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株価高騰のチャンス!指定替えを狙う企業を見分ける4つのポイント

「安く買い高く売る」を実践するヒント

株式投資で利益を上げるためには、「株が安いときに買い、高くなったら売る」が基本です。つまり、高値になる余地のある銘柄を保有する必要がありますが、問題はそうした銘柄を探すことが難しいということ。実際は、プロでもたやすくないとされています。

しかしながら、株価高騰のきっかけとなる一つに「指定替え」が挙げられます。指定替えには条件があり、企業も条件を満たすためにさまざまな策を講じています。今回は、そうした指定替えを狙っている企業の見分け方をご紹介しましょう。

そもそも指定替えとは?

「指定替え」とは、証券取引所における所属市場を変更することを指します。会社の上場が承認された場合、まずは市場第二部に指定され、一般的には、東証であれば東証二部から東証一部へといった昇格のかたちがとられます。東証一部企業ともなれば、知名度も信頼度も高まるため、より多くの資金を集めたい成長企業などは、指定替えを目指すケースが多いでしょう。

ただし、指定替えには条件があり、すべての条件をクリアしなければ指定替えの申請は受け入れられません。特に東証一部への指定替えは厳しく、利益や株主数などのあらゆる面が審査されます。

指定替えの条件とは?

例えば、東証二部から東証一部へ指定替えする場合、主な条件は以下のとおりです。
・株主数=2200人以上
・時価総額=40億円以上
・流通株式数=2万単位以上
・純資産額=連結純資産で10億円以上(および単体純資産の金額が負でないこと)

株主数に関しては、特定の株主のみに保有されていないかどうかなども審査されます。純資産をチェックするのは、健全な財務状況か否かの審査であるといえるでしょう。いずれにせよ、これらの条件を満たすために企業はアクションを起こすのであり、これは投資家にとって良い投資機会となります。

1.代表取締役の意思表明をチェックしよう

たとえ条件を満たしていても、企業自体が指定替えを望まなければその機会も訪れません。そこでチェックしたいのが、企業サイトでの表明や代表取締役社長などの発言です。明確に「東証一部に指定替えします」と表明しているケースはまれですが、意欲を見せたメッセージが公開されることはあります。

また、株主通信などでは、実際に指定替えを公言する企業も多いので、気になる企業の株は最低単元株を保有して、企業情報を得ながら投資機会を待つという手もあります。同様に、株主総会や会社説明会などで企業のトップが情報発信することも少なくありません。気になる企業の催しはチェックしておきましょう。

指定替え, 高値, 一部上場, 立会外分売 (写真=drserg/Shutterstock.com)

2.株主優待の新設・拡充があれば期待大?

東証一部への指定替えに株主数2200人以上という条件がありますが、この株主数を集めるには、個人投資家の注目を集めることが必須となります。

そのなかで、個人投資家に株を保有してもらうための有効な手段として考えられているのが、株主優待の新設です。すでに、株主優待を実施している企業であれば、優待を拡充することもあります。実際に、個人投資家が買いやすい100株以上での優待新設もしくは拡充は増えています。

特に、自社製品がなく、クオカードや図書カードといった企業内容に関係のない優待を実施している企業は、株主数の確保を目的に優待を新設・拡充しているケースが少なくありません。

3.株式が大量に売り出される「立会外分売」

単に株数があるだけでは指定替えは厳しいのが現状。そこで、市場に出回る流動的な株式を増やすために行われるのが「立会外分売(たちあいがいぶんばい)」です。

立会外分売とは、取引所などの取引時間外(=立会外)で、大株主からの大量の売り注文を、多くの投資家に小口に分けて売り出す(=分売)売買方法です。投資家数の拡大や、流動性の向上などを目的に、多数の銘柄で実施されています。(参考:「SBI証券|投資基礎講座 立会外分売」)

市場に株式が大量に売り出されるタイミングとなるため、「立会外分売」は指定替えの目安の一つとして見ることができるのです。特にその際、「株式の流動性確保のため」といった名目で株銘柄が売り出されていれば、指定替えの可能性が高いといえるでしょう。

また、株数を増やす方法としては、株式分割という方法もあります。株式を分割することで、既存の株主は保有株数が増えますし、多くは配当金なども増額されます。株の最低購入額が下がるため、新たな株主の獲得機会にもなります。

4.指定替え経験企業も狙い目

東証一部への指定替え前にすでに指定替えをしている企業も、将来性があるということで狙い目です。

その一つが、東証ジャスダックやマザーズ→東証二部→東証一部と昇格していくパターンです。また、福証(福岡証券取引所)や名証(名古屋証券取引所)などの地方証券取引所→東証マザーズや東証二部→東証一部といったパターンもあります。

ただし、東証二部・東証マザーズ・東証ジャスダックに指定替えをした場合、在籍が1年を超えないと一部への昇格ができません。これを通称「1年ルール」と呼びます。地方証券取引所から昇格する場合でも同様です。つまり、他の条件をすべて満たしていても、1年を経過していなければ東証一部への指定替えはできません。けれども言い換えれば、1年たつ前に株価高騰を狙って仕込んでおくこともできるわけですね。

情報は「適時開示情報閲覧サービス」でチェック

株価が上昇しそうな株銘柄を探すのは簡単ではありませんが、ポイントを絞れば、指定替えしそうな株銘柄の目星は付けられます。立会外分売や株主優待の新設といった情報は、適時開示情報閲覧サービスなどで確認することができます。初心者でも情報を得やすいので、投資機会の一つとして狙ってみてはいかがでしょうか。

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