(写真=筆者撮影)

「貯金計画が希望になった」29歳で1000万円貯めた女性のマネーヒストリー

富女子会会長の人生から見えた「お金の哲学」

「マネ女」の人生経験や、価値観、これからのこと。

貯金1000万円を目指す「富女子会」の会長を務める32歳の女性に、1000万円貯めるまでのストーリーをお伺いしてきました。

Sさんプロフィール

  • 関西出身
  • 32歳
  • 看護師10年目
  • 都内の病院に勤務
  • 富女子会の会長として活動中

出会いは今から7年前。自分の状況を変えたかった

<まず、富女子会と出会ったきっかけを聞いてみました>

富女子会と出会ったのは今から7年前。
当時はとにかく今の自分の状況、主に職場のことなんですけど、それが嫌だったので、これで変わるきっかけになればと考えて。
あわよくば、お金が貯まったら仕事を辞めてやろうと思って、富女子会の前身となる投資会に入りました。

大学を卒業して、東京のとある病院で働き始めたのですが、職場がとにかく怖い世界で。
「あぁ、女の嫌な世界って、こうだよなぁ」といった感じでした。
なんていうか、女子中学生の世界観をそのまま引きずっているような、
職場で無視があったり、忙しすぎて休憩取れないような状態にされたり。

特にみんなが苦手にしてた、あるベテランの看護師さんがいて、
ロングヘアで、スターウォーズのジャバザハットみたいな人でした。
同期の子も、その人が原因で2カ月で退職してしまったくらい。
キツイ人なんです。

私も苦手で、10年前の出来事なのに、今でも街でその人と似た髪型、体型の人を見かけると、心拍数があがるんですよ。
完全にトラウマですよね(笑)。

ただ、世の中の病院が全部が酷いってことはなくて、
たまたま私の配属先がそうだっただけなんですけど。

その人と一緒に休憩するシフトのときは、とにかく憂鬱というか、
その場に居られないんですよ。
だから、すぐに休憩を切り上げて、仕事に戻るようにしてました。
スタッフ用のトイレが1つしかないので、
便所飯すら許してもらえないという(笑)。

この環境は配置換えまで続きました。

転機はビジネスセミナーへの参加

<富女子会の全身となる投資会の第一印象は「怪しい」だったそうです>

別の病棟で働く子が私のことを心配してくれて、
ある日、ビジネスセミナーに誘ってくれたんです。
「Sちゃん、人間関係とかお金のことについて学べるよ」って。

そこでお金や不動産について話してたのが、
後に富女子会の代表になる永田雄三さんでした。

セミナー後、友だちの勧めもあって、永田さんとは日を改めて
お会いすることになりました。
指定された場所は三軒茶屋のマンションの一室です。

私も、「怪しいな」って思いながらたずねたら、
会って永田さんの第一声が「君、貯金いくら?」でした。
えぇ〜、いきなりそこ聞くの?って思いながら「200万円です」って正直に答えました。
「看護師2年めで、それって少ないよね? 今から5年で1000万貯めて、不動産買いなよ」
とか、いきなり言われて。

やべー、絶対に騙されてる、って思ったんですけど、
まあこれで仕事を失うわけでもないし。
仮にお金を失ったら、また貯めればいいかなと。
だから貯金を作って、永田さんにお金の運用について
相談に乗ってもらうことに決めました。

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貯金計画が希望になった

<Sさんは、「1000万円貯金生活」を始める前、お金を貯められない生活を送っていました>

その時、永田さんから「貯金計画書を作成する」という宿題をもらいました。
家計を振り返ると当時は、もらったお給料を全部使ってしまう生活をしていました。
まあ、仕事のストレスが原因だったんですけど。
かろうじて、ボーナスだけは手を付けずに定期預金している感じでした。

世田谷の寮に住んでたので、休みの日になると、二子玉か渋谷に遊びに行って。
出かける時にATMから5万円くらい引き出すんですけど、
帰るころにはそれがゼロになってました。
でも何に使ったかとかあまり覚えてないんですよ。

そんな感じだったので、クローゼットの中にはタグがついたままの服が沢山しまいこんであって。
家計簿つける習慣とか全然ありませんでした。

こんないい加減な人間だったんですけど、貯金計画を立ててみると、
「あれ? これ以外と楽しいな」と思って。
毎月いくら貯めて、それを利回りいくらで回すと、
お金がどう増えていくかが目に見える形になって。
それが希望になるんですよね。
けっこう楽しみながらエクセルで表をカチャカチャ作ってました。

ちなみにこれが、今の富女子会でもやっている、
貯金計画シートの原型になってます。

当時はとにかく「一刻もはやく仕事辞めたい!」と思ってたので
手取り25万円から、毎月18万円貯める計画を立てました。
まあ、すぐに無謀だとわかったんですけど(笑)

「欲しいもの」と「必要なもの」を分ける

<5年で1000万円貯める生活について、最初は大変だったと振り返ります>

いきなり貯金生活をはじめると、当たり前ですけど超ジリ貧なんですよね。
速攻で「月18万円貯めるのは無理!」と分かりました。
それで計画を「月13万円」に下方修正しました(笑)。

手取り25万円から13万円を貯金して、残り12万円で生活しました。
日割りで1日に使える限度額を決めて、自炊もはじめました。

自分では計画的に使ってたはずなのに、それでも月末になると帳尻が合わなくて、
気がつくと1日200円くらいしか使えない状況になってる。
そういう時はスナックパンを1袋買ってきて、
何回かに分けて、もそもそと食べてました。
今はもう、あれ食べたくないですね(笑)。

3カ月経つと自分に合うやり方も分かってきて、
その間、出費もいろいろ見直しました。
大きかったのが、看護師さんの飲み会です。
みんな仕事のストレスが大きいからなのか、
飲み会一回に、平気で1万円くらい使うんですよ。

だから飲み会は、3回に1回くらいの参加に抑えました。
絶対に出ないと行けないやつ、送別会とかそういうのに厳選して参加してました。
逆に、ストレス解消みたい目的のやつは断る。

あと、大きかったのが「欲しいもの」と「必要なもの」を分ける考え方。
買い物をする時にこれを考えるクセをつけたら、無駄使いは減りました。
今までだと「欲しい!」と思って買った服だけど、一回も袖を通してないのとか結構ありましたからね。無駄ですよね。

同じ目的を持つ仲間

<Sさんは、月13万円を貯める生活を続けるコツについて語ります>

ただ黙々と、貯金を続けるのって辛いじゃないですか。
絶対、途中で心が折れる。

私が貯金を続けられたのは、スタート地点が同じで年齢も近い子たちが集まっていたから。
なかには私よりお給料が少ないけど、きちんと貯金できてる子とかがいるんですよ。
で、それを永田さんが皆の前で褒めたりする。
それを見て私、単純なんで「悔しい! 私も認められたい!」とか
勝手にライバル心燃やしてました(笑)。

お金を使わずに楽しむ

<貯金生活を続ける人は、極端に生活を切り詰めるのではなく、お金を使わずに楽しむ人が多いのだそうです>

貯金生活をしている人たちとイベントを企画すると、
自然と「なるべくお金をかけずに楽しむ」っていう方向になるんですよね。
富女子会ではないのですが、以前、別の集まりで二子玉川の河川敷で運動会をしたこともありました(笑)。
いや、結構楽しいんですよ。

あとは、飲み会じゃなくて、昼に集まってランチ&お茶をするとか。
夜より安くあがりますしね。

「バーベキューやりたいよね」っていう話になったら、
メンバーの子が男友達でバーベキューセットを持ってる人を見つけて
その人を巻き込んでました。

ほかには、海に行く男友達がいたら、女子も便乗して車に載せてもらう(笑)。
ほら、これだとWinーWinじゃないですか(笑)。

よく誤解されがちなんですけど、富女子会のメンバーって
TVの『ボンビーガール』に出てくるみたいな極端に切り詰めた生活してる子って、あまりいないんですよ。

宝塚ファンで観劇をしながら1000万円貯めた子もいるし、
毎年、海外旅行に行っている子もいます。

もちろん、普通に彼氏がいる子も多いです。
いる子と、いない子の比率ってたぶん、世間とそんなに変わらないと思います。

なので、「富女子会って彼氏とかいなさそう」みたいなコメントをネットで見ると、ちょっと心外なんですよね!

恋愛事情について

<Sさんの恋愛事情についてもお聞きしてみました>

私がどうか、ですか?
社会人3年目のときに一歳年下の彼氏が出来ました。
ちょうどお金を貯め始めたころです。
彼氏は警察官だったんですけど、
つきあって2年目くらいに「俺、警察官辞めるわ。バーテンになる」とか言い出して、
本当に辞めちゃったんですよね。
彼の年収は半分以下になってしまいました。

好きな人の夢なので「応援したいな」って気持ちは当然あるんですけど、
普通、警察官時代の貯金とか退職金って、使わずに取っておいて開店資金にあてるべきじゃないですか。
でも、そのお金でグアム旅行に一人で行ったりしてて。
結局、その人とは5年付き合って別れました。

私にはこんな人を好きになったんだからしょうがないよね、
という覚悟はあったのですが、
彼の方から「別れたい」って切り出されて。
私も最後の1年くらいは、
「この人と一緒にいても、この先しょうがないのかな」
と感じたりして、つらいことも多かったし。

私が30歳の超節目で彼とは別れたんですけど、
別れると意外と心が晴れやかなんですよ(笑)。

ちなみに、付き合ってたときに両親と永田さんには彼氏を紹介したことがあって、両方から、
「顔はいいかもしれないけど、アレは大変だぞ」
ってアドバイスをもらってました。
だから、私は男を見る目がないのかもしれません(笑)。
まあ、人は失敗しないとわからないですよ。

理想の男性像は、私のことを「好きだ」と言ってくれる人ならいいと思っちゃうんですよね。
お金のあるなしは、あまり関係ないですね。さすがに無職だと困りますけど。
あとは上手にお金を使える人。
どれだけお金を使っているか、ではなくて、
使う目的とか、何のために使ってるかが大事なのかなと。

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1000万円貯めてわかったこと

<Sさんは社会人2年目で貯金生活をスタートし、5年後の29歳のときに1000万円を貯めました。そのときの心境はどうだったのでしょうか>

1000万円貯まった時は「あ、こんなもんか」って感じでした。
持ってない時だと、1000万円って「超凄い」と思ってたんですけど、
実際貯めると「そうでもないな」と。

私の場合、貯めてる途中で
「あといくらで1000万円貯まる!」
みたいな意識はまったくありませんでした。
細かい数字は気にしない性格なんですよね。

最初は「お金を貯めて仕事を辞める」のがモチベーションだったんですけど、
貯めてる途中で、職場の配置換えがあってストレスが激減しました。
なので、目標額貯まったんですけど今も仕事続けてます。

本当は「1000万円貯まったら、それを元手に不動産でも買おう」とも考えてたんですよ、最初。
不動産投資に関心があったので。

でも今は投資分野以外の興味が大きくなっている感じです。
例えば、会長として富女子会に携わって、会のこれからの方針だとか。
新人や既存のメンバーと関わったりして、
メンバーが変わっていくにはどうしたらいいか、
みたいなことを考えることが楽しいので、そっちに興味があるんですよね。
もともと人と関わることが嫌いではないんですよね。会長をやってから気づいたんですけど。

投資のことに関していうなら、
以前は不動産投資しか知らなかったけど、
富女子会の会長をやってるといろんな人に会うので、不動産以外の話を聞く機会もあり、
少し別の分野に興味がある感じです。詳細は秘密です。

「次はいくら貯める!」みたいな目標は今は持ってないです。

富女子会のこと

<今、富女子会の会長を務めていて感じることを教えてもらいました>

私、一応、富女子会の会長をやってまして。
まあ、いいことばかりじゃないです。
お金の話題を取り扱うので、たまに人の本性? 
そういうのが見えることもありますけど。

それでも、富女子会に入ったことで、メンバーが変化するのを間近で見られるのは嬉しいです。
私もそうだったんですけど、
「ああ、人ってこんなに変わるんだな」って。
その人が変われた要因に、自分が少しでも関わっていたら嬉しいじゃないですか。

昔の私って、ただ職場と寮を往復してる生活で、交友関係が広がらなかった。
だから、こういう場所を大切にしたいです。

会が多少有名になって来たのは、ここ最近のことです。
NHKで取り上げられて、
「放送を見たお母さんに入会を勧められた」
っていう子も最近いました。

今までがサークルっぽい感じだったので、この一年でけっこう組織っぽくしました。
FPの講座とか、不動産の講座とか、コンテンツはどんどん増やしたいですよね。

貯金をしている女子へのアドバイス

<貯金をしたい女性へのアドバイスを伺いました>

お金を貯めるためには目的や目標がないと続けられません。
でも、「貯める」のはあくまで手段であって、目的ではない。
貯める過程で高めたリテラシー、そこに価値があると思ってます。
「学ぶことで選択肢の多い人生を」
これ、会の理念なんですけど。
貯めることじゃなくて、
貯める過程でいろいろなことを学んで、自分の中の選択肢を増やすことが大切。
増えた選択肢で何を選ぶかは人それぞれ。自分が選んだ決断に責任を持てる人になることが大切だと思います。

肝臓ってあるじゃないですか。内臓の。
アルコールを分解するのが肝臓の役割なんですけど、
アルコール依存症の人って、肝臓が分解する状態がデフォルトになるんですよ。
だからアルコールが入ってないと、逆に肝臓の調子が悪いと感じてしまう。

慣れた働きが変わるときに人は不調をきたすし、
変わるのは大変なことです。でも、続けてるとやがてそれが普通になる。
つらいのは最初だけ。これって健康習慣だけじゃなくて、
お金の習慣にも言えると思うんですよね。

今、看護師っぽく例えたつもりなんですけど、上手く例えられてます?(笑)。

(Sさんインタビュー、おわり)

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