(写真=筆者撮影)

アンケートで判明。つみたてNISAでおすすめの投資信託とは?

あなたはどんな積立をしますか?

2018年1月から始まった「つみたてNISA」。日本証券業協会によると、申し込み件数は19万6000口座(2017年12月末時点)だったそうです。

つみたてNISAは投資初心者を含めすべての日本国民が長期間にわたってコツコツ安定的に資産形成していくためにつくられた制度とあって、注目している方も多いのではないでしょうか。とはいえ、どんな投資をしていけばいいのかは気になりますよね。

そんな中、現役のファンマネ(ファンドマネージャー)に、自分が「つみたてNISA」をする場合、どんな投資をするか?を聞いた、興味深いアンケート結果が発表されました。

ファンマネたちが何にどのくらい投資をするか?投資戦略を教えてもらっちゃいましょう。

※本記事は、2018年1月20日開催「楽天証券 新春講演会2018」ミニセミナー「つみたて NISA 元年 ~低コストのインデックスファンドで資産形成を~」の講演内容を編集したものです。

前回記事はこちら
今「買い」か「売り」か迷う貴女へ。草食投資隊3人が語る長期投資の極意

プロが「つみたてNISAで投資するなら」を調査

つみたてNISA, プロ, 活用 (写真=筆者撮影)

ファンドマネージャーとは、投資信託会社や投資顧問会社などに所属し、投資家から集めた資金「ファンド」の運用を担当する、いわば投資のプロたちのこと。

社内アンケートを実施したのは、大和証券投資信託委託株式会社 債券運用部兼金融リテラシー・サポート部 ファンドマネージャーの髙田駿さんです。

呼びかけでアンケートに協力してくれたのは、同社の20代から40代まで合計25人の現役ファンマネ。もしかしたら投資信託を通して、私たちがお世話になっている人かもしれません。

投資対象は「インデックス型」✕「株式」がダントツ人気

つみたてNISA, プロ, 活用 (写真=筆者撮影)

Q1. つみたて NISAで大事なことは?

まず「つみたて NISA」で大事なこと(Q1)を聞いたところ、次のような結果となりました

Q1. つみたて NISAで大事なことは?

  • 投資対象市場…16人
  • 信託報酬等のコスト…8人
  • 過去の成績…1人

「つみたて NISA」は最大20年間、非課税で長期投資ができる制度です。有利な条件でリターンを上げるためには、まず有望な市場に投資することが大切ということ。そして、資産を殖やす妨げとなるコストに敏感になるということです。

Q2. つみたてNISAで投資をするならどんな商品?

つみたてNISAでは、投資できる商品が、金融庁が「長期の資産形成に適している」と認めた信託報酬などが低コストのファンドから選ぶことができます。

さらに、その中から投資をするのならどんなカテゴリーの商品がよいかをファンマネたちに聞いたところ(Q2)、次のような結果となりました

Q2. つみたてNISAで投資をするならどのカテゴリーの商品がいいか?

  • インデックス型投資信託・海外株式型…19人
  • インデックス型投資信託・国内株式型…11人
  • ETF…8人
  • インデックス型投資信託・バランス型…5人
  • アクティブ型投資信託・国内株式型…5人
  • アクティブ型投資信託・海外株式型…2人
  • アクティブ型投資信託・バランス型…1人

市場平均を上回ることを目指す「アクティブ型」よりも、市場平均との連動を目指す「インデックス型」に人気が集中しています。「インデックス型」は信託報酬などのコストが低いことが人気となったようです。これは、Q1の答えをそのまま受けていますね。

また、投資商品は高いリターンが期待できそうな「株式型」が上位にずらりと並んでいます。

プロでも意見が割れる「いつ売却するか?」

つみたてNISA, プロ, 活用 (写真=筆者撮影)

Q3. 積み立て頻度、金額は?

つみたてNISAの年間投資額は上限が40万円と決まっていますが、積み立ての頻度や金額は自由に設定することができます。

積み立ての頻度と金額(Q3)では次のような結果となりました。

積み立て頻度

  • 毎月…23人
  • 隔月…1人
  • 4カ月ごと…1人

積み立て金額

  • 3万円…12人
  • 2万円…10人
  • 6万円…1人
  • 1万円…1人
  • 5000円…1人

1カ月あたり3万3333円積み立てると年間の上限金額40万円に達することになりますので、最大限の投資枠を使いたいという人が多いようです。

Q4. 売却のタイミングはいつ?

「私自身も興味があった質問です」と髙田さんが語るのは、売却タイミング(Q3)です。

Q4. つみたてNISAで投資した商品の売却のタイミングを教えてください

  • 十分に値上がりしたと判断した時…9人
  • 非課税運用期間の終了間近…7人
  • ライフイベントなどでお金が必要となった時…5人
  • 相場が崩れると判断した時…4人

「十分に値上がりしたと思ったとき」、「非課税期間20年の終わりに近づいた頃に検討」、「お金が必要になったとき」の間でかなり意見が分かれました。

また、「相場が崩れそうなとき」という回答は、プロならではかもしれませんね。

ここでポイントなのは、「投資の出口をいつにするか」は私たちだけでなく、プロでも意見が割れているということでしょう。

プロには「為替ヘッジなし」が人気

つみたてNISA, プロ, 活用 (写真=筆者撮影)

Q5. 具体的に何に投資しますか?

具体的な商品では、何を選ぶかということも聞きました(Q5)。ここでは「つみたて NISA」に採用されている大和投資信託の商品だけですが、ジャンルから傾向を読み取ることができるでしょう。

Q5. 具体的に何に投資しますか?

  • iFree 新興国株式インデックス…17人
  • iFree S&P500インデックス…14人
  • iFree 外国株式インデックス(為替ヘッジなし)…9人
  • iFree TOPIXインデックス…7人
  • iFree 日経225インデックス…5人
  • iFree 8資産バランス…5人
  • iFree 新興国株式インデックス(為替ヘッジあり)…4人
  • ダイワ・ライフ・バランス30…1人
  • ダイワ・ライフ・バランス50…1人

一番人気はアメリカの株式指数「S&P500」に連動するインデックスファンド。次は新興国の株式指数に連動するインデックスファンドとなりました。高いリターンが期待できそうな外国株インデックスファンドが人気です。

ところで、株式指数に連動したファンドの中には、同じファンドでも為替の影響を受けないように設計された「為替ヘッジなし」、為替の影響を受ける「為替ヘッジあり」に分かれている場合もあります。

「為替ヘッジあり」は、為替の先渡し契約や為替先物の売り立てなどの「ヘッジ」を行い、為替変動の影響を受けない効果を狙うもので、そのぶんコストがかかります。「為替ヘッジなし」は為替変動の影響をそのまま受けるので為替差損の心配がある一方、為替差益を受けられる場合もあります。

今回のアンケートでは、同じファンドでも「為替ヘッジあり」(4人)よりも、「為替ヘッジなし」(9人)が人気でした。

プロのつみたてNISA戦略から学ぶこと

つみたてNISA, プロ, 活用 (写真=筆者撮影)

今回のアンケートでは「せっかくの非課税投資なので、リターンを大きく狙える米国株などの株式に投資をする」と考える人が多かったと言うことがわかりました。

ただ、髙田さんからはこんな指摘も。

「値上がりを狙いたいなら値動きの大きい株式に投資する方法もありですが、値動きの大きいものに投資をする場合、もちろん大きく下がることもあります。連続して値下がりすると、慣れていない場合、心が折れそうになってしまうかもしれません」

株価が大きく下落しても、長期投資の場合は「下落によってたくさんの口数の投資信託が買える」と前向きに捉えることができます。でも、そうできるかできないかには、個人差があります。

投資初心者はバランス型1本も◯

つみたてNISA, プロ, 活用 (写真=筆者撮影)

髙田さんは、初心者にとってはバランス型ファンドも魅力的だと語ります。バランス型では1本で債券や不動産などにも投資することができますし、「リバランス」という資産配分の見直しが自動的に行われます。

リバランスとは、例えば、株と債券を50%ずつの割合で持っていたとして、投資している間に株式が大きく上がり、割合が変わったとします。この場合、上がった株式を売って債券を買い増し、元のバランスに戻すことです。

「バランス型は、誰にとっても常に最適な運用方法だとは思いません。でも『何に投資して分からない』という場合、バランス型を選んでもいいと思いますよ」(髙田さん)

「絶対に正しい方法」はない

つみたてNISA, プロ, 活用 (写真=筆者撮影)

リスクをできるだけ減らしながら投資をするためには、3つのことが大切だといわれています。いろいろな金融資産に分散する「資産の分散」、長期間で見ると変動リスクが小さくなる傾向を活かした「長期保有」、投資期間を分けてリスクを小さくする「時間の分散」です。

「つみたて NISAを利用すれば、投資に大切な『時間の分散』『長期保有』が、自動的にできることになります。いろいろな金融資産に分散投資をする『資産の分散』をどうするかを考えることが大切です」(髙田さん)

投資には「絶対これが正しい」という方法はありません。そして、プロにも考えの違いがあることが今回の調査でわかりました。

今回のアンケートを参考に、自分にはどんな投資方針が向いているか考えてみてはいかがでしょう。

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