(写真=A and N photography/Shutterstock.com)

「よかったな、また下がった」と思えたら立派な長期投資家

「将来のためにお金を増やしたい」と思ったときに読む本 #03

アラサー世代の女性の中には「お金とどう付き合っていけばいいかわからない」という人も多いのではないでしょうか。この記事では、お金と向き合い、お金を増やしていくための第一歩を学ぶことができる書籍『20代からはじめたい「将来のためにお金を増やしたい」と思ったときに読む本』(中野晴啓さん著、ゴマブックス刊)の内容を紹介します。

前回#02は「お金に対する価値観」がテーマでしたが、今回#03は「積み立て投資」のお話です。

※以下、書籍より抜粋

Q.ほかの投資と比べて、「積み立て投資」のメリットとは何でしょうか?

積み立て投資は、誰でもできます。最初にまとまったお金がない人でも、今日から立派な長期投資家になれます。自分の毎月払える範囲の金額を決めれば、すぐにはじめられるからです。すなわち、積み立て投資をすることは、日本に住んでいる生活者、誰でもが長期投資家になれるということなのです。

これが一番大事なことです。誰でもはじめられる、という間口の広い方法と言えるでしょう。

そしてもう一つ大きな要素があります。

積み立て投資は、投資信託などの金融商品を買います。すると、買った商品の基準価額は相場の値動きに連れて動いていきますから、上がったり下がったりを体験するわけです。初心者にとっては、ドキドキする瞬間かもしれません。

しかし、無理のない範囲のお金で始めていれば、そんなに心配しないのではないでしょうか。

また、投資の基準価額が下がったら、その下がった価額で安く買えます。具体的にお話しをすると、投資信託であれば口数が多く買えることになります。

よくバーゲンセール、バーゲンハンティングなんて言いますが、同じもの(投資信託)が安く(口数多く)買えるのですから、基準価額が下がることは、悲しいことではありません。長期投資家であれば、基準価額が下がった場合でも「安く買えるからラッキー」と思えるわけです。

「よかったな、また下がった、また安く買える」このような気持ちが持てるようになると、これはもう立派な長期投資家といえるでしょう。

では、基準価額が上がってしまったら、どうなるのでしょうか?

投資をしているのであれば、素直に「あー、上がってよかったな」と思うはずです。これは、人間の心理そのもの。上がって悲しむ人はいないはずです。なぜなら、基準価額が上がって資産が増えてほしいと思って、投資をはじめるからです。

一方、まとまったお金で、気合いを入れて投資信託を1回でまとめて大きな金額で買ったとします。この場合でも、不幸なことに基準価額が下がってしまう確率は50%もあります。相場は、上がるか下がるかの2択しかないからです。

1回でまとめて買って、その後相場が下がってしまうと「僕は、なんてついてないんだ」と誰もが思います。心が痛みます。挙句の果てには「1日でこんなに下がっちゃった。ショックだ。もう解約しかないかな」こんなことを考えてしまいます。

その一方で、相場が上がった時は、多くの利益を手にすることができます。ところが、その値上がりは、いつまで続くかはわかりません。多くの人はそう思うからこそ、下がる前に利益を確定させてしまおうと売却してしまいます。この繰り返しでは、決して長期投資家にはなれません。

積み立て投資は、今まとまったお金がなくても少しずつはじめられる〝便利な投資方法〟であると納得いただけたかと思います。

積み立てを継続することで、相場の上がり下がりから来る心の動揺を和らげながら、長期投資を楽しむことができるようになります。

心が痛むことをするのが、人生にとって一番無意味なことだと考えています。相場が上がったり下がったりすることに一喜一憂することは、長期投資の場合にはほとんど意味がありません。なぜなら、長期投資を始めた目的は、自分の老後の資金づくりだからです。

20代のみなさんは遠い将来に向けてお金を育てているのですから、目先の相場変動はあまり関係がありません。大きな流れでお金が育っていればそれでいいわけです。

そうは言っても、大事なお金のことは、やはり気になるのが「人間の性(さが)」です。この「気になる、不安だ」という心の痛みを和らげてくれるのが、長期投資の手法と言えるでしょう。

気持ちよく投資を続けられる、安寧の効果が「積み立て投資」にはあると信じています。だから僕は、ほぼすべての人に「積み立て投資」を勧めています。

お金を持っている人でも、今後の投資は〝積み立て〟でやってください。それはどんな人でも、自分がいくらで投資商品を買ったかが気になるからです。

積み立て投資をやっていると、3回、4回と積み立てを続けるうちに、自分の買い値がいくらかわからなくなってきます。すると、心配の元であった、「買い値」自体が気にならなくなります。

長期投資は、そんな風にのんびりと、リラックスして続けてもらえたらと思っています。

A. 積み立て投資の最大のメリットは、投資を楽しめるようになること!相場が下がっても、次の投資では安く買えると思えるようになれば、「相場が下がっても嬉しい、上がっても嬉しい」と気持ちよく続けられます。

#04に続く)

【『20代からはじめたい「将来のためにお金を増やしたい」と思ったときに読む本』はこちらから】

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