(写真=投信ブロガーが選ぶ!Fund of the Year運営委員会)

こんなに低コストなの!?「目利き」が選ぶ2016年「投信」ランキング3位→1位

投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year 2016発表【後編】

1月15日、都内で開かれた「投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year 2016」の授賞式。いよいよトップ3の発表です。

【前編】は10~4位までと特別賞を紹介しました。【後編】では、3~1位と総合順位、過去のデータから「投信これまでの10年、これからの10年」を紹介します。

上位には、低コストで、しかも世界中に投資できるものがずらり。投票した人たちから寄せられた熱いコメントにも注目です!

※写真提供(すべて):投信ブロガーが選ぶ!Fund of the Year運営委員会

3位「あこがれの存在」、2位「バランスで群を抜いている」

3位 バンガード・トータル・ワールド・ストックETF(VT)/バンガード 獲得42ポイント

47カ国、約8000銘柄の大型、中型、小型株で構成され、全世界の投資可能な市場時価総額の98%以上をカバーするETF。2009年から一度もトップ10落ちしていない実力派の投信で、2年連続の3位となりました。運用会社は5位と同じバンガード。

信託報酬は0.14%。「低コストで世界にバランスよく投資できる」「日本を含む先進国株式、新興国株式に一本で投資できる」などと評価されていました。こちらは米国籍のETFなので、「いつか買ってみたい『あこがれのVT』。VTのように素晴らしいファンドが日本に登場するのはいつでしょうか」とのコメントも見られました。

SBI証券、楽天証券、マネックス証券、野村證券などで販売されています。

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2位 たわらノーロード 先進国株式/アセットマネジメントOne 獲得55ポイント

日本を除く先進国株式に投資するインデックスファンドです。2015年12月設定のため、昨年の投票対象にはならなかった投信が2位にランクインしました。アセットマネジメントOne はDIAM、みずほ投信、新光投信が統合した新しい運用会社となります。

信託報酬は0.243%。「投票時点で先進国株式クラスの最低信託報酬では無くなってしまいましたが、他ファンドと比較し圧倒的に規模の大きいマザーファンドと信託報酬のバランスでは群を抜いている」「専用サイトもわかりやすく好印象」とのコメントがありました。

販売会社はジャパンネット銀行、スルガ銀行、カブドットコム証券、SBI証券、楽天証券、SMBC日興証券、マネックス証券、松井証券となっています。

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3冠達成!そのファンドとは?

いよいよ1位の発表です。2位との差をトリプルスコアという圧倒的なポイント数で3年連続1位に輝いたのは、この投信でした。

1位 <購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド/ニッセイアセットマネジメント 獲得146ポイント

日本を除く主要先進国の株式に投資し、MSCIコクサイ・インデックス(配当込み)に連動する投資成果を目指すインデックスファンドです。2013年12月に設定されて以来、このランキングではずっと1位に輝いています。

信託報酬は0.216%。「2回の信託報酬率の引き下げで従来の『常識』を完全に覆しているばかりでなく、投資中の受益者を大切にしたいという姿勢に感銘を受けている」「投資家のニーズに答える企業努力に感銘。昨今の低コスト競争の中でも秀でたファンドとして、長期保有に足る存在」とのコメントが目立ち、2度のコスト引き下げを行うという「企業努力」に胸を打たれた人が多いことが分かります。

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2014年に1位を獲得したときは資産残高が約60億円、2015年のときは約180億円、そして今回は396億円と、規模が大きくなっています。つまり人気が出て資金が集まっているからコストが下げられるという背景もあるようです。

販売会社はSBI証券、岡三オンライン証券、カブドットコム証券、フィデリティ証券、松井証券、マネックス証券、楽天証券(2017年1月18日現在)となっています。

Fund of the Year 2016順位と「特別賞」一覧

トップ10を改めて見ておきましょう。

1位 <購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド/ニッセイアセットマネジメント 獲得146ポイント

2位 たわらノーロード 先進国株式/アセットマネジメントOne 獲得55ポイント

3位 バンガード・トータル・ワールド・ストックETF(VT)/バンガード 獲得42ポイント

4位 iFree 8資産バランス/大和証券投資信託委託 獲得36ポイント

5位 セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド/セゾン投信  獲得35ポイント

6位 ひふみ投信 /レオス・キャピタルワークス 獲得30ポイント

7位 ひふみプラス/レオス・キャピタルワークス 獲得25ポイント

8位 世界経済インデックスファンド/三井住友トラスト・アセットマネジメント 獲得23ポイント

9位 <購入・換金手数料なし>ニッセイTOPIXインデックスファンド/ニッセイアセットマネジメント 獲得21ポイント

10位 セゾン資産形成の達人ファンド/セゾン投信 獲得20ポイント

【特別賞】「ひふみシリーズ」ひふみプラス/ひふみ投信/ひふみ年金

11~20位も見ておきましょう。ちなみに11位と10位のポイント差はたったの「1」だったそう。かなりの接戦だったことがわかりますね。

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2007~2016の年間トップ10は?

授賞式では、アワード開催から10年の総合順位も発表されました。総合順位と今年の順位を見ると、投資家としてチェックすべき投信が絞り込めてくるのではないでしょうか。

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アワード10年の歴史は「投信の歴史」でもある

授賞式の前半には、運営員会のメンバーである投信ブロガーが10年を振り返る、興味深いトークショーも行われました。エッセンスをスライドで報告しましょう。

投信といえば毎月分配型が人気、手数料も割高なのが当たり前だったアワード創設の2007年当時。ブロガーに支持されたのは、コストが低いバランス型の投信でした。

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2008年になると、コスト安の、株価指数に連動したインデックスファンドが登場し、支持を集めるようになります。

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2009年には、今では当たり前となった、1本で新興国も含めた世界に投資できる投信が登場します。これも投資家が待ち望んでいたもので、ブロガーの人気を集めます。

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これも興味深いグラフです。2007年当時に売れていた投信の純資産額がその後どうなったのかを示しています。

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ブロガーに支持された投信は、逆に、純資産額を伸ばしています。

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近年の結果では、「投信ブロガーが選ぶ!Fund of the Year」を意識したのでは? と思えるようなコスト意識に敏感な投信も増え、ランキング上位を占めるようになりました。

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既述のように、コストは無理には下げられません。人気が集まって規模が大きくなれば運用管理費用(信託報酬)も下げることができる、上位入賞の投信には、そうしたよい循環の中にいるようです。

「自分にとって、よい投信」の見極めのヒントに

ランクインしている投信の特徴をいくつか上げると、

  • 低コストのインデックス(株価指数連動の)投信
  • 1本で分散・バランス投資ができ、しかも低コストのバランス型投信
  • 投資家への情報開示、コミュニケーションが優れたアクティブファンド

という感じになるかと思います。

また、銀行の窓口などでおすすめされる「おすすめの商品」や「人気のファンド」とは異なっているのも重要かと思います。

何を「よい投信」とするかは人によって異なるかもしれません。でも、投信選びをまじめに考えている「目利き」が選び、ランクインした投信の情報をじっくりと見た上であらためて考えてみると、自分なりの投信の好みや、投資スタイルが見えてくるかもしれませんね。

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