(写真=筆者撮影)

【連載】「女性が住まいに「投資」をするということ」

#02 あなたは当てはまる?不動産投資に向いている人の3つの特徴

不動産と他の投資の違いについてお話をうかがいました

手持ちのお金を運用するには、株や外為、そして不動産など、さまざまな方法があります。選択肢がありすぎて、いざ資産運用を始めようとしても「何に投資したらよいのか迷ってしまう」「自分に合った運用方法が分からない」ということもあるのではないでしょうか。 

当連載では不動産投資を取りあげていますが、不動産に投資をしている女性は、株などに比べると少ないかもしれません。周囲にモデルがいないと、イメージがつかみ難いですよね。

そこで前回に引き続き、不動産コンサルタントの長嶋修さんに、他の投資法と不動産の違いについてうかがい、不動産投資に向いている人の特徴を導き出します。

株式投資と不動産投資の違いは?

――不動産投資と、他の投資商品の違いってどんなところでしょうか?メジャーなところでいうと株式投資がありますが、他の投資法と違った不動産ならではの魅力が知りたいです。

まず株ならば、瞬時にやりとりが行われます。価格が相場で決まっているので、売るのにも買うのにも交渉が必要ないのです。でも不動産は違います。もちろん相場というものはありますが、最終的な金額は1対1の個別の交渉で決まります。

買うと決めても明日契約とはいかないし、売ろうと思ったときも売り出しの準備をして、お客さんが付いて、その人がローンを組んで、審査に通って……などと手順を踏んでいると、すぐに2、3カ月が経ってしまいます。売り買いがスピーディーに行われることを流動性というのですが、株に比べると不動産は流動性の面では劣りますね。

――手軽ではない……ということでしょうか。

そうかもしれません。しかし、交渉の結果で価格が決まるということは、自分がコントロールする余地があるともいえます。

株に関しては、自分が介入して事業を変えることは基本的にできません。「株主総会で訴えれば、多少は影響があるかもしれない」という程度です。ところが不動産の場合、家賃設定はもちろんのこと、どんな内装にするか、どんな募集の仕方をするかというところまで、自分である程度コントロールできる。つまり、自分の工夫次第で価値を上げることも可能だということです。

――確かに、家は相場感だけで価値が決まるものではないですね。

僕の周囲でも、インテリアに凝ったり、プチ・リノベーションをしたりすることで、物件の価値を上げている人がたくさんいますよ。

アメリカでは、売り出す物件をモデルルーム風にドレスアップすることを「ホーム・ステージング」といって、当たり前に行われていることです。

あるいは、スーパーのポップみたいな説明書きを、家のなかにいくつか付けて「この洗濯機はこんなふうに使ってください」「この部屋は朝の日当たりが最高です」などと、部屋のポイントを売り込む。また充実した物件広告を自作し、地元の不動産仲介業者に持ち込む方法もあります。

そんなちょっとした工夫で、より早く・より高く住んでくれる借り手が見つかったりするんです。

蜂谷さん連載2 (写真=筆者撮影)

――そういった工夫は、女性が得意そうですね。

そうですね。一般的に女性は暮らしに関しての経験値が高いですから。生活の場である不動産を売り込むのに有利な点が多くあると思います。

――気になるのは、株式投資に比べて高額が必要なことです。一方で、ローンを組めば現在手持ちの金額よりも圧倒的に大きな資金が用意できるという利点もあります。

つまりはレバレッジが効くんです。ましてや今は超低金利です。低金利で融資を受けられる状況は、活用した方がよいと思いますね。

実際には、不動産取引でも小額取引ができます。それが「REIT(リート、☆)」という不動産証券化商品。これは1万円とか数万円単位から始められますよ。不動産をたくさん集めて証券化し、株式のように不動産を売買できる仕組みです。ただし、現在のところ、ここから得られる収益は多くて3%台なので、収益性が高いとはいえないですね。とても安定はしているのですが。

☆REIT(不動産投資信託)とは?
多くの投資家から集めた資金で、オフィスや商業施設、マンションなど複数の不動産に分散させて投資を行い、家賃収入や売買益を投資家に分配する商品のこと。(REITについて詳しく知りたい人は、こちらの記事もチェック!→はじめての不動産投資信託(REIT) どんな商品?

――不動産で利益をあげたいなら、レバレッジを効かせる必要がありそうですね。金利が上がる不安もありますが、金利が上がる前に売ったり、あるいは賃貸物件としての運用を軌道に乗せたりしていれば問題ないわけで……。金利が上がるにしてもいきなり大幅に上がることはないでしょうから、何らかの対策はできそうです。

不動産は金や銀のようなものと同じで、現物がある実物資産です。一方で株は資産の中でいうと、お金とか債権みたいに、それ自体には価値の無いもの、いわゆるペーパー資産なのです。

どちらがよいとはいえませんが、市場が不安定化したときには、現物がある資産が強くなります。世界的に恐慌が起きるとか、何か大規模テロが起こるとか、そんなときには不動産は価値が上がる傾向にありますね。

――ある土地の価値が永遠に失われるというのは、めったにない事態ですものね。東日本大震災のときは東京の地価も大幅に下落しましたが、実際に都心は影響が少ないと分かると地価は回復し、結果的に震災前よりも高いレベルに価格が上がっていきました。どんな投資にもリスクがありますが、不動産は実物資産ならではの安定性があるのですね。

不動産は株式と比べるとミドルリスクだといえます。言ってしまえばリターンもミドルなんですけどね。不動産価格が2倍・3倍になることはないのですけども、その代わり大きく下がることもない。それは不動産収益も同様で、たとえば家賃が今まで10万円だったのが来年5万になってしまったということはないわけです。上にも下にもあまりブレずに安定しています。

自分が不動産投資型かどうかを調べる3つのチェックポイント

長嶋さんにお話をうかがって、株式投資などのペーパー資産とは全く違う、不動産ならではの特性が見えてきました。では不動産投資に向いているのはどんな性格の人なのでしょう?下の3つのポイントを挙げることができそうです。

1. 堅実な性格で、物事に腰を据えて取り組める

不動産は手順を踏まなければ売り買いできません。ですから、そのときどきの市場の動きを読みつつも、長期的なプランをたててじっくりと準備ができる人が向いています。一方で急な値動きが少ないので、安定志向の人にフィットする投資方法ともいえるでしょう。

2. 細かいことに気がつき、人とコミュニケーションを取るのが上手い

不動産投資は、借り手や買い手とのコミュニケーションによって価格が決まります。部屋に手をかけたり、資料を整えたりして手持ちの不動産の良さを上手にPRできれば、その物件を市場の価値以上にすることも可能に。

賃貸に出すにしても売りに出すにしても、仲介担当者や借り手や買い手とのコミュニケーションが必要となりますから、社交性のある性格の方なら運用に有利に働くでしょう。

3. いざというとき大きな勝負をする度胸がある

不動産は何千万円単位のお金が動く取引。しかもローンを組むなら、年収の何倍ものお金を借りることも可能です。それをチャンスととらえて勝負に出ることができる人が不動産投資に向いています。

あなたはいくつチェックがつきましたか? 

次回は今までの長嶋さんのお話を受け、実際に投資マインドを持って不動産を購入している女性にインタビューします。(連載:女性が住まいに「投資」するということ #03に続く)

今回、お話をうかがったのは……

画像縮小 (写真=筆者撮影)

長嶋 修 さん
さくら事務所創業者・不動産コンサルタント。不動産デベロッパーで支店長を務めた後、1999年に業界初の個人向け不動産コンサルティング会社である、「不動産の達人 株式会社さくら事務所」を設立。現会長。また、住宅の安全性を測るホームインスペクション(住宅診断)の分野では、そのパイオニアとして、「NPO法人 日本ホームインスペクターズ協会」を設立するなどして、普及・発展に務めている。著書に『マイホームはこうして選びなさい』(ダイヤモンド社)他、多数。

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