(最新)特集:投資信託ってなんだ?

第10回 投資信託の目論見書とは?購入前にチェックしておきたいポイントを解説

あんず×みらいの投信講座〜第10回「投資信託の目論見書」

この特集では、投資の知識がゼロでも分かるように、「投資信託」についてイチからじっくり解説していきます。

☆登場人物紹介
あんずちゃん……DAILY ANDSのゆるキャラ。株とお酒が好物。
>あんずちゃんとは?
みらい……あんずちゃんの友人。ファイナンシャル・プランナー(FP)の資格を持ち、投資信託に詳しい。

***

あんず「投資信託を買う前に目論見書をチェックしなくちゃいけないって言っていたけど、めんどくさいのは苦手だなー」

みらい「書類を読まなくちゃいけないって思うと、気が重くなっちゃうよね。でも、自分の大切なお金を預けるんだから、詳しい内容をちゃんと知っておきたいと思わない?」

あんず「たしかに……」

みらい「目に見えない投資信託を『見える化』したものが目論見書なの。いわば投資信託のトリセツね。十分に納得して買うためにもぜひ活用するべきツール。しかも買う前だけじゃなくて、買った後にも頼りになるのがポイント。今日は目論見書について、教えるわね」

※前回の記事はこちら→第9回 はじめて投資信託を購入する人のための3つのステップ

目論見書(もくろみしょ)とは?

<みらいちゃんは目論見書について次のように解説してくれました>

「目論見書」は「投資信託説明書」とも呼ばれ、購入前に必ず目を通す「交付目論見書(こうふもくろみしょ)」と、より詳しい情報が書かれた「請求目論見書(せいきゅうもくろみしょ)」の2種類があります。

以前は印刷された目論見書(冊子)を販売会社から手渡しされていましたが、現在は電子化により、販売会社や運用会社のHPで誰でも自由に見ることも出来るようになっています。

目論見書の記載項目は、主に次の4つです。

1. ファンドの目的

どんな成果を目指して運用をするのか、ファンドの基本方針が書かれています。また、どこの何に投資し、どのように運用して収益をあげるのかが分かります。

たとえば引用すると……

「長期的な資産形成に貢献するため、信託財産の長期的な成長を図ることを目的として、国内外の株式に投資することにより積極運用を行います」

といった具合です。 この中の大切なキーワードは「国内外の株式」と「積極運用」の2つだけ。ここだけ拾い読みすれば、投資地域は国内だけじゃないのね、アクティブに運用するのねってわかります。

また、どうやって選んでいるかも書いてあります。たとえば「市場価値が割安と考えられる銘柄を選別」とあれば、割安な株に投資するのねー、と読み取れます。「分配金」の有無、分配する基準や頻度も、この項目に記載があります。

2. 投資リスク

ファンドの基準価額の上げ下げに影響する「価格変動リスク」「為替リスク」「信用リスク」「金利変動リスク」など、価格変動の要因になるリスクがすべて記載されています。また、どのようにリスクを管理しているかの説明もあります。

投資信託のリスクとは損をすることではなく、基準価額が上がったり下がったりする要素のこと。ですので、バランス型ファンドのように投資対象が分散されていると、記載されるリスクの数も多くなります。

ですが、リスクの数が多いからと言ってリスクが大きくなるわけではありません。この場合は、リスクも分散されているんだと理解しましょう。

3. 運用実績

過去の運用実績のダイジェストです。設定来の基準価額や純資産額の推移、騰落率、分配の推移、組み入れ資産や運用収益などが一目で分かります。

目論見書は定期的に改訂されていますが(作成日は表紙に記載)、改訂から半年近く経っているものもあります。最近の運用状況を知りたい時は、毎月報告される運用レポートもあわせて活用するとよいでしょう。

4. コスト

ファンドにかかる手数料や、購入申し込みの期間、償還(ファンドが運用を終了すること)ルールなど、細かな決まり事がまとめて書かれています。

ファンドにかかる費用のうち購入時手数料は、販売会社によって異なることもあるので、販売会社が複数ある場合は注意しましょう。ファンドを解約する際のコストや税金の記載もこの項目にあります。

投資信託の目論見書とは? (写真=one photo/Shutterstock.com)

みらい「どう?目論見書は、一通り読むだけでファンドの具体的な商品内容が理解できるものだと分かったかな?」

あんず「ほんと!具体的にどんなファンドなのかイメージできそう!モクロミショなんて難しそうな名前だから、読みたくないなーって思っちゃったけど、食わず嫌いだったかも」

みらい「そうね。かつての目論見書はページ数も多く専門用語ばかり、しかもファンドごとに構成もバラバラだったから、どこに何が書いてあるのかわからなくて読みづらかったわ。だから、一般の人にもわかりやすいように簡素化されたの。

それからは10ページ程度にスリムになって、書かれている項目や順序もみんな同じ仕様になったから、気になるファンドがいくつあっても簡単に比較できるようになったのよ。基本的な見方とポイントさえ押さえれば、苦手意識を持たなくてもいいわ」

あんず「そっかー。10ページぐらいなら簡単に読めそう!」

みらい「投資初心者が読んでもわかりやすいように、図やグラフを使ってカラフルな紙面のものもあるわ。目論見書は、ファンドの内容が買いたいと思う商品のイメージと合っているか、全体像を理解するのにとても役立つから必ず読んでね!それに、目論見書が役に立つのは購入前だけじゃないのよ」

あんず「どういうこと?」

みらい「購入した後に、ファンドのことでわからないことが出てきたら目論見書で調べればほとんどのことが確認できるわ。解約したくなった時の手続きや税金について、目論見書で必要に応じて細かく知ることが出来るの。まさに投資信託のトリセツってわけ」

あんず「なるほどー。目論見書って、投資信託を買う前も買ってからもお世話になる頼れるツールなのね!」

みらい「そういうこと!」

いざ、あなたも投資信託デビュー!

投資の知識がゼロでも分かるように、「投資信託」についてイチからじっくり全10回にわたって解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。今回で『あんず×みらいの投信講座』はいったん終了です。

みらい「あんずちゃん、投資信託の基本のき!を教えてきたけど、コツコツ投資始めたくなった?」

あんず「みらいちゃんのおかげで、投資信託のことがよくわかったから早速やってみたくなっちゃった」

みらい「そうね、実際にやってみるのがコツコツ投資をしっかり理解する早道!ちょうど2018年から「つみたてNISA」も始まるから運用益が非課税になるメリットも活用して投資信託にチャレンジしてみるといいわね」

あんず「ありがとう、みらいちゃん。これでわたしも投資信託デビュー!」

(あんず×みらいの投信講座、おわり)

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執筆=冨田仁美/みらい女性倶楽部

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