(写真=筆者撮影)

ロボアドバイザーに「中の人」!? 会ってきたら、こんな人たちでした〜投資一任型編〜

「ロボアドバイザー合同記者レクチャー」リポート・後編

スマホなどでいくつかの簡単な質問に答えるだけで、自分に合う投資を提案してくれる資産運用サービス「ロボアドバザー(通称:ロボアド)」。

いくら便利だとしても自分たちの大切な資産を「ロボット」に委ねてホントに大丈夫?

ということで、働く女性のための投資メディアDAILY ANDSでは、ロボアドを提供している「中の人」を紹介する企画が進行中です。

「アドバイス型」についてご紹介した前編に続き、後編では「投資一任型」のロボアドと、その「中身」に携わっている人をともにご紹介します。取材で仕入れた「知っておきたいお役立ちポイント」も報告しますよ。

運用もお任せできる「投資一任型」ロボアド

「投資一任型」とは、洋服に例えると、カリスマ店員があなたに似合うアイテムを選んでくれ、さらにアイテムをそのままお買い上げできるようなイメージです。

前回紹介した「アドバイス型」は、カリスマ店員からアドバイスを「受けられるだけ」であるのに対し、「投資一任型」では投資をスタートすることができるというわけです。

「投資一任型」の「中の人」たち

数ある投資一任型の中で、DAILY ANDS編集部が読者(アラサーの働く女性)向きのロボアドをいくつか選んでみました。

10万円から全世界に分散投資「THEO(テオ)」

「預金に代わる新しい選択肢を」と、2016年2月という比較的早い時期にサービスがスタートした投資一任型ロボアドが「THEO(テオ)」。提供しているのは、フィンテックのベンチャーである「お金のデザイン」です。

☆テオの「中の人」
画像縮小

一言コメント「ロボアドバイザーTHEO[テオ]は、プロの資産運用を誰でも簡単に、スマホで、というコンセプトで2016年2月にスタート。特に20代、30代の資産運用を今までやってこなかったユーザーを中心にご好評いただいています。金融のプロとWebサービスの専門家がタッグを組んだ全く新しい資産運用の形です。生前一枚しか絵が売れなかったゴッホの創作活動を弟テオが支えたように、THEOがお金の悩みをサポートします!」(北澤直さん/お金のデザインCOO)

THEOの最低運用金額は10万円から。世界のETF(上場投資信託☆)から、利用者に合う資産配分が提案され、買い付けが行われます。

手数料は預かり資産の1%(税抜き)。ここに、売買手数料や為替手数料などすべての手数料が含まれます。

画像縮小

画像縮小

編集部が体験版を触ってみたところ、月々3万円を預け入れると、40歳までの10年間で、定期預金に比べて200万円以上もメリットがあるとの数字がはじき出されました!

☆ETF(イーティーエフ)とは?
Exchange Traded Fundsの略称で、国内外の取引所に上場し、通常の株式と同様に市場で売買される投資信託☆のこと。TOPIXや日経平均株価など、特定の指標に連動することを目標に運用されます。信託報酬などの運用コストが比較的低いのも特徴で、個別銘柄による分散投資に比べると、ETFは少額での分散投資が可能です。(参照:SMBC日興証券「ETF [上場投資信託]」)

まず目的を決めてから自動運転「MSV LIFE(マネラップ)」

マネックスグループ株式会社、株式会社クレディセゾン、世界的に有名なバンガード・グループの大手金融3社からなる投資顧問会社が提供するサービスとして注目を集めたのが「MSV LIFE(マネックス証券での愛称:マネラップ)」です。現在はグループ会社であるマネックス証券の口座でのみ利用できますが、いずれは提携先が増えるとのことでした。

☆MSV LIFEの「中の人」
imageTitle (写真=筆者撮影)

一言コメント「MSV LIFEは『大切な人におすすめできるサービスを作りたい』との思いで大手金融機関を飛び出してきた『資産運用のプロたち』で作った資産運用サービスです。読者の皆様のように『自分自身が納得してから行動したい』というお気持ちに寄り添えるよう、納得感を大切にした点には自信があります。しかし、見せ方や使い勝手には改善点が多くあります。皆様からのご意見に耳を傾け、サービスを磨いていけたらと考えています」(野水瑛介さん/マネックス・セゾン・バンガード取締役営業部長 兼 MSV LIFE統括責任者)

マネラップの特徴は、まず「ためる」「たのしむ」「そなえる」の3つの中から自分の資産運用の目的を選択したあと、自分に合った資産運用計画を提案してくれるところ。たどり着きたい先を選択すると、そこまでの行き先を教えてくれるのはカーナビっぽいですね。

MSV LIFEの特徴は、まず「ためる」「たのしむ」「そなえる」の3つの計画タイプの中から1つ選択したあと、自分に合った資産計画づくりのサポートをしてくれるところ。たどり着きたい行き先を選択すると、そこまでの行き先を教えてくれるのはカーナビっぽいですね。

最低投資金額は1000円から。その後は1000円単位で積み立てでき、実質的な年間手数料は運用資産残高に対して税込み1%未満を目指すとされています。投資初心者や、小額から長期間コツコツ運用したい人はぜひチェックを。

画像縮小

画像縮小

編集部が試してみました。チャット形式で目標金額などを入力するので、実際に専門家とコミュニケーションを取っているみたいですね。

1万円からの3ステップ投資「クロエ」

スカイブルーのロボットキャラ「クロエ(ロボアドバイザー)」が運用アドバイスをしてくれるサービス。外国株のネット証券だったエイト証券が、2017年7月からビジネスモデルをロボアド中心に見直しました。

☆クロエの「中の人」
imageTitle (写真=筆者撮影)

一言コメント「『クロエ』は、安価でシンプルかつ簡単に、誰もが資産運用アドバイスを受けられるサービスです。また、日々蓄積されるお客様の利用データを学習し知識を深めることで、お客様それぞれに合った目標設定と的確なポートフォリオ構築をサポートします。私たちは、資産の大小に関わらず、全ての方が世界トップクラスの投資にアクセスできるべきだと考え、今後も最先端のテクノロジーを駆使し、資産運用の新しい未来を作っていきます」(アンドリュー・ウォングさん/エイト証券マーケティング部 部長)

アプリは視覚的で、投資を始めるまでの操作はわずか3ステップ。投資対象は東京証券取引所に上場しているETF限定です。すべて円建てということは、為替の影響も受けないということですね。

ポートフォリオの評価額に対して年率0.88%(税抜き)という業界最安水準の手数料に、最低1万円から投資できる点でも、初心者向きといえそうです。

画像縮小

画像縮小

編集部がアプリをダウンロードして触ってみました。ポップな見た目がとってもカワイイですね。

税金の自動調整システムも「ウェルスナビ」

ロボアド各社が「初心者向け」をアピールするなか、投資経験を積んだ人や、まとまった金額を運用したい人に向けてもアピールしているのが「WealthNavi(ウェルスナビ)」です。

☆ウェルスナビの「中の人」
imageTitle (写真=筆者撮影)

一言コメント「WealthNaviは、ノーベル賞受賞の理論などに基づく手堅い資産運用を『ほったらかし』でできる、忙しいあなたのためのサービスです。世界経済の成長をあなたの資産の成長につなげましょう。申込も運用も、スマホアプリやPCからかんたんに。おつりで資産運用アプリ『マメタス』もあります。10年後、20年後の笑顔のために、今できることを。WealthNaviがあなたの長期的な資産形成をサポートします!」(牛山史朗さん/ウェルスナビ リサーチ & クオンツ・マネージャー)

最低投資額は30万円から。手数料は預かり資産の1%(税抜き)で、3000万円を超える部分は0.5%(同)になります。

配当やリバランスによって税の負担が一定額を超えた場合、税金で不利にならないようにする自動税金最適化(DeTAX)のサービスもあります。

画像縮小

画像縮小

編集部が体験版を触ってみたところ、画像のようなポートフォリオの提案がありました。全体的にシンプルな見た目でサクサク動くのが気持ちがいいですね。

「きんゆう女子。」の鈴木さんが「先生」に質問

合同レクの当日、会場は詰めかけたマスコミ関係者でぎっしりでした。

ロボアドが流行っていることは知っていましたが、あらためてその注目度を実感することにもなりました。

第1部のパネルディスカッションでは、「きんゆう女子。」主宰の鈴木万梨子さんと、フィデリティ退職・投資教育研究所で所長を務める野尻哲史さんが登壇。野尻さんが先生役、鈴木さんが生徒役となり、「資産運用の必要性」に関するレクチャーが行われました。

かつては、預貯金すれば高い金利がついてお金が増えていきました。けれども、そんな時代はとっくに過ぎ去り、今、お金は銀行にただ預けるだけでなく、「お金に働いてもらう(=お金を増やす)」ことが必要になっています。

野尻さんはさらに、収入が入ったら銀行などに預け、運用はその預け先に任せるのではなく、「預貯金というステップをなくし、お給料をそのまま投資に回す」。しかも「余ったらでなく、先に投資に回して、その残りを生活費にしよう」と呼びかけます。

「貯蓄から投資へ」ではなく、「収入から投資へ」、というわけです。

そう考えると、お給料が入ったら「先取り」で一定額を「ロボアド」運用で積み立てていくという投資方法は、確かにアリといえそうです。

imageTitle (写真=筆者撮影)

ロボアド各社が「真のパートナー」となる取り組み

「ロボアドバイザー合同記者レクチャー」実行委員会の一部の企業では今後、ロボアドサービスの運用方針やロボアドを用いた運用実績などを比較可能なかたちで公開していくとしています。具体的な内容は以下のとおり。

  • 円建てでの月次リターンを月末基準で開示
  • アドバイザリーフィー、信託報酬、取引コストなど、投資家が実質的に負担するコストを控除した運用パフォーマンスを開示
  • 複数のポートフォリオ(資産運用プラン)を提供している場合は、各社のリスクレベルを少なくとも最低・中央・最大の3つで開示し、あわせて推定リスクも明記

これらは、資産運用のプロであるロボアド各社が、顧客の「真のパートナー」となるために自主的に考えたものです。

***

プロは、多くの一般の人よりもたくさんの情報や知識を持っており、「だからこそ、プロは顧客優先でなければならない」とは金融の世界でよく言われること。いわゆる「フィデューシャリー・デューティー(Fiduciary duty:顧客本位の業務運営)」ですね。

今回の合同レクでは、業界自体が「フィデューシャリー・デューティー」を体現する仕組み作りに取り組んでいる姿を見ることができました。

新しい金融サービスがどんどん登場するなか、心強いことですね。

▲TOPページへ

この記事をシェアする

個性的な連載で「投資」を身近に

一つのテーマを深掘り、おすすめ特集