(写真=anweber/Shutterstock.com)

太陽光発電で不労所得を得るには?

ソーラーパネル発電はエコだけじゃありません

一戸建ての屋根に太陽光パネルが設置されているのを見たことがある人、結構多いのではないでしょうか。エコブームもあり、特に地方では設置している個人宅も少なくありません。

この太陽光パネルを使った太陽光発電、実は不労所得を得られる手段の一つでもあります。太陽光パネルで発電された電力を買い取ってもらうことで、利益を得ることができるのです。今回は、太陽光発電による不労所得の仕組みや方法、コストなどについてご紹介します。

不労所得とは?

不労所得と聞けば、「労働をしなくても入ってくる収入」と捉えがちですが、実際には継続的に収入が入ってくるための仕組みを作る必要があります。

不労所得の例としてよく挙げられるのが、ブログやアフィリエイトなどによる広告収入。また、不動産投資による家賃収入、株式投資などの分配金などのほか、役員報酬、本や楽曲などの印税も不労所得にあたります。

継続して不労所得を得るためには、ブログであれば内容をこまめに更新したり、不動産投資用物件では購入後も定期的にメンテナンスを行うなど、収入を得るための準備、そして継続的な管理は必要です。

ですから、まずは「不労所得」=「全く働かなくてもお金がもらえる」というわけではないことを理解しておきましょう。また、不労所得の内容によっては初期費用もかかります。

会社員は不労所得を得るメリット

けれども、会社員のように労働時間の対価として決まった額のお給料がもらえるのとは違い、一度仕組みをしっかりと作って維持していけば、お金が継続的に入ってくるのが不労所得の強みです。

例えば、ケガや病気、リストラなど何らかの事情で一時的に働けなくなったり、給料やボーナスカットなどが起きたりしても、毎月の不労所得が一定額あれば収入が途切れず、生活に困窮することを防げます。そればかりか、大きいのは精神的なゆとりにつながることでしょう。

とはいえ、不労所得を得るための準備ができたからとって、いきなり現在の務め先を辞めてしまうことはお勧めできません。世の中には、家賃収入や分配金などの不労所得のみで生活をしている人が存在するのも事実ですが、不労所得のみで十分な収入を得られるようになるのは簡単なことではなく、大抵は時間がかかるものです。

いずれは不労所得で生活してみたいと考えている人も、まずは今の仕事を続けながら、不労所得で利益を生み出すための準備をするのが基本です。

太陽光発電の電力買い取りの仕組みとは?

太陽光発電とは、太陽から放出されている光エネルギーを、太陽電池と呼ばれる装置に当てることで電気に変換する方法です。通常の電力と比べて節電効果があり、さらに環境に優しいことから、一般家庭でも、太陽光発電を採り入れるために自宅の屋根に太陽光パネルを設置しているのは、よく目にする光景です。

自宅で太陽光発電を利用する場合、太陽電池から発電した直流電力を「パワーコンディショナー」と呼ばれる装置に通し、一般の電力会社が供給している電力と同じ交流電力に変換します。これにより、太陽光エネルギーは家庭で利用できる電力となるのです。

自宅の太陽光パネルから発電された電力は、電力会社の配電線と接続しています。そのため、発電電力が家庭で使用する消費電力よりも上回った余剰電力を、電力会社に買い取ってもらうことができるな仕組みになっています。これを「売電」といいます。

太陽光パネルによる発電電力が、家庭で使う電力の量よりも多い場合には必ず買い取ってもらうことができるため、余剰電力がある限りは、継続的に毎月の収入を得られるというわけです。

一方、投資を目的に産業用の太陽光発電を実施する場合、所有する土地に多数の太陽光パネルを設置する「野立て」という方法もあります。発生した電力は全て電力会社の買い取りとなるため、家庭に設置するよりも高い収入が見込めるのがメリットでしょう。

ただし、野立てをするために多数の太陽光パネルをローンで購入したならば、その返済費用がかかりますし、メンテナンス費用や保険代なども毎月の経費として発生します。

太陽光パネルの導入方法とそのコスト

太陽光発電で不労所得を得るためには、太陽光パネルをはじめとする機器の購入、屋根などへの設置が必要になります。基本的な設備としては、
・太陽光パネル
・パワーコンディショナー
・発電モニター
・売電計
といったものが挙げられます。これら装置の購入費に加え、設置工事費用も初期費用としてかかります。

太陽光発電の導入にかかるコストは、
【家庭用】=100万円~数百万円
【産業用】=1000万円以上
とされています。太陽光パネルの種類や数量などによっても異なりますが、この程度の費用は見ておいたほうがいいでしょう。

例えば、自宅の家の屋根に太陽光パネルを導入する場合、

  • 足場の設置
  • 電気配線工事
  • 太陽光パネルの取り付け
  • 売電計の設置

などの作業を専門業者が行います。太陽光パネルの設置完了まで、一般的に約3~4日ほどかかることも考慮しておいてください。

自治体の中には、太陽光発電の導入に補助金を設置しているところもあります。補助金を申請して受けることができれば、初期費用のコスト削減につながりますので、導入の際には、事前に最寄りの自治体で補助金制度の実施を確認することをおすすめします。

2017年度現在、東京都に住居を構える人が、太陽光発電を導入する際に受けられる補助金の一例をご紹介します。

豊島区

・平成29年度豊島区エコ住宅普及促進費用助成金(一般住宅向け)
・住宅用太陽光発電システム=2万円/キロワット(上限=8万円)

武蔵野市

・武蔵野市効率的なエネルギー活用推進助成金(2017年度)
・住宅用太陽光発電システム=3万円/キロワット(上限=15万円)

台東区

・再生可能エネルギー機器等助成金(2017年度)
・太陽光発電システム=5万円/キロワット
(上限=戸建住宅用20万円/共同住宅共用部用50万円)

かつては国の補助による「住宅用太陽光発電導入支援補助金」もありましたが、2014年3月で申し込みが終了し、現在は実施されていません。なお、産業用太陽光発電の導入は補助金の対象外であることにも注意してください。

太陽光発電の固定価格買い取り制度

太陽光発電の電力は、政府が定めた「固定価格買取制度(FIT)」によって最低価格が決められています。家庭用の場合、運用から10年間は、最初に定められた売電価格で買い取ってもらうことが可能です。

そのため、余剰電力を買い取ってもらえない心配は今のところありません。しかし、固定買い取り価格の引き下げが毎年実施されていることは、気にしておくべき点の一つです。

経済産業庁資源エネルギー省のサイト「なっとく!再生エネルギー」によれば、10キロワット未満の売電価格は以下の通りでした。

・2017年度=28円
・2018年度=26円
・2019年度=24円

年々価格が引き下げされていることが分かりますね。また、主に産業用の太陽光発電を対象とした、10キロワット以上2000キロワット未満の売電価格は、2017年度で21円(税抜き)となっています。

売電価格が数円違うだけでも、年間で見ると収入差はずいぶん変わってきます。2019年に太陽光発電の開始を検討している場合、2010年以降に設置された太陽光パネルの売電価格が10キロワット未満で48円であったのに比べると、約半分まで下がっていることになるのです。

これから太陽光発電で不労所得を得たいと考えている人は、できるだけ早めにスタートしたほうがお得だといえますね。

太陽光発電で不労所得 (写真=Koverninska Olga/Shutterstock.com)

太陽光発電のメリット・デメリット

不労所得を目的に太陽光発電の導入を検討するならば、メリットとデメリットもしっかり把握しておきたいですね。

メリットは大きく3つ

  • 長期にわたって運用できる
  • 自然資源を利用するため、収入ゼロの心配は少ない
  • 土地代をかけなくても導入できる

太陽光発電の買い取り価格は設置から10年間変わりません。さらに、太陽電池の耐用年数は20年程度。この長く運用できる点が第一のメリットです。

そして「太陽」という自然の資源を利用するため、天気の悪い日が長期続かない限り、収入がゼロになるわけではありません。この点も、不労所得を得る手段として優れているといえます。

最後に戸建て住宅に住んでいる人の場合、太陽光発電するためのパネルを自宅や倉庫の屋根などに取り付ければ、土地代などがかかりません。また、実家の土地や所有する不動産の屋根・屋上などに太陽光パネルを設置するという方法もあり、比較的、低コストで導入することができます。

自宅に設置するなら電気代の削減にもつながるため、生活に根ざしたかたちで不労所得を得られる方法ですね。

デメリットは故障リスク

太陽光パネルは精密機械であることに加え、屋外に設置されるため、常に風雨にさらされます。天候の影響で故障などのトラブルが起き、パネルや配電の修理費などがかかってしまう可能性はあります。太陽光パネルは不動産などと同じく「現物資産」であり、故障リスクゼロというわけにはいきません。この点は意識しておきましょう。

住宅用太陽光発電での運用で収入は期待できる?

産業用の太陽光発電を実施している人の中には、年間で数百万円、それ以上の収入を得ている人もいます。一方、家庭で実施する太陽光発電でも、月に数万円程度、年間なら数十万円程度の収入が予想されます。

家庭で太陽光発電を行う場合、そこから得られる収入がそれほど大きな額になることはないようです。機器の購入にローンを組んだ場合、その費用を回収できるかどうかのシミュレーションを事前にしておく必要がありますし、梅雨時や冬などの日照時間が短い時期は発電量が減るため、収入が下がることも考慮しておきたいポイントです。

けれども、不労所得を得るための他の手段と比べたとき、導入後の手間が格段に少ないことは大きなメリットといっていいでしょう。

太陽光発電は不労所得として優秀か?

自然の力を活用した「太陽光発電」は、売電価格は毎年下がってはいるものの、環境によっては不労所得として検討できる方法の一つです。特に

・本業の他に、毎月少額の収入が欲しい
・一戸建などの今ある資産を生かして不労所得を得たい

という人にとっては適した手段といえるかもしれません。ただし、現物資産であることや導入コストなどの観点から、初心者がいきなり産業用の太陽光発電を行うのは高リスクです。

初心者の場合、まずは家庭用太陽光発電から、導入コストや年間の収支シミュレーションなどを考慮したうえで検討してみるといいかもしれませんね。

Y子
大学卒業後、出版社勤務等を経てフリーライターに。インタビューや取材、記事制作などを行う。20代の終わりが近づき、ただ漠然と貯金をすることに疑問を感じ「投資」に関心が出てきた。

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