(写真=George Rudy/Shutterstock.com)

【連載】「マネー相談は人生相談。女性FPたちのホンネ日誌」

#25 「ワケあり彼氏」と結婚してもいいですか?

稲村優貴子のつぶやき【前編】

あまり表に出ることのないファイナンシャルプランナー(FP)という職業の女性たちに、普段どんな相談を受けているのかリレー日誌形式でつづってもらう連載。今回FP稲村さんのもとを訪れたのは、貯金が1000万円ある29歳の独身女性でした。さて、どんなお悩みでしょうか?

貯金1000万の堅実な女性が相談に

札幌の大通公園は、夏のビアガーデンも秋のグルメフェア「さっぽろオータムフェスト」も終わり、ひっそりとしていました。

10月になり、初雪ももうすぐかなと思っていたある日のこと、29歳のヨウコさん(仮名)がご相談にみえました。

30歳になる直前だったヨウコさんは一人暮らしの看護師です。看護学校を出て21歳から夜勤もこなし、当時の年収は400万円。忙しいながらも自炊し、お弁当も持参するというしっかり者で、コツコツと貯めた貯金は1000万円になるとのことでした。

家計のやりくりも預金のペースも申し分ありません。では、なぜFPである私にご相談に来られたのでしょうか?

患者さんだった彼に惹かれてアタック

聞けば、「結婚しようかどうか迷っているんです」とのこと。

ヨウコさんには12歳年上の彼がいます。出会いは3年前、ヨウコさんの勤める病院に盲腸で入院していた患者さんでした。

術後の経過もよく、時間を持て余していた彼は、趣味のカメラの話を担当だったヨウコさんによく話していたそうです。ヨウコさんも一眼レフを持ってふらっと街歩きをするのが好きという共通点があり、また、ねぎらいの言葉をかけてくれるやさしい彼に、ヨウコさんも次第に惹かれていきました。

ただ一つ気になったのは、彼のもとにお見舞いに来られるのは、お母さんらしき女性だけということ。

38歳でこんなにステキなのに、結婚はしていないのかなと、淡い期待を持つようになったのです。

とうとうやってきた退院の日。彼は自分の連絡先をヨウコさんに渡して病院を去りました。彼のことが忘れられなかったヨウコさんは、彼が結婚しているかどうかも分からないまま連絡を取り、会う約束をしたそうです。

アラサー, 結婚, 養育費, バツイチ, マネープラン (写真=GaudiLab/Shutterstock.com)

一回り上の彼はワケありでした

付き合ってから病院では話せなかったお互いのことをたくさん話し、彼がバツイチで、小学1年生になる男の子の父親であることが分かりました。子どもは前妻とともに暮らしていて、彼は毎月5万円の養育費を支払っています。

事情はあったものの二人のお付き合い自体は順調で、最近ついにプロポーズされたといいます。しかし、うれしい半面、どうしようと迷うヨウコさん。

ヨウコさん「彼っていわゆる『ワケあり物件』じゃないですか」

筆者「ワケあり物件……ですか?」

ヨウコさん「だって、養育費を支払っているということは、借金があると同じようなことですよね。支払い義務があるわけですから。この先、結婚して万が一彼が病気などで今よりお給料が低くなったとしても、養育費ともなれば支払っていかなくてはいけませんよね。そう思うと不安で……。私たちの子どもを授かってからも、ちゃんと生活していけるかなとか、いろいろ考えてしまうんです」

私は「なるほど」と思いました。

でも、この養育費、案外なんとかなるものなのです。彼女がより安心してご自身が希望される未来を迎えられるように、私は養育費に関わる「ある制度」についてご説明しました。

後編に続く)

※この連載は、奇数話がお悩み紹介の【前編】、偶数話が解決編の【後編】になっています。

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