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退職金がいきなり「確定拠出年金」になった時、考えるべきこととは?

確定給付年金から確定拠出年金へ切り替わる場合、どのようなことを考える必要があるの?

みなさん、退職金制度についてどれくらいご存知ですか?一昔前までは確定給付年金が主流でしたが、最近では確定拠出年金を導入する企業が増えてきています。そこで今回は、確定給付年金から確定拠出年金へ切り替わる場合、どのようなことを考える必要があるのかお伝えいたします。

確定給付年金と確定拠出年金の違いとは?

退職金,確定給付年金,確定拠出年金 (写真=Sodan)

近年、退職金制度として導入する企業が増えている確定拠出年金。現在、27,000社以上が導入しているようです。もうすでに、みなさんのお勤め先でも導入されているかもしれませんね。

では、そもそも退職金制度にはどのようなものがあるのでしょうか?

退職金制度にはさまざまな制度がありますが、大別すると「確定給付年金」と「確定拠出年金」の2種類があります。以下で、それぞれについて詳しくみていきましょう。

[確定給付年金とは]

確定給付年金は、従業員へ支給する退職金額(給付金額)を企業が保証してくれる退職金制度のことです。では、企業がどのように退職金を準備するのかというと、普段投資をしていない方はピンと来ないかもしれませんが、退職金のように積立期間が長期にわたるものは資産運用を行うのが一般的です。理由としては、ただの積み立てよりも資産運用をしたほうが、お金を殖やすことができるかもしれないからです。企業からみると、資産運用をきちんと行えば、退職金として従業員に支払う額を全額準備する必要がなくなるというわけです。とはいえ、資産運用は必ずしも成功するとは限りませんよね。もちろん、予想よりも運用利回りが低くなってしまう可能性もあります。

では、仮に予想よりも運用利回りが低い場合、確定給付年金を採用している企業はどうなってしまうのでしょうか?

確定給付年金の場合、支払う退職金額を約束しているわけですから、足りない分を企業が穴埋めする必要があります。これは当然、企業にとって大きな負担になりますよね。

[確定拠出年金とは]

確定拠出年金は、企業として従業員に対して拠出する(退職金として積み立てる)金額を保証するかわりに、運用自体を従業員自身に任せる退職金制度のことです。そのため、自身の運用がうまくいけば、確定給付年金よりも退職金額を殖やすことができます。反対に、運用に失敗した場合は、退職金額が少なくなってしまうというリスクもあります。

ただし、従業員自身が運用するといっても、株式の個別銘柄を選ぶわけではなく、投資信託を選択することになります。また、投資信託の取扱い商品については、運営機関ごとに異なります。

確定給付年金から確定拠出年金へ。その際に考えるべきこととは?

退職金,確定給付年金,確定拠出年金 (写真=Sodan)

では、退職金制度が確定給付年金から確定拠出年金へ変わる場合、どのようなことを考える必要があるのでしょうか?

前述のとおり、確定拠出年金の場合はご自身で運用をしなければいけません。よって、まずはどの商品を選択するか?を考える必要があります。

取り扱い商品に関しては、前述のとおり、勤務先が採用している運営機関(金融機関)によって異なります。しかし、運営機関ごとに全く違うか?というと、そうでもありません。どの運営機関でも、必ず「元本保証型の商品」と「投資商品(投資信託)」の2種類がラインナップされています。そのため、投資のリスクが心配という方は、元本保証型の商品を選ぶことも可能です。

しかしながら、現在の金利情勢を考えると、ほとんど利息が期待できない元本保証型は正直メリットが乏しいといえます。特に、まだ若い方は退職まで何十年も期間があります。長期間、金利を活かせないというのはもったいないですよね。また、確定拠出年金は税制面でも優遇されています。確定拠出年金によって得た利益(運用益)に関しては、非課税となっています。運用益に対して課税されないということなので、積極的に運用して、お金を殖やしたいですよね。

それでは、実際に投資商品を選択する場合、どのようなことを考えると良いのでしょうか?

各商品のリスク度に注目しましょう。投資商品の中にも、「ハイリスク・ハイリターン」の商品と「ローリスク・ローリターン」の商品が存在します。ご自身のリスク許容度や求めるリターンなどに応じて、さまざまな投資商品を組み合わせることが重要です。

また、年を取るにつれて、少しずつリスク資産の割合を減らしていくことも重要です。毎日のように値動きをチェックする必要はありませんが、年に一度くらいは資産状況をチェックするようにしましょう。通常、WEBで自身の資産状況を確認することができますので、IDとパスワードがわからず放置してしまった……なんてことがないように気をつけてくださいね。

ブロードマインド株式会社
執筆者:お金の専門家 平原 直樹
第一種証券外務員を保有するお金のプロ!難しいお金の話を分かりやすく解説します。

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