(写真=Antonio Guillem/Shutterstock.com)

専業主婦でもiDeCoを始めた方が良い3つの理由

専業主婦でもiDeCoを始めるメリットが十分あります

個人型確定拠出年金(iDeCo・イデコ)は、毎月積み立てる掛金の全額が所得控除されるため、所得が多ければ多いほど大きな税制メリットが生じるとされている。一方、国民年金の第3号被保険者である専業主婦(以下、専業主夫を含む)は、一般的に所得が無いことが多いため、所得控除のメリットは得られず、そのためiDeCoに加入する必要はないと思われがちである。

しかし、専業主婦でもiDeCoを始めるメリットが十分あることをご存じだろうか。今回は、専業主婦でもiDeCoを始めた方が良い理由について紹介していきたい。

専業主婦とiDeCo

専業主婦は、一般的に2パターンに分類することができる。一つが、まったく働いていないために収入がない場合、もう一つは、パートアルバイトによってある程度の収入を得ているが、配偶者の扶養控除内の収入であるため所得税が課税されない場合だ。

夫が会社員(第2号被保険者)の専業主婦(第3号被保険者)の場合、iDeCoは月2万3,000円を限度として、最低5,000円から毎月拠出することが可能だ。しかし、iDeCoの掛金は全額「小規模企業共済等掛金控除」の対象となるものの、専業主婦本人の所得控除でしか利用することができない。そのため、所得が無い者はiDeCoのメリットである所得税(および住民税)の軽減効果を得ることができず、専業主婦のiDeCoへの加入は不要だと考える人もいる。

専業主婦もiDeCoを始めたほうがいい3つの理由

しかし、所得が無い専業主婦であっても、iDeCoを利用したほうが良い理由を挙げていく。

1. 長期の資産形成に役立つ

専業主婦には、当たり前だが会社員のような退職金はない。一般的に、会社員は、長年勤めていた会社を退職する際に、退職金を得ることができる。退職時にまとまった金額を受け取ることは、長年頑張ってきたことを実感できるだけでなく、老後資金に活用することもできるだろう。専業主婦にとって、iDeCoは退職金の代わりに活用することもできる。例えば、毎月の積み立て額が最低拠出金額の月額5,000円であったとしても、30年続ければじつに180万円になる。運用して利益が上がっていれば、それ以上の金額になる。専業主婦でもコツコツと拠出することで、老後に備えることができるだろう。

しかも、iDeCoの掛金は自動で引き落としされるので、うっかり忘れる心配もない。積立貯金を長期間しているようなものだ。さらに、60歳まで引き出すことができないことも、大きなポイントである。確定拠出年金によってコツコツ長期間にわたり資産形成が可能だ。

2. 自分名義の年金を作れる

専業主婦がもらえる年金は、基本的には基礎年金(国民年金)のみとなる。しかし、iDeCoを積み立てることによって、それ以外の「自分名義の年金」を作ることができる。

専業主婦の国民年金保険料は、夫が厚生年金に加入していれば負担する必要はない。しかし、夫がずっと健康状態を保ったまま勤務できるだろうか。また、夫の勤め先が絶対に倒産しないと言えるだろうか。さらには、将来離婚する可能性もゼロであるとは言い切れない。将来の不安定要素が多いと考えるならば、老後の生活資金を自助努力で準備しておくのは重要なことだ。なお、iDeCoは離婚した場合や自己破産した場合も、自身の資産として確保することが可能だ。

3.運用収益が非課税

専業主婦は、所得控除のメリットを得ることはできないものの、運用中の利益が非課税になる税制優遇は受けることができる。投資で得た利益(利息、配当、売買益など)は通常は20%の源泉分離課税が行われる。つまり、100万円の運用収益を出したとしても、うち20万円は税金で取られてしまうわけだ。しかし、iDeCoの資産で生じた運用収益であれば、税金を取られることなく、まるまる次の有望な投資先に再投資できる。この非課税分の差は、資産運用の世界では後々大きな差を生むと言われている。

専業主婦にもiDeCoはメリットが多い

以上のように、専業主婦でもiDeCoを始めるメリットは多くあることが分かる。もちろんiDeCoには、「運用結果によって将来の給付額が変動する」「原則として60歳まで引き出せない」といった留意点も存在するが、メリット・デメリット双方をしっかり把握したうえで、ぜひ利用を検討していただきたい。

執筆:株式会社ZUU

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