(画像=Casimiro PT/ShutterStock)

グッチ「ニューレトロ」バンブーハンドルの魅力とは

ロゴ入りデザインバッグの発祥もグッチです

かつて、グレース・ケリーやオードリー・ヘップバーンにも愛され、設立から90年以上たった現在も、世界最高峰のラグジュアリーブランドとして圧倒的な魅力を放ち続けるグッチ(GUCCI)。

竹製の取っ手が美しい「バンブーハンドルバッグ」は、グッチを代表するデザインの一つですが、実はある意外なきっかけで生まれたデザインでした。今再び光を浴びる、グッチ「バンブーハンドル」の誕生の秘密とは?

ブランドの元祖・グッチ

グッチの始まりは1921年にさかのぼります。イタリア・フィレンツェにて、創業者グッチオ・グッチ(Guccio Gucci)が革製品のショップをオープン。高品質な製品と洗練された感覚で、瞬く間にイタリア中の富裕層の心をつかみ、成功します。

グッチはブランドの元祖とも呼ばれていることを知っていましたか? 品質を保証する目的で、商品にデザイナーの名前を入れた世界で初めてのブランドです。今やブランドバッグでは当たり前となったロゴを入れるデザインは、グッチが発祥だったのですね。

戦争の影響で牛革が不足

順調なスタートを切ったかに見えたグッチですが、第2次世界大戦でイタリアが経済制裁を受けたことにより、牛革の輸入が困難になり、窮地に立たされます。

ときは1947年。大戦は終結したものの、その影響で、世界中はいまだ混乱の中にあった時代です。バッグのデザインに使える素材は限られており、新たな素材と、それを生かす技法をどのメゾンも探している頃でした。その中で、まだ日本からの輸入が可能だった竹に目をつけたのがグッチでした。

そして、少しでも革を節約するために、革の代用品として取っ手に竹を使うアイディアが生まれます。これが、かの有名な「バンブーコレクション」の始まりでした。

(画像=Alessia Pierdomenico/ShutterStock)

ピンチをチャンスに! 職人の知恵と技術

バンブーハンドルは、牛革の取っ手の代用品として見出されたものでした。代用品という言葉には、あまり良いイメージがないかもしれません。しかし、その製造は熟練のフィレンツェ職人の腕があってこそ。

スタートは、まず原料の竹を1本1本厳しい目で選別するところから。傷や汚れがなく、バッグのデザインに適した品質のものを厳選していきます。

次に、ハンドルのカーブを作るのには火を使います。竹に熱を加えて柔らかくし、少しずつ曲げていきます。天然素材なので、全く同じというものは1本もありません。長年の経験を積んだ職人が、一つずつ手作業で丁寧に仕上げていく作業です。バンブーハンドルの、焦げたような独特の深い色合いは、この作業で生まれたものだったのですね。最後に、ハンドルを保護して光沢を出すため塗料を塗り、美しい茶褐色のハンドルが完成します。

バンブーハンドルの独創的なバッグは、1950年台にハリウッド映画の小道具に使われたこともあり、セレブリティからの支持を得て人気は絶大なものに。今ではグッチブランドを代表するアイコンとして、不動の支持を集めています。

ブランド・ストーリーに想いを馳せて

グッチのシグネチャーデザインはバンブーハンドルだけにとどまりません。馬具の「くつわ」をモチーフにしたホースビットのデザイン、2つのGがあしらわれたロゴのGGキャンバス、そしてジャッキーバッグ……。グッチは時代時代に合わせてブランドを代表するアイコニックデザインを生み出し、トレンドを牽引してきました。

繊細にかたち作られたカーブや深みのある色合い……。あなたがバンブーハンドルのバッグを手にするとき、その機転と技術で何度も危機をのり越えてきたグッチの気高い精神を感じられることでしょう。そんなエスプリを感じながら、バッグを携えてみるのもいいかもしれませんね。

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