(撮影=森口新太郎)

結婚しても「変わらない」のが素敵な女性。資産運用の背景にあるもの

DRESS×DAILY ANDS 新春編集長対談(下)

「自分らしく輝きたい女性たち」に向けたウェブマガジン「Project DRESS」の池田園子編集長と、DAILY ANDS編集長の楠井朋子の2人でお届けする新春対談シリーズの最終回です。

離婚を経験し、近著に『はたらく人の結婚しない生き方』がある池田編集長に、結婚を間近に控えた楠井が結婚観について深掘り。さらに変化の激しいWebの世界で、それぞれの媒体をどう成長させるのか、抱負を語り合いました。

【DRESS×DAILY ANDS 新春編集長対談シリーズ】
上:メディアで目指す「選択できる女性」。DRESS池田編集長と語る理想のスタイル
中:ダイエットと似ているかも?女性編集長2人の資産運用法
下:結婚しても「変わらない」のが素敵な女性。資産運用の背景にあるもの

「男性に頼らない」発想が増えている?

池田: 思い出したんですけど、DRESSで不動産投資など、女性向けの投資に関する説明会の募集をかけると、応募者が結構来るようです。投資に興味を持ち始めている人は増えているかもって、実感としてはあります。

楠井: 女性向けの資産運用メディアを運営するために自分の周囲の女性にいろいろ聞いているんですが、1年前よりも今のほうが、「資産運用しなきゃ」とか「資産運用したい」っていうのは定着してきてる印象はありますね。なぜなんでしょう。

池田: それってたぶん、今って晩婚化も進んでいるし、男性に頼らないって発想を持つ人がちょっと増えてきたのかもって思ってます。どうですか?そのあたりは。

楠井: もう「男性に頼らないのは当たり前」みたいなのがちょっとあるのかなって個人的には思います。

池田: 共働きも進んでますしね。

なぜ結婚をするのか?

楠井: 池田さんは離婚を経験されたと著書『はたらく人の結婚しない生き方』で紹介されていますね。結婚する前っていうのは、どういうふうにライフプランを描いていましたか。

池田: 1回は結婚したいと思ってました。

楠井: 1回は、ですか?

池田: 1回くらいは結婚したいっていうのはありました。若いときは「1回結婚したほうが、女として箔がつくんじゃないか」という、謎な思い込みもありましたね(笑)。人と会って話を聞くという仕事柄、結婚という経験を含め、ひとつでも多く人生経験を積んでおくと、いろいろな人の立場や気持ちに寄り添いやすいんじゃないか、という思いもあります。

楠井: 結婚をしたときには、その人とずっと長年連れ添う、という感じではなかった?

池田: 私は元夫を大好きで「彼と結婚したい!」と熱烈に願って結婚したので、おばあちゃんになるまでその人と結婚してるつもりではいました。ただ、思い通りにいかなかったという感じです。楠井さんは現在婚約中で、これからご結婚されるってことなんですけど、夫婦のミッションって話しています?

楠井: 話していないです。

池田: 私結婚して2年くらいたったときに「ミッションを決めたい」って、言われたんですよね。夫婦としての方向性みたいな、会社みたいな話なんですけど。

楠井: 何のために結婚してて、ふたりでどういう家庭を目指していくのか、みたいな。

池田: そんな感じです。即答できなくて「ちょっと今すぐには……」みたいな感じではぐらかして、考えてみたけど出てこなかったり。それも離婚の一つの原因だったと思います。そういった話とか、結婚してどうしていきたいかみたいなのって、今の恋人の方とされてます?

楠井: あんまりしていないですね。

池田: どういう流れで結婚しようってなったんですか?

楠井: 1年半前ぐらいから一緒に住みはじめて、向こうが怪我をしたことがあって、入院しちゃって、それで看病一生懸命やってたら、結婚することになった、みたいな。

池田: それ、やっぱり男性が結婚したくなる瞬間らしいですよ。病院で、自分が弱って心細くなっているときにお世話をしてくれる彼女に、ほろりとくるというか。

楠井: その怪我がなかったら、ちょっとどうなってたか、だいぶ怪しいなって、ちょっと思ってはいるんですけど。(笑)ただ、いざ結婚が決まっても、すでに一緒に暮らしているので、何も変わりませんでした。

imageTitle (撮影=森口新太郎)

結婚しても、変わらないのが素敵な女性

楠井: 池田さんの『はたらく人の結婚しない生き方』を読んだときに、いろんな結婚のあり方を見てて、あ、そうだよなって思ったんですよね。結婚しようがしまいが、子どもがいようがいまいが、人としては何も変わらない、というか。自立しなくちゃいけないというか。

池田: わかります、そうですね。結婚っていろんな形がありますし、それこそさっきの投資の話みたいに、自分たちに一番合う結婚のスタイルがきっとあるはずですよね。

楠井: 結局、結婚したからといって、相手に頼れるようになるかっていうと、意外とそうでもなかったり。結局、自分が仕事を一生懸命やらなきゃいけないとか。たとえば私でしたら、今の日々の仕事で、どうやって読者の方に資産運用の話を伝えていくかとか、そういう日々のミッションは、変わらない。

池田: そうですね、変わらないと思います。以前、知人男性が、「結婚して変わらない人のほうが魅力的だ」って語っていたのが印象に残っています。結婚して、完全に変わっちゃう人もいるらしいんですよ。男性に合わせたり、自分の仕事をやりたいって気持ちを曲げて、人が変わったみたいになっちゃう人。でもずっと輝き続ける人って、そうやって自分がやりたいことを大事にしつつ、もちろん家族も大事にするけど、自分の気持ちを曲げない人が素敵な女性だよねって言ってて。その姿勢がすごくいいというか、素晴らしいと思います。

楠井: ありがとうございます。本当に何も変わらなくて、逆にびっくりしてます。当たり前ですよね。

池田: よく考えるとそうなんですよね。自分には自分の世界があるわけですからね。働いている女性で、しかも活躍している人だと、って思います。

楠井: お子さんがいらっしゃると、いろいろ変わるんだろうな、とは思います。

池田: 確かに一時的にキャリア変わったり、仕事をちょっと減らしたりだとか、っていうことはありますよね、どうしても。

imageTitle (撮影=森口新太郎)

法律婚とあまり変わらない?事実婚という選択肢

楠井: 池田さんはもう一度結婚するとか、あるいは結婚じゃなくても事実婚とか、そこらへんって何かあるんですか?

池田: いい人がいれば、って感じですけど、結婚はもういいやというか、人と一緒に住むのは避けたいかな。一緒に住むと、恋愛じゃなくなっちゃうんです。適度に離れたところに住んで、ときどき行き来するくらいのほうが、距離感が心地いいんですよね。あとは姓って、パートナーのほうになっちゃいますよね。

楠井: なっちゃいます。

池田: もちろん男性で姓を変える方もいますが、現状多くの場合は、女性側が男性の姓に変えるじゃないですか。私自身も、自分が姓を変える手続きを経験して、すごく疲れたんですよ。膨大な作業を、年末の忙しい時期にやったりだとか。だからもう姓は変えたくない、みたいな。

楠井: 事実婚という選択肢もありますよね。実は先日まで事実婚の連載を掲載していたのですが、今どき事実婚と法律婚は100%一緒とは言わないんですけど、普通に暮らせるっていうか、そういうもんなんだなっていうのを、連載を通して知りました。いい選択肢のひとつができたのかなな、なんて思ったりしています。

池田: ありですよね。ただ周りには受け入れられづらいって話を聞いたりだとか、子どもをどうするんだみたいな問題もあるみたいです。やっぱり今は結婚(法律婚)が普通というような……「普通」っていう言葉はあまり好きではないんですけど、これがスタンダードだ、みたいなのがありますから、それを崩す人がいたりしないと、なかなか浸透しないですよね。

楠井: 今、いろいろ選べるように世の中が変わってきているんだけど、やっぱり人との関わりの中で生きているので、そこってなかなか変わらないのかなって。例えば、映画のレディースデイとかありますが、LGBTsの人とかどうするの?みたいな。

池田: そう。ほんとにそうですね。以前、エステに行ったときに、アンケートで「既婚・未婚」を選ぶ欄がありました。

楠井: そんなのあったんですか?

池田: あったんです。もう仕方ないので、「離婚」って自分で付け足して丸を付けました(笑)。あとでエステティシャンの人と話している最中に、「私バツイチなんですけど、既婚・未婚のほかに『離婚』って入れてほしいです(笑)」って、勝手に提案しました。口うるさい客ですね。(笑)

楠井: なんのためにその欄を設けてるかにもよりますよね。結婚したことがあるかどうかを知りたいのか、今結婚してるかどうかを知りたいのか。まあ、そもそも、知る必要があるのかっていう。

池田: そうですよね。単純にただ入れちゃっただけの可能性ありますよね。よくあるアンケートにあるからって理由で。

楠井: 今どき、もっと選択肢を増やさないとだめですよね。

池田: 楠井さんは結婚したら、お相手のことをなんて呼びますか?

楠井: 今過渡期で、悩んでいます。「旦那」は違うなと思って真っ先に排除していますし、一応「夫」ですかね。

池田: それが一般的ですよね。DRESSでも以前、扱ったんです。『「育休世代」のジレンマ』という本を書いた元新聞記者の中野円佳さんが書いてくださったコラムで、主人とか、旦那とか、奥さん、という呼び方に違和感があるのではないかと。それが結構、読まれましたね。

楠井: 奥さんって呼び方も、家の奥にいるからっていうので、どうなの?っていうのありますよね。

池田: ありますよね。嫁っていう言い方もなんか嫌じゃないですか。

楠井: そうですよね、なんか嫁いできたみたいな。

池田: 「女」って書いて「家」って書くんですよね。「女は家にいろ」という印象を受けちゃうというか、私が過剰に反応しているだけなのかもしれないんですけど、違和感をおぼえちゃいますよね。しっくりこない。今のところパートナーが一番いいですよね。

楠井: いいと思います。私がその言葉が好きな理由のひとつは、男女関係なく使えるところです。男性同士とか、女性同士とか、男性女性のくくりに当てはまらない人でも使えるじゃないですか。すごくいいなあって。

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DRESS、2017年の方向性

池田: いろいろ話しましたね。あと話してないネタってありましたっけ?

楠井: あと2017年の話とかですかね。2017年というか、これからというか。

池田: 媒体の方向性ですね。私の方から申し上げますと、記事を増やしていって、いつも見てくれる人を増やす、読者を増やすところでしょうか。DRESSでは、全国約3万人の女性が参加するリアルコミュニティ「DRESS部活」を主催しているのですが、部活とwebをよりリンクさせる施策もやっていきたいですね。

楠井: 部活っていうのは、活動期間っていうか、日とか決まっているんですか?

池田: 特に決まってはいなくて、部長さんがわりと主体的にイベント立ち上げてくれたりとかしています。月に1回くらい活動しているところが活発な方です。季節ごとにやっている部活もあります。

楠井: 一番活発なのってどこなんですか?

池田: 美容部やランニング部、焼酎部、フォト部などいろいろあります。

DRESS部活に参加する人も増やしたいなと思っています。Webで部長さんとか部員さんを紹介して、「部活に入って人生が楽しくなった」みたいな話をしてもらったりして、DRESSの記事を読んでいる人にも入ってもらおうと。

楠井: 「株部」とかやります?あるいは資産運用部。運用部って言うとガチですよね。漫画の『インベスターZ』みたいになっちゃますね。

池田: いいと思います。ぜひぜひ提案してくだされば。

楠井: 雑誌の『DRESS』の編集長をされていた山本由樹さんのインタビュー記事が好きなのですが、山本さんがおっしゃっていたのが、これからの編集者は文字だけでやっていくんじゃなくて、オフラインのイベントも編集できる、編み出すことができるようにならないといけないという話をされていたのが、すごく印象的で。Project DRESSのようにオフラインの活動を持っている媒体って、ほんと強いなって思っています。

記事を読んで終わり、ではなく実際に行動までつなげることができたら、本当に一番理想的なのかな、っていうのもあります。連動させるための何か策はあるんですか?

池田: 伝えていくってことですかね。地道に。DRESS部活に入って楽しそうにしている人が出てたら、多少は興味を持ってもらえると思っています。

読者の中には、ちょっと行き詰まりを感じていらっしゃる人もいるみたいで、人生を好転させる方法を取り上げた記事がすごく読まれたりします。だから部活で人生、こんなふうに色鮮やかになってみたいなのを出してあげたら、たぶん興味持つ人って結構いる気がしているんですよね、感覚的に。

DAILY ANDS、2017年の方向性

池田: DAYLY ANDSさんはどういう感じやっていきますか?

楠井: そうですね。まずひとつが、DAILY ANDSには株式投資のトレーニング機能っていうのがついているので、こちらももっと使ってもらえるようにしていきたいなっていうのがあります。読者に何か行動していただく、というところですかね。

というのがひとつと、あとユーザーさんのボリュームをもっと増やしていくためには、どうしたらいいのかっていうのは、引き続き課題です。さまざまなパターンでこの半年やってきましたが、2017年からはもっとベストな形でインタビューするなり、対談を組んだりとか、そういう企画をやりたいと思っています。

池田: やっぱりまだ期間として、半年だと、サンプルが足りないですもんね。どうやればいいかとか。

楠井: そうですね。あと、資産運用の何をお勧めしていくのかっていうところも、わりとブレてたところがあったんですが、今やっと資産運用ってこういうものなんだ、株ってこういうものなんだって、ちょっとずつだけどわかってきたところがあります。たくさん選択肢があるなかで、こういう風に出していこうかな、っていうのが心の中にあるので、そういうのをこれからちゃんと伝えることができるのではないかと思っています。

池田: 楽しみですね。

楠井: ありがとうございます。今後ともよろしくお願いします!

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【DRESS×DAILY ANDS 新春編集長対談シリーズ】
上:メディアで目指す「選択できる女性」。DRESS池田編集長と語る理想のスタイル
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