(写真=Sodan)

相続での借金を回避する方法

相続する前に借金があるかどうかを知るためには?

みなさん、「相続」と聞いてどんなことを思い浮かべますか?高額の現金や不動産といった、プラスの財産をイメージする方が多いのではないでしょうか。しかし、相続を受けるにあたって忘れてはいけないのが、遺産の中には借金等のマイナスの財産もあるということ。今回は、そんな「相続×マイナスの財産」についてのコラムです。

マイナスの財産はどうやって確認する?

相続,マイナスの財産 (写真=Sodan)

遺産相続でまとまったお金が入ると思っていたにも関わらず、多額の借金を引き継ぐことに……じつは誰にでも起こりうる話です。

では、マイナスの財産があるかどうかをどのように確認すれば良いのでしょうか?

一番簡単かつ確実なことは、生前のうちにご両親に負債の有無を確認しておくことです。やはり、後ろめたさから借金を家族に隠している可能性があるからこそ、はっきりさせておくことが重要です。

それでは、相続発生前に確認できなかった場合はどうしたら良いのでしょうか?

その場合は、相続人自らが調査する必要があります。代表的な調査方法は、金融機関からの過去の郵送物をチェックすることです。実家が遠いなどの理由で、郵送物を確認することが難しければ、個人信用情報をチェックしても良いでしょう。金融機関は、与信管理のために信用情報機関を作って、個人の借入情報を共有管理しています。そして、相続人であれば、信用情報機関に対して情報開示請求できることが一般的です。その際は、自身が相続人であること、被相続人(ご両親)が死亡していることなど、公的書類を提出する必要がありますので何が必要になるのか確認してみてくださいね。

なお、金融機関からの借入れは上記の方法で調べることができますが、個人間の借入れはなかなか調査できないのが実情です。そのようなことを思うと、やはりご両親に確認しておくのが確実といえますね。

借金があった場合も相続しないといけないの?

相続,マイナスの財産 (写真=Sodan)

さて、借金等のマイナスの財産があった場合も相続しなければいけないのでしょうか?

答えは、NOです。以下2つの方法がありますので、それぞれ確認していきましょう。

【相続の放棄】

相続の放棄とは、相続そのものを拒否することを意味します。よって、「特定の相続財産を放棄する」のではなく、「相続人の資格を放棄する」ことになります。ただし、初めから「相続人の資格を有していない」ということですので、マイナスの財産だけでなく、プラスの財産も放棄しなければなりません。つまり、マイナス財産だけ放棄というのはできないということですね。

また、相続開始前に相続放棄することはできません。たとえ、被相続人と書面でやり取りをしていても無効になります。必ず、相続を知った日から3ヵ月以内に、家庭裁判所に申し出をする必要があります。申し出をする家庭裁判所は、被相続人(ご両親)が生前住んでいた場所を管轄する家庭裁判所に届け出をする必要があるので、実家が遠い方は注意が必要です。

【相続の限定承認】

「プラスの財産を考えると、全て放棄するのはもったいないのでは!?」と思う方もいらっしゃるでしょう。そんな方には、相続の限定承認という方法もあります。これは、プラスの財産からマイナスの財産を差し引いて、プラスが出た部分だけを相続するというものです。この際、マイナスの財産のほうが多い場合は相続をしなくても大丈夫ですので、借金を背負う心配もなく安心ですね。

ただし、相続の限定承認をする際の注意点として、相続人全員で家庭裁判所に届け出をする必要があるという点が挙げられます。期限は、相続の放棄と同様に、相続を知った日から3ヵ月以内となります。そのため、親族間で相続について揉めている場合などは、期限切れになってしまう可能性がありますのでご注意ください。

いかがでしたでしょうか?家族の数だけドラマがある相続。やはり、生前にマイナスの財産を含め、ご両親に相続財産の一覧を作っておいてもらうことをおすすめします!

ブロードマインド株式会社
執筆者:お金の専門家 平原 直樹
第一種証券外務員を保有するお金のプロ!難しいお金の話を分かりやすく解説します。

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