(写真=JOAT/Shutterstock.com)

【連載】「マネー相談は人生相談。女性FPたちのホンネ日誌」

#16 加入している保険、全部ムダ!?独身女性が勘違いしていること

秋山友美のつぶやき【後編】

あまり表に出ることのないファイナンシャル・プランナー(FP)という職業の女性たちに、普段どんな相談を受けているのかリレー日誌形式でつづってもらう連載です。年収600万円、貯蓄1000万という30代独身女性は、将来の不安から合計10の保険に加入していました。お金はあっても不安を払拭できなかった彼女に、秋山さんがおこなったアドバイスとは?

【前編はこちらから】

「貯蓄があってもお金がない」と言う理由

貯蓄をしているのにお金がないと言っている方の多くは、ただ漠然とお金を貯めています。

今回の女性もそうでした。見直せる可能性のある8枚の保険証書の見直しをしたい気持ちを抑えながら、まずは「何のためのお金なのか?」目的別にお金の整理(色分け)をしていきました。

FPおすすめ!お金の「色分け」法

最初にお話をしたのは緊急予備資金についてです。

万が一収入がストップした時のために、3カ月~1年程度の生活費を「緊急予備資金」と名前を付けて、常にキープできるようにします。今回ご相談に来た女性は、病気に対しての不安がとても強いようでしたので、生活費1年分に加えて、治療費として100万円を緊急予備資金として置いておくことにしました。

次に将来かかるお金の目安を出して、今あるお金を振分けし、足りない分のお金の貯蓄プランを立てます。

今回は、老後資金以外に大きくかかるお金は思いつかないとのことでしたので、次回までの宿題とした上で、老後資金の目安を一緒に作りました。

相談者の女性はこのまま今の会社で退職までお勤めする意思があり、勤務先には退職金制度もあるとのこと。今の堅実な家計管理をおこなっていれば、現行の年金制度のもとでは、そのままでも何とか老後資金の準備はできそうです。しかし、年金制度は変わる可能性が高いため、多めに準備することを目標としました。

大まかではありますが、将来のお金の目安ができたことで、ホッとしたご様子の彼女を見て、次のステップへと進んでいきます。

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保険は加入数ではなく、ニーズに合っているかを見直す

次は、8枚ある保険証書の中身を整理して、見直しをしていきます。

整理をしていて驚いたのは、これだけの枚数があるにもかかわらず、彼女のニーズに合った保険がなかったことです。

彼女が特に心配なのは、老後も含め、先々病気になった時のこと。それにもかかわらず、病気に対しての保障は、会社の団体保険や死亡保険の特約になっており、老後に保障が途切れてしまうことが分かりました。

通常、会社の団体保険は割安なものが多く、優先的に活用をしていくのですが、今回は彼女のニーズに合っていないため解約を決定。一生保障があるタイプの掛け捨ての医療保険に新たに加入することになりました。

さらに、予定利率が高い時期に加入した貯蓄性がある保険を除いて、他の保険は解約。そこで浮いたお金については個人型の確定拠出年金(☆)を使って、節税をしながら老後資金を貯めることになりました。

☆確定拠出年金(かくていきょしゅつねんきん)とは?
公的年金や企業年金にプラスするかたちで自分で積み立てる「年金」のこと。拠出したお金を、投資信託などで運用する。個人でも節税ができることや、2017年1月から加入対象者が拡大したことから、いま、老後資金づくりの方法として注目を集めている。(参考:これなら分かる!「確定拠出年金」がお得と言われる理由

「お金を使うのが怖い」が「資産運用楽しみ」に変化

実は、資産運用にも興味があったという彼女。次回は、資産運用について話をするお約束をして、相談室を後にされています。

不安いっぱいの表情でお金を使うことが怖いと言っていた女性が、「資産運用楽しみです!」と笑顔で帰っていく姿をみながら、相談をおこなってよかったなとホッと一息。

不安は先が見えないことでどんどんと増幅していきます。将来設計を一緒にすることで、その不安を取り除き、今を楽しめるようにするのがファイナンシャルプランナーの役割。

これからも不安を抱えた女性の笑顔を引き出すために活動していきたいと思っています。(秋山友美のつぶやき、おわり)

【これまでの相談事例はこちらから】

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