(写真=Syda Productions/Shutterstock.com)

【連載】「マネー相談は人生相談。女性FPたちのホンネ日誌」

#12 「中年シンデレラガール」の改心。身に応えたFPのアドバイスとは

佐々木愛子のつぶやき【後編】

あまり表に出ることのないファイナンシャル・プランナー(FP)という職業の女性たちに、普段どんな相談を受けているのかリレー日誌形式でつづってもらう連載。39歳独身、月収35万円でも浪費がやめられないという「中年シンデレラガール」の相談者に、佐々木愛子さんはどうアドバイスをしたのでしょうか。

【前編はこちらから】
#11 39歳「中年シンデレラガール」のマネー相談は勘違いのオンパレード

家計改善の第一歩は「実家に生活費を入れること」

筆者がまず、彼女にお伝えしたのは「実家に生活費を入れること」でした。

金融商品の提案ものちにはしましたが、何より39歳の一人の社会人として、「定年を過ぎた両親と同居している以上、いつまでも親のスネをかじる考え方はやめなさい」と伝えました。

有難いことに、彼女をはじめ、筆者よりも年上で相談頂く方のほとんどが若輩者の私の話を、「なんであなたにそんな事言われなきゃいけないの」という風には、受け取らないのです。

きっと彼女も、心のどこかで既に分かっていて、それでも自分の欲が勝ってしまい、自分が自分を甘やかせるギリギリのところまで時期を延ばし、相談にこられているんじゃないか、と思うのです。

他に具体的な貯蓄形成としては、個人型確定拠出年金への満額加入と、生命保険料控除が利用できる必要最低限額での個人年金保険、外貨建て積立生命保険、がん保険への加入を勧めました。

これらの加入金額、占めて月額10万円のほかに、生活費は任意の拠出になります。お嫁に行く為の自己投資だ、と言い張っていたいくつかのお稽古事も、減らすように勧めました。

「中年シンデレラガール」の決断

そして彼女は1カ月の検討の末、全ての提案に承諾しました。

私は、これは「子供への教育費がかからない」ことと、「実家で同居できる環境が続く」からこそできる技である事を伝えました。ボーナスをこの拠出にあてることはせず、あくまでも毎月のお給料の中から捻出することも約束しました。

さらに、特定のパートナーがもう何年もいないにも関わらず抱いていた「いつか白馬の王子さまが迎えに来て、実家を出る」という妄想も解き祓(はら)いました。「世話になっている親に生活費を渡すぐらいのマナーがなければ、あなたを養おうという王子さまは現れないし、白馬どころかあなた自身が白髪のおばあさまになっちゃいますよ」と、軽く愛のムチを打っておきました。

現実を見つめるために、大切なこと

誰だって「老いゆく親」や「結婚したいのにできない自分」から、目を背けたくなります。やりたくない事、見たくない事実、聴きたくないアドバイスから、逃げているのを「夢を追っている」と勘違いする女性たち。

いくら周囲が言ったところで、本人が気付き、行動をしなければ何一つ変えることはできません。

私はプロポーションに気を遣い、毎日体重計に乗っています。これは、一度大幅に脱線してしまえば、軌道修正することがいかに困難かを、経験上知っているからです。加えて、現実を受け入れることを恐れずに努力し続けることが、やがて大きな結果に結びつくことも知っています。

他人と自分を、比較する必要はありません。いま自分にできる事をできる限り行動に移しているか。FPとして、ご提案の前に確認させて頂いているのは、たったそれだけなのです。(佐々木愛子のつぶやき、おわり)

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