(写真=DAILY ANDS編集部)

「パパはいませんか?」住宅ローン審査で聞かれた失礼な質問【座談会#03】

不動産に惚れた女の座談会③

不動産投資を始めようとして「迷子」になったアラサー女がここに2人います。

私たちは、自分に納得のいく不動産購入ができるのでしょうか?

「不動産メキキスト」の四宮朱美さんを招いた座談会の第3回(全5回)のテーマは「女が不動産を購入する時の苦労について」。住宅ローン審査で聞かれた失礼な質問や、四宮さんが実際に受けた不動産業者からの冷遇内容についてお届けします。

☆座談会の参加者
四宮朱美さん…不動産メキキスト、マンション管理士、宅地建物取引士、FP。写真中央。
M子…育休中のアラサーOL。紆余曲折を経て居住用のマンション購入を検討中。写真左。
くすいともこ(筆者)…DAILY ANDS編集長。アラサー、投資用物件を探し中。写真右。

【これまでの記事はこちら】
不動産に惚れた女の座談会①
不動産に惚れた女の座談会②

***

メキキスト、最初の購入物件は小竹向原

四宮:ざっくり私の話をしますね。私、徳島出身で、大学生のときに東京に出てきて、最初は西荻の賃貸に住んでいました。

M子:あっ、私、出身香川です。

四宮:お隣ですね!四国の女性はしっかりしてるよね(笑)。で、18で東京に出てきて、最初西荻に住んで、大学は立教だったので、1回、立教のそばに住んで、そのあと中野に住みました。大学卒業後はシングルで仕事もフリーランスだったんですけど、家賃がもったいないなと思って、29のときに中古マンションを買ったんです。それが2200万円くらいで買って、2900万円くらいで売れたの。

くすい:すごい!どこらへんのマンションですか?

四宮:小竹向原というところです。

M子:小竹向原!今で言うと副都心線、板橋区ですよね。

くすい:間取り的にはどんな感じだったんでしょう?

四宮:2DKかな。40平米くらいでした。なぜそこのマンションを買ったかって言うと、私がマンションを買おうかなと思ったときにバブルがきたわけ。最初、中央線沿いで40平米2000万円台っていう予算で探していたら、不動産の販売業者さんに「四宮さん早く買わないとすぐに倍になるよ」って言われたんです。「嘘でしょう」と思っていたら本当に半年後に倍になっちゃいました。4000万円になっちゃって、うわー、中央線沿い買えないわって思って、方針転換して、小竹向原にしました。私、大学が立教だったので、有楽町線が伸びているのを知っていたので、当時はまだ小竹向原はあまり知られていなかったけど、ここは絶対便利になると思っていました。

M子:小竹向原いいですよね、特急が止まるし。

四宮:そうですよね。私が住んでいた頃は、1駅先の新桜台始発が多くて毎日座って通勤できました。有楽町線や銀座方面も直通でとても便利でした。でも「私、小竹向原に住んでいるよ」って言ったら、周囲の人からは「どこ?」って言われました。こんなに便利なのに、なぜみんな気づかないんだろう、と思いました。30年くらい前、1990年より以前の話ですね。

不動産に惚れた女の座談会 (写真=DAILY ANDS編集部)

不動産ローンの審査で「ご実家はどこですか?」

四宮:その時、家を買うのはものすごく勉強になるなって思いました。銀行とのやり取りで、私は世の中でこんなに信用がないんだっていうのもわかったし……。

M子:私も、今回不動産の申し込みをして勉強になりました。今日もローンの審査に関して電話がかかってきて「ご実家はどちらですか?」って聞かれたんです。

くすい:実家……?

M子:「実家?香川ですけど」って答えたら、「こういうことは言い難いんですけど、お子さん保育園に入れるっていうのは知ってるんですけど、もし何かあったときに、親御さんがすぐ来れるかどうか……」って。

くすい:そんなことまで聞くんだ!

M子:「何かあったら飛行機で来れます!」と言いました。あとは「総合職ですか?専門職ですか?」って聞かれたり……。信用がないっていうか、質問だったのかもしれないんですけど、さすがに「ご実家はどこですか?」はちょっとびっくりしちゃいました。

「収入源は、お客様おひとりですか?」

くすい:そんなことまで聞くものなんですか?

四宮:最初は私がローンを組みたいと頼んでも対応が冷たくて、大手銀行はお金を貸してくれなかったのに、不動産を買ってしばらく経ったら、バブルで景気がよくなって、銀行のほうからわざわざ「借り替えてください」って言いに来たこともありました。もっと驚いたのは、「収入源は、お客さまおひとりですか?」ってずっと聞き続けるのね。

くすい:……どういう意味ですか?

四宮:何が言いたいかっていうと、その時代は女の人に「パパ」みたいな人がいないとマンションは買えないと思われていたんだと思います。

くすい:なんと、プライベートすぎますね。もし「パパ」がいたら、銀行としてはあまり貸したくない、ということでしょうか?

四宮:いえ、むしろ収入源として合算できるからもっとたくさん貸せる、ということでしょう。私は「定年退職した父ならいますけど」って答えました。すると、銀行は「いや、そうじゃなくて、どなたか援助されている方はいらっしゃらないですか?」と言うの。まだ援助交際という話もなかった時代ですが。

くすい:M子さんはさすがにそういうのはなかった?

M子:さすがになかったですね(笑)。

四宮:M子さんはちゃんと結婚しているしね。当時、20代の女がひとりでマンションを買うというケースがあまりなかったのでしょう。

住宅ローン審査, 不動産購入, 女性 (写真=DAILY ANDS編集部)

5年住むと、税負担が軽くなる

くすい:小竹向原のマンションには何年住んでいたんですか?

四宮:5年住んで、売りました。住宅って5年住むと、売却益があがったときの税金が低くなるんです。

M子:あっ、それFP3級の勉強でやりました。

くすい:ふむふむ。5年住んで、2200万が2900万になりました、と。

四宮:ある日道を歩いていたら、急に売りたくなっちゃったんです。景気 が悪くなってくると、都心部と小竹向原の価格差が少なくなってきたので、買 い替えてもう少し都心に引っ越したいと思ったんですね。そのとき入ったのが 某大手不動産会社なのですが、その時の経験も役に立ちました。

不動産を売る時の3つの契約、おトクなのはどれ?

くすい:何があったんですか?

四宮:私そのとき最初、一般媒介じゃなくて、専任媒介契約にしたんですよ。わかります?

くすい:いえ、わかりません……。

四宮:「一般媒介」だとほかの不動産業者がその物件を売ってもいいの。「専任媒介」は頼んだところしか窓口になってくれないの。

M子:もう一つパターンありませんでしたっけ?

四宮:「専属専任」っていうのがありますね。

<ここで、四宮さんが説明してくださった不動産を販売するときの3つの契約パターンについてまとめて解説します>

  • 一般媒介契約…オーナーが、物件の売却を複数の業者に依頼できる契約
  • 専任媒介契約…オーナーが、物件の売却を1社にだけ依頼する契約。ただし、オーナーが自分で見つけてきた顧客には、その業者を通さずに物件を売ることができる。
  • 専属専任媒介契約…オーナーは、物件の売却を1社にだけ依頼する契約。オーナーが自分で見つけてきた顧客にもその業者を通さないと物件を販売できない。

四宮:「専属専任」や「専任媒介」はオーナーにとってみればおいしいことがあまりないですよね。でも、当時はそんなことわからなかったから、「専任媒介」にすれば一生懸命売ってくれるのかな?と思ってその契約にしたのに、3カ月でお客さんをひとりしか連れてこなかったの。

「端数」は値引きのためについている!

くすい:じゃあ、「一般」にしたほうがいいってことですか?

四宮:きちんと紹介をしてくれるところだったら専任媒介でも大丈夫。私の場合は、3カ月たって、これはおかしいぞと思って「一般」にしたら、急にお客さんを連れてきました。

次回は「居住用マンションを目利き!」

座談会もついに折り返し。次回は実際にM子さんが検討中のマンションについて、四宮さんに目利きしてもらいます!居住用マンションの目利きポイントとは?

不動産に惚れた女の座談会④に続く)

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