(写真=tasch/Shutterstock.com)

結婚式のご祝儀どうする?相場から基本的なマナーまで、まとめて解説します

押さえておきたいのは相場、表書き、そして渡し方

社会人になると、友人や同僚などの結婚式や披露宴に出席する機会が増えてきますよね。結婚式・披露宴に出席するときはご祝儀を渡すのが一般的ですが、ご祝儀について実はあまり分かっていない……という人も少なくないのでは?

私も結婚式に招待され、いざご祝儀を用意しようと思ったときに「この金額でよかったかな? この渡し方で大丈夫?」と、少し不安になった経験があります。

今回は、ご祝儀の基礎知識やマナーをご紹介します。

ご祝儀とは?

ご祝儀は、結婚する新郎新婦に対して祝福の気持ちを形で表すもの。そのため本来ならば、「ご祝儀は現金でなくても構わない」という意見をお持ちの方もいるでしょうし、間違った考えというわけでもありません。実際、とても親しい関係なら、「ご祝儀はいいからお祝いに○○が欲しい」といった希望をもらうこともありますよね。

しかし、現代の「ご祝儀」は「お祝い金」と言い換えられることからも分かるように、現金が主流となっていて、式当日、結婚式や披露宴会場で受付を済ませるときに渡すのが一般的です。結婚式・披露宴に招待されたものの、遠方に住んでいたり、家庭の事情などで出席できない場合には、ご祝儀の相場の1/3~1/2程度を贈るのがマナーとされています。

挙式前に相手と直接会うことができれば、手渡ししたいものですが、事前に会えない場合は、現金書留で郵送することをおすすめします。結婚式・披露宴に招待されていない場合は、ご祝儀でなく「結婚祝い」として、現金や品物を贈っても差し支えありません。

また、会費制の結婚式や披露宴では、新郎新婦側がご祝儀を辞退しているケースもあります。「会費だけでは心苦しい」「会費以外にもお祝いを贈りたい」という方は、プレゼントなどを結婚祝いとして贈るのも、祝福の気持ちが伝わりやすく喜ばれるのではないでしょうか。

ご祝儀の相場はいくら?

ご祝儀の内訳は、披露宴の料理や飲み物、引き出物などの金額に、新郎新婦をお祝いする気持ちを上乗せしたものと考えるのが妥当です。

ご祝儀の金額は、相手との関係性によって変わり、地域によっても差がありといいます。けれども現代の日本では、結婚する当人も出席者も同一地域の出身であるというケースはまれ。地域性よりも、相場と大きく異なるご祝儀を渡すことのほうが、マナー知らずという印象を与えかねませんので、事前に相場を知っておきましょう。

ご祝儀の関係性別に相場を調べてみました

ブライダル情報誌のゼクシィが読者を対象に行った「ゼクシィ結婚トレンド調査2016」では次のような結果が出ています。

【首都圏・東海・関西の平均ご祝儀額】
友人=3万円
上司=4万円
親族=6.6万円
恩師=3.8万円

【属性別ご祝儀額アンケート】
友人=3万円
上司=5万~10万円<3万円
親族=3万円<10万円以上<5万~10万円
恩師=3万円<5万~10万円

上司や親族など属性が同じでも金額に大きく差があるのは、関係の近さ・深さ、ご祝儀を包む本人の立場によるものでしょう。もちろん、出席者が単身か夫婦かでも変わってきます。

夫婦で招待されたなら、一般的には人数分のご祝儀よりもやや少ない程度の金額を、ひとつのご祝儀袋に包むとされています。夫婦の共通の友人が結婚するのであれば、出席者1人あたりのご祝儀相場の3万円×2よりも若干少なめの5万円程度を目安にするといいでしょう。

例えば上司の場合、直属で普段から近しい間柄でご夫婦での出席であれば、5万円以上を包むことも珍しくありません。逆に、新郎もしくは新婦がその方の部下になってから日が浅いうえに独身であれば、3万円は一般的に失礼に当たらない額です。

親族も同じで、夫婦で出席する兄弟姉妹やおじ・おばなら10万円近い額を贈る方も多いでしょうし、まだ学生のいとこなら、3万円で十分とも考えられます。

一方、友人のご祝儀相場である3万円は、アンケート調査でも2010年からずっと変わっていません。友人に関して言えば地域性もあまり関係しませんので、3万円は鉄板といえるかもしれません。また、同僚や部下も「友人」と同じと見ていいでしょう。なお、社会人になって間もなかったり、十分な額が都合できないような場合は、2万円でも失礼には当たりません。

結婚式, ご祝儀, 相場 (写真=Rawpixel.com/Shutterstock.com)

数字にまつわるご祝儀のマナー

よく言われるご祝儀のマナーに、「ご祝儀は奇数で」という数に関するものがあります。偶数のご祝儀は「割れる」という意味につながる――などと聞いたことはありませんか?

2万円、6万円などを1万円札で用意すると、2枚と6枚の偶数枚数になりますが、この場合、縁起が悪いとしていい印象を抱かない人も多いのです。ご祝儀のマナーとしては奇数額をおすすめしますが、お札の枚数を奇数にすれば問題ないと見なされることも覚えておきましょう。

偶数金額でも、例えば1万円×5+5000円×2枚のように、奇数枚数になるよう用意するといいでしょう。また、「4」や「9」は数字自体が縁起が悪いとされていますので、「4」や「9」にまつわる金額や枚数は避けましょう。

ご祝儀の金額は、友人や親類といった属性、相手との親しさだけでなく、関係性で変わってきます。例えば、自分の結婚式・披露宴でご祝儀を相場よりも多めに頂いていた相手ならば、相場と違っていてももらった額と同程度のご祝儀を贈るのがベターです。

そして、結婚式・披露宴に出席の返事をしていたものの、直前にやむを得ず欠席することになった場合には、新郎新婦への負担を考えて、後日ご祝儀を渡すのが望ましいでしょう。基本的には、直前になってからのキャンセルは迷惑となるため、よほどの事情がない限りは避けてください。

ご祝儀袋の選び方

ご祝儀は、手渡し・郵送を問わず、ご祝儀袋に入れて渡すのがマナーとされています。ご祝儀袋も、今は伝統的なものからデザイン性の高いものまで、さまざまなタイプが市販されていて、見た目で選びたくなってしまいますね。ですが、注意していただきたいのは、包む金額によって、ご祝儀袋を分ける必要があることです。

ご祝儀袋を決めるときのポイントは「水引」の結び方です。水引は贈答品にかける紙ひものことで、金封には飾りひもとして付けられています。

結び方には「結びきり」と「蝶結び」の2種類があり、結びきりはヒモの先が上向きの、一度結んだらほどけない結び方です。蝶結びは一般的な結び方ですね。ヒモの先は下向きです。「何回も結べる」という意味を持つためご祝儀袋には適していません。

ご祝儀袋は必ず水引が「結びきり」になっているタイプを選びましょう。市販品の場合、表に「寿」や「御祝」などの文字が印刷されていますが、入っていなくても筆ペンなどで書けば問題ありません。

ご祝儀が3万円程度の場合、水引も装飾もシンプルなタイプがいいでしょう。5万円以上であれば、水引にアレンジが加えられていたり、華やかな装飾が施されたりしたタイプを選びます。

今はカジュアルなデザインのご祝儀袋も販売されていますが、それらを選んでも失礼には当たりません。ただし、ご祝儀の金額は控えめなのに、ご祝儀袋だけは立派というのはよろしくありませんので、金額に見合ったご祝儀袋を選ぶようにしましょう。

ご祝儀の基本的なマナー

ご祝儀に関するマナーを理解し、マナーにのっとって用意をしなければ、たとえ若い新郎新婦は気にしないとしても、ご両親や親戚から「非常識な人」と思われてしまう可能性も否定できません。結婚式・披露宴に出席する前に、基本的な決まりごとは押さえておきましょう。

ご祝儀を準備するときの5つのポイント

  • ご祝儀は新札で
  • お札は肖像画を表側にして中袋に入れる
  • 封筒の表に包んだ金額を記入する
  • 書きに贈り主の氏名を書く
  • ご祝儀袋はふくさに包む

ご祝儀は新札で

ご祝儀袋に入れるお札は、必ず新札にします。銀行の窓口などで、手持ちのお札を新札と交換できますので、前もって平日に準備しておきましょう。最近では、新札指定できるATMを設置している銀行もありますので、利用時間などを確認しておくといいですね。結婚式の前日、当日になってから慌てないよう、必ず事前に準備しておきましょう。

お札は表書きをした中袋に入れる

お札は、印字された肖像画が封筒の表側にくるようにして、「中包み」「中袋」と呼ばれる白い封筒に入れます。封筒の表には、縦書きで包んだ金額を漢数字で記入しましょう。略字でも構いませんが、一般的には旧字で書かれるほうが多いようです。

【略字 → 旧字】
 一  → 壱
 ニ  → 弐
 三  → 参
 五  → 伍もしくは五
 七  → 七(略字と同じ)
 八  → 八(略字と同じ)
 十  → 拾
 万  → 萬
 円  → 圓もしくは円

3万円を包むときは「金 三万円」または「金 参萬円」とします。封筒裏面の左下には、贈り主の住所と氏名を縦書きで書き入れます。

表書きに氏名を書く

ご祝儀袋の表書きには、「寿」「御祝」などの文字の下に贈り主の氏名を記入します。夫婦連名なら、向かって右側に夫の氏名、左側に妻の名前を、友人や同僚などの連名なら、表書きには3人まで、右側から50音順で記入します。

ご祝儀袋はふくさに包む

ご祝儀袋をむきだしのまま持っていくのは失礼に当たるため、ふくさを使用します。ふくさがなければ、大きめのスカーフなどで代用しても構いません。お祝い事には赤やオレンジ、ピンクなど明るく華やかな色合いがふさわしいとされています。逆にグレーや紺色は弔事の色なので避けましょう。

おすすめは慶事・弔事のどちらにも使用できる紫色。社会人になったら、冠婚葬祭に出席する機会も増えていきます。使えるものを1枚用意しておくと便利ですよ。

ふくさの包み方は、角の部分が上に来るように広げたふくさの中央に、表側を上にしたご祝儀袋を起きます。左、上、右、下の順番で折り込めばできあがり。

当日はふくさごとカバンに入れて持参し、披露宴など会場の受付で取り出します。受付台の上にふくさを置いて開き、受付の人へ手渡すときに「本日はおめでとうございます」など、お祝いの一言を述べて、ふくさの上にご祝儀袋を載せたまま渡します。

ご祝儀の基本ルールを押さえれば心配なし

ご祝儀は本来、新郎新婦をお祝いするためのものです。マナーに悩んで、せっかくのお祝いの席を楽しみにできないのは本末転倒。ご祝儀の相場やご祝儀袋の書き方などのマナーには基本的なルールがあり、それを守れば失礼もありません。

結婚する2人の門出を心からお祝いできるよう、慶事マナーのような決まり事は、あらかじめ押さえておきましょう。

▲TOPページへ

この記事をシェアする

個性的な連載で「投資」を身近に

一つのテーマを深掘り、おすすめ特集