(写真= vetkit/Shutterstock.com)

「賃上げ」が2位。働く女性が「働き方改革」に求めるものは?

ワークライフバランスを考えた回答が目立ちました

日本FP協会が、20〜50代の働く女性を対象に行った、「働く女性のくらしとお金に関する調査2017」。1200人もの女性たちを調査した結果、明らかになった彼女たちのくらしやお金にまつわる実態やホンネを、シリーズで紐解いていきたいと思います。前回は「これが本音。『専業主夫』志望の男も『アリ』が4人に1人」をお届けしました。

今回のテーマは「くらしや働き方・休み方」です。

(参照:日本FP協会 調べ「働く女性のくらしとお金に関する調査2017」

女性の働き方改革で最も期待するのは?

女性の活躍推進や働き方改革が盛んに議論されていますが、働く女性たち自身は、この議論をどんなふうに見つめているのでしょうか。彼女たちはどのような変化を求め、どんな改革の実現を期待しているのか?まずは、全回答者の結果を見てみましょう。

Q. くらしや働き方・休み方について、期待する(実現して欲しい)取り組みは何ですか?(複数回答可)

1位 有給休暇の取得促進…48.7%
2位 賃上げ促進(最低賃金の引き上げなど)…47.4%
3位 副業の解禁(柔軟な働き方を容認)…37.3%
4位 同一労働同一賃金(雇用形態に依らず仕事に応じた給与を支払う)…36.9%
5位 転職・再就職・復職支援(社会人学び直し、職業訓練など)…32.1%
6位 いわゆる“働き損”の解消(配偶者控除の見直しなど)…31.6%
7位 産休・育休の取得促進/拡充…30.5%
8位 在宅勤務やリモートワーク支援(働く場所を選べる)…27.7%
9位 子どもの貧困対策(教育費無償化・給食費免除など)…26.4%
10位子どもの医療費の負担軽減(無償化など)…25.0%

「賃上げの促進」を抑えて、1位となったのは「有給休暇の取得促進」でした。これを就業形態別の回答に置き換えてみると、正規雇用の女性のみの回答でも、上位3位までが一致。正規雇用の女性の回答で4位に入ったのは、「産休・育休の取得促進/拡充」(34.2%)でした。働きながら出産や子育てをすることへの制度の充実を期待する女性が多いということが分かります。

さらに、正規雇用の回答者以外ではランクインしなかったのですが、正規雇用者の回答で7位となったのは「プレミアムフライデーの普及」(29.9%)でした。

非正規で働く女性が期待する改革とは?

先ほどの質問を就業形態別にみて、今度は、非正規で働く女性の回答に注目してみましょう。非正規の場合は、先ほどまでの1位と2位が逆転し、1位に「賃上げ促進」(契約・派遣53.6%、バイト・パート48.7%)がランクイン。「同一労働同一賃金」(契約・派遣48.6%、バイト・パート37.9%)が3位に浮上します。

特に注目したいのは、バイト・パートの女性では「いわゆる“働き損”の解消」(37.0%)が4位に挙がり、他の雇用形態の場合(正規雇用25.8%、契約・派遣29.8%)に比べて突出していることです。バイト・パートで働く女性たちのホンネが垣間見えたように思います。

ワーママの期待する取り組みとは?

先ほどまでと同じ質問に関して、ワーママたちからは、全く違った回答が出てきました。

まず、乳幼児・未就学児の子どもがいる人の回答を中心に見てみましょう。(複数回答可、パーセンテージの左は乳幼児・未就学児の子どもがいる人が回答した割合、右は小学生の子どもがいる人が回答した割合)

1位 子どもの医療費の負担軽減…50.0%/51.5%
2位 産休・育休の取得促進/拡充…48.6%/25.0%
3位 子どもの貧困対策(教育費無償化・給食費免除など)…45.7%/38.2%
3位 有給休暇の取得促進…45.7%/38.2%
5位 賃上げ促進…43.5%/36.8%
6位 学童保育の拡充…39.1%
7位 保育施設の拡充…35.5%

幼い子どもを持つワーママたちの回答からは、子育てにかかる費用への補助や、仕事と育児を両立させる為に、子どもの居場所を確保することなどへの期待がうかがえます。

一方、小学生の子どもを持つワーママたちの回答は、

1位 子どもの医療費の負担軽減…51.5%
2位 同一労働同一賃金…47.1%
3位 副業の解禁…39.7%
4位 有給休暇の取得促進…38.2%
5位 子どもの貧困対策…38.2%
6位 賃上げ促進…36.8%
7位 いわゆる“働き損”の解消…35.3%
8位 転職・再就職・復職支援…29.4%
9位 産休・育休の取得促進/拡充…25.0%
10位 在宅勤務やリモートワーク支援…23.5%

育児に多くの時間を割いていた頃とは少し違った働き方へのサポートに関して、改革を期待するワーママたちの想いが伝わってきました。

次回は「妊娠・出産は83万円……女性のライフイベントにかかるお金は?」をお届けします。

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