額)
A)[(損害金額の合計)+(災害関連のやむを得ない支出)-(保険金などで補てんされる金額)]-(総所得金額×10%)
B)災害関連支出の金額-5万円

・医療費控除

その年の1月1日~12月31日の間に、納税者本人または生計を共にする配偶者や親族のために支払った医療費が一定の金額を超えるとき、その医療費を基に計算された金額の控除を受けることができます。

医療費控除は200万円を限度に、対象となる金額を以下の式で算出します。

「医療費合計額-保険等での補てん金額-10万円」

ただし、その年の「総所得金額等」が200万円未満の場合は、上記式の10万円を「総所得金額等×5%」の金額に替えて計算します。

所得控除を適用する条件とは?〜個人の事情を考慮した控除について〜

所得控除, 所得控除とは, 所得控除 計算 (写真=GaudiLab/Shutterstock.com)

所得控除を適用できれば納める税金は少なくなりますので、できるだけ多くの所得控除を適用したいですよね。ただし、控除を受けるには大抵の場合、必要な条件を満たさなければなりません。また、控除額が一律でないケースもありますので、個別に詳しく見ていきましょう。

■ 障害者控除

対象の範囲は、次のいずれかに当てはまる人です。控除額は状況により異なります。

  1. 精神上の障害により物事の良しあしを区別できない、もしくはその判断による行動ができない状態にある(特別障害者)
  2. 国の定める機関において知的障害者と判定された(重度の知的障害者と判定された人は特別障害者)
  3. 精神障害者保健福祉手帳の交付を受けている人(障害等級が1級と記載された人は特別障害者)
  4. 身体障害者手帳に身体上の障害が記載されている人(障害の程度が1級または2級と記載された人は特別障害者)
  5. 障害のある年齢が満65歳以上で、障害の程度について一定の認定を受けている人(福祉事務所長の認定を受けている人は特別障害者)
  6. 戦傷病者手帳の交付を受けている人(恩給法に定める特別項症から第3項症までの人は特別障害者)
  7. 原子爆弾被爆者援護に関する法律の規定により厚生労働大臣の認定を受けている人(特別障害者)
  8. その年の12月31日の現況で引き続き6カ月以上にわたって、障害により寝たきりもしくは複雑な介護を必要とする人(特別障害者)

区分 所得税の控除額 住民税の控除額
障害者 27万円 26万円
特別障害者 40万円 30万円
同居特別障害者(※) 75万円 53万円

※特別障害者であり、納税者本人・配偶者・親族のいずれかと同一生計かつ常に同居している人

■ 寡婦(寡夫)控除

寡婦と寡夫では対象となる要件が違います。寡婦控除の対象範囲は以下のいずれかを満たすこと。

  1. 夫と死別もしくは離婚した後に婚姻していない人。または、夫の生死が明らかでない一定の人のうち、扶養親族や生計を共にする子どもがいる人。子どもは「総所得金額等」が38万円以下で、他の人の控除対象配偶者や扶養親族となっていない人であること。
  2. 夫と死別した後に再婚していない。または夫の生死が明らかでない一定の人で、合計所得金額が500万円以下の人。

さらに寡婦のうち、合計所得金額が500万円以下かつ扶養親族である子がいる場合は「特別寡婦」となります。

一方、寡夫控除の対象となる要件は、以下のすべてに当てはまることです。

  1. 合計所得金額が500万円以下。
  2. 妻と死別もしくは離婚した後に婚姻していない人。または、妻の生死が明らかでない一定の人。
  3. 生計を共にする子がおり、その子が「総所得金額等」38万円以下かつ他の人の控除対象配偶者や扶養親族となっていない場合。

区分 所得税の控除額 住民税の控除額
一般の寡婦・寡夫 27万円 26万円
特別の寡婦※ 35万円 30万円
※寡婦のうち、合計所得金額が500万円以下かつ扶養親族である子がいる者。

ちなみに、ここで言う妻・夫は民法上の婚姻関係に限られます。

■ 勤労学生控除

勤労学生の要件は、その年の12月31日の現況で次の3つの要件すべてに当てはまる人です。

  1. 勤労により給与などの所得があること
  2. 合計所得金額が65万円以下であり、1の勤労による所得以外の所得が10万円以下であること(給与所得だけの場合は給与収入が130万円以下)
  3. 特定の学校(※以下a~cのいずれか)の学生・生徒であること
    a)学校教育法に規定する小学校・中学校・高等学校・大学・高等専門学校など
    b)国や地方公共団体、学校法人等が設置する専修学校または各種学校のうち一定の課程を履修させるもの
    c)職業能力開発促進法の規定による認定職業訓練を行う職業訓練法人で一定の課程を履修させるもの

所得控除を適用する条件とは?〜家族の事情を考慮した控除について〜

■ 扶養控除

その年の12月31日現在で16歳以上の扶養親族がいることが要件となります。扶養親族とは以下の4つの要件すべてに当てはまる人です。年齢により控除額も違いますが、16歳未満は対象になりません。

  1. 配偶者以外の親族(6親等内の血族および3親等内の姻族)または里子や養護老人
  2. 納税者と生計を共にしていること
  3. 年間の合計所得金額が38万円以下であること(給与のみの場合は給与収入が103万円以下)
  4. 青色申告者の事業専従者として給与を得ていない、または、白色申告者の事業専従者でないこと

住民税・所得税の年齢別扶養控除額

年齢 所得税の扶養控除 住民税の扶養控除
一般の控除対象親族
16歳以上 38万円 33万円
特定扶養親族
19歳~22歳 63万円 45万円
老人扶養親族※
70歳以上 48万円 38万円
※同居老親等の場合 所得税控除58万円、住民税控除45万円 

■ 配偶者控除

配偶者控除の対象となる配偶者は、以下の要件を満たす必要があります。

  1. 民法の規定による配偶者であること(事実婚の相手などは該当しません)
  2. 納税者と生計を共にしていること
  3. 年間の合計所得金額が38万円以下であること(給与のみの場合は給与収入が103万円以下)
  4. 青色申告者の事業専従者として給与を得ていない、または、白色申告者の事業専従者でないこと

所得税の配偶者控除については、2018年分から所得によって受けられる控除額に差が設けられ、納税者本人に1000万円超の所得がある場合は控除自体が受けられなくなりました。

▽配偶者控除額
70歳未満の配偶者……13万円~38万円
70歳以上の配偶者……16万円~48万円
70歳未満の配偶者……33万円
70歳以上の配偶者…38万円

■ 配偶者特別控除

まず、配偶者控除と同様に、納税者本人の所得が1000万円以下であることが条件です。さらに、配偶者が次の5つすべてに当てはまることが要件となります。

  1. 民法の規定による配偶者であること(事実婚の相手は該当しません)。
  2. 控除を受ける人と生計を共にしていること。
  3. 青色申告者の事業専従者として給与を得ていない、または、白色申告者の事業専従者でないこと
  4. 他の人の扶養親族となっていないこと。
  5. 年間の合計所得金額が以下であること

所得税の配偶者特別控除※ 住民税の配偶者特別控除 38万円超123万円以下 38万円超76万円未満

※控除を受ける人の所得によって控除額は異なります。

どんな所得控除が使える?独身・既婚ケース別で考える

・<ケース1=A子さん、年収400万円、独身>

所得控除, 所得控除とは, 所得控除 計算 (写真=fizkes/Shutterstock.com)

確実に使えるのは、基礎控除と社会保険料控除です。生命保険に加入していて保険料を支払っていれば、生命保険料、介護医療保険料、個人年金保険料を合わせて最高12万円まで控除することができます。

もしA子さんが、無職かつ配偶者控除などを受けていない親ごさんと生計を共にしていれば、その親ごさんが扶養控除の対象となりますので、控除を受けることを考えてもいいでしょう。

また、控除できるものが少ないようなら「ふるさと納税」の利用を考えてみてはどうでしょうか。

ふるさと納税とは、自分の故郷や応援したい自治体に寄付することができる制度です。寄付金の上限は収入や家族構成によって違いますが、「ワンストップ特例」を使うことで寄付金のほぼ全額(自己負担額2000円は差し引かれます)が、翌年の住民税から控除(税額控除)されます。

多くの自治体では、寄付に対する返礼品として地域の名産品などを用意しているので、寄付のお礼に名産品を頂けることも多いお得な制度です。

・<ケース2=B子さん、年収500万円、既婚、子どもなし>

所得控除, 所得控除とは, 所得控除 計算 (写真=Maksym_K/Shutterstock.com)

A子さん同様、確実に使えるのは基礎控除、社会保険料控除です。そして、生命保険に加入していて保険料を支払っていれば生命保険料控除が、マイホームをお持ちで地震保険に加入されている場合は、地震保険料控除も利用できます。

B子さんにはある程度収入がありますが、扶養する家族がいなければ、節税を意識しながら確実に老後資金を作る方法として「iDeCo(個人型確定拠出年金)」の活用も考えられます。iDeCoへの掛け金は全額が「小規模企業共済等掛金控除」の対象となります。

会社に企業年金がない場合などでは、年間27万6000円(月額2万3000円)まで掛金を出すことができ、満額掛金を拠出した際は、B子さんの所得税率が10%とすると住民税10%と合わせて、年間約5万5200円が節税できることに。

もし、お勤めの会社に企業型確定拠出年金がある場合は、「マッチング拠出」を利用すればこの所得控除の対象になりますので、確認してみるといいでしょう。

「マッチング拠出」とは、会社が負担している確定拠出年金の掛金に上乗せするかたちで掛金を追加し、老後資金の充実を図る仕組みです。マッチング拠出によって追加した掛金(※)についても、全額が「小規模企業等共済掛金控除」として所得控除の対象となりますので、節税しながら老後資金を作ることができます。

※法令により、マッチング拠出の掛金は会社の掛金以下とするなどの上限が決まっています。

給与所得控除との違いは?

所得控除, 所得控除とは, 所得控除 計算 (写真=leungchopan/Shutterstock.com)

同じ「所得控除」という言葉が入りますが、「給与所得控除」はまったく別物です。自営業者の場合、売り上げからまず実際にかかった経費を差し引きます。さらにそこから、これまで説明してきた所得控除を差し引いて税金を計算します。

一方、会社員は経費という概念がありません。そこで、会社員の経費ともいえるのが「給与所得控除」なのです。給与所得控除額は、収入金額によって決められています。

会社員の場合は、収入から給与所得控除を差し引き、そこから各々の事情を考慮した所得控除を差し引いた金額に税率がかかり、税金額が出されます。例えば、年収500万円の場合、給与所得控除額を下の表から計算すると「500万円×20%+54万円」で154万。500万円から154万円を差し引いた金額の346万円から、さらに基礎控除、社会保険料控除をはじめとする所得控除を差し引いた金額を基に、税金が計算されます。

ちなみに、パートの「103万円の壁」と言われる税金の壁にも関係があります。年間給与所得金額が180万円以下の場合、給与所得控除額の最低額は65万円となります。これに、一律で差し引いてもらえる所得税の基礎控除38万円を足すと103万円になりますね。つまり、給与収入が103万円以下であれば、給与所得控除と基礎控除を差し引くと所得は0円となるため、所得税はかからないというわけです。

給与所得控除額

年間給与収入金額 給与所得控除額
180万円以下 年収×40%(※給与所得が65万円未満の場合は65万円)
180万円超 360万円以下 年収×30%+18万円
360万円超 660万円以下 年収×20%+54万円
660万円超 1000万円以下 年収×10%+120万円
1000万円超  220万円(上限)

※同一年分の給与所得の源泉徴収票が2枚以上ある場合には、支払額の合計額を適用

所得控除はどうやって活用するか?

所得控除, 所得控除とは, 所得控除 計算 (写真=Nick Starichenko/Shutterstock.com)

どういったものが控除の対象になるのかを抑えることがポイント。会社員であれば年末調整の書類を作成する時期に、生命保険や地震保険をはじめとする証明書類を会社に提出しなければ控除することはできませんね。もれなく申請して、控除を受けることが基本です。

また紹介したように、余裕があれば「ふるさと納税」や「iDeCo」、企業型確定拠出年金の「マッチング拠出」など、所得控除を通して税制優遇を受けられる制度などをうまく活用するのもいいでしょう。共働き家庭が増えている今、お子さんをどちらの扶養親族にしたら節税額が大きくなるかなども検討を。お子さんが2人、3人と増えるに従って控除額はもちろん、扶養する納税者本人(親)の所得税率によって、節税額も大きく違ってきます。

所得控除と一言でいっても、14種類もあるうえに、所得税と住民税で控除額も違います。複雑な計算が必要なものもあるため、すべての内容を把握するのは難しいですよね。

ここで大切なのは、自分が使えそうな控除をしっかり把握しておくこと。節税になるからといううたい文句に誘われるまま、それほど必要でない保険商品を購入したり、無理にiDeCoなどを始める必要はありません。

また、夫の扶養範囲内でお仕事をされている方であれば、配偶者控除・配偶者特別控除など、ご自身に関係がある控除については抑えておきたいですね。

一つひとつの控除額や節税額はそれほど大きく感じないかもしれませんが、仕事をして税金を納める全期間中にかかわることですので、決して小さくありませんよ。何より、個々の事情を考慮した課税の仕組みはしっかり利用しないと損です。

所得控除のお得な活用方法を知って、より質の高い生活になりますように!

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執筆者:みらい女性倶楽部 内村しづ子

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