(写真=bernatets photo/Shutterstock.com)

【連載】「マネー相談は人生相談。女性FPたちのホンネ日誌」

#28 夫を連れてマネー相談。「お金の壁」の行方は…?

今関倫子のつぶやき【後編】

あまり表に出ることのないファイナンシャル・プランナー(FP)という職業の女性たちに、普段どんな相談を受けているのかリレー日誌形式でつづってもらう連載の後編。結婚して半年たってもご主人とお金の話ができず、自分の貯蓄を切り崩して生活しているという専業主婦のサトミさん(仮名、32歳)は、FP今関さんに「お願いがある」と言います。

【前編は[こちら]https://daily-ands.jp/posts/5a01ab1473f3213feb25ee34/)から】

プロが言うなら素直に聞くはず

サトミさんからのお願いは、

「主人にお金について夫婦で共有するよう、今関さんから話してくれませんか?お金のプロの人に言われたら、話を聞くと思うのです」

ということでした。

私は「もちろんお金のことは夫婦で共有するのは大切なことだと思いますが、マネー相談する気持ちのないご主人に急に話をして聞いてもらえるものでしょうか?まずはお二人でお話しされてはいかがですか?」とお返事しましたが、答えは「私から話すのは難しいです。入籍をして家族になったけど、子供がいないとお金の話はタブーな感じがします」とのことでした。

入籍した次の日から「食費をください」と催促しづらい気持ちもわからなくはないな……と共感する気持ちもあり、お引き受けすることにしました。

いよいよマネー相談当日

サトミさんは帰宅して早速、ご主人に「マネー相談に行こう」と誘いました。はじめは「行く必要ないよ」と後ろ向きでしたが、何とか来てくれることに。

そしてマネー相談当日。筆者は「マネー相談に後ろ向きのご主人にどこまで話せるか?」と悩みましたが、考えた末、普段通り進めていくことにしました。

相談の前に「ヒアリングシート」に家計の収支や住宅ローンの借入れ、資産状況などについて記入してもらうのがいつものやり方です。

これは、全く同じ家族構成だとしても、年収をはじめ家庭の状況やお金を貯める目的、それぞれの価値観によって、お金の貯め方、リスクへの備え方などが違ってくるからです。状況を聞いた上でその家庭に合ったマネープランを提案するようにしています。

ファイナンシャル・プランナー, 女性 (写真=REDPIXEL.PL/Shutterstock.com)

ご主人はお金のことを話せるきっかけを待っていた

「マネープランを考えるにあたり、まずお金のことについて色々お聞きかせください。お話を聞いた上でお金の貯め方や資産運用についてお話しできればと思います」

と伝えたところ、ご主人からなんと「株をはじめたいです」と前向きな反応が!収入や貯蓄も話していただけました。

そこで、「奥さんは専業主婦で収入がありませんが生活費についてどうお考えですか?」とお聞きしたところ、「そろそろちゃんとお金について話さなくてはと気になっていた」との言葉が!

ご主人は、「食費だよ」と言ってお金を渡した方がいいのか、キャッシュカードを渡した方がいいのか、考えていたそうです。そして、「貯蓄や資産運用などは、自分でしっかりやっていきたいと思っています」とのことでした。

夫婦間の「お金の壁」がなくなった

この日、毎月生活費をいくら奥さんに渡すかを決め、将来へ向けてマネープランを立てました。資産運用についても話すことができました。

後日、サトミさんから、「お金のプロである第三者の方が入ってくれたおかげで、二人の間にあったお金の壁が取り払われて、風通りがよくなりました。夫婦でこれからしっかりお金のことも話し合ってやっていけそうです」とメールをいただきました。

このようなうれしい報告をいただけるのも、この仕事の醍醐味だと思っています。(今関倫子のつぶやき、おわり)

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