(写真=miya227/Shutterstock.com)

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プロに聞く!貯金ゼロから始める資産運用②

貯金(ほぼ)ゼロの筆者が、貯蓄を増やし資産運用に挑戦する模様をお届けするこの連載。前回は、ファイナンシャル・プランナー(FP)の岩城みずほさんの指導のもと、老後も安心して暮らすための「必要貯蓄率」を算出。「0.31」という数値がはじき出され、驚きを隠せません。

毎月、可処分所得の31%を貯蓄を回す必要があるなんて、まだまだ先だと思っていた「老後」が急に目の前に現れたような気分です。

フリーライターの筆者は日々の生活に追われ、気がつけば貯金がほとんどありません。日々の生活費を予算内におさめるためにはどうしたらいいのでしょうか。岩城さんに前のめりになって相談を続けます。

お話を伺ったのは……

画像縮小,岩城さん 相談に乗ってくださったFPの岩城さん

岩城みずほさん
ファイナンシャル・プランナー(FP)、CFP認定者。慶應義塾大学卒。NHK松山放送局を経てフリーアナウンサーとして活躍後、FPとして独立。近著『そこ、ハッキリ答えてください!「お金」の考え方このままでいいのか心配です。』(日本経済新聞出版社)

月々の必要貯蓄額と生活費の予算を導き出す

岩城「確実に貯蓄をするには『先取り貯金』が絶対です。お給料をもらったら、まず『必要貯蓄率』で導き出した月々の貯蓄額を貯蓄用の口座に移しましょう。この預貯金は引き出さないのが原則です」

先取り貯金をするために、まずは月々の「目標」となる必要貯蓄額を計算していきます。

<月々の必要貯蓄額を計算する方法>

月々の必要貯蓄額は、現在の年間可処分所得に必要貯蓄率を掛け合わせればよいので、筆者の場合は次のような計算になります。

・600(万円)×0.31÷12(カ月)=15.5(万円)

つまり、月々15万5000円を貯蓄に回さなければならないということ。1年で換算すると、186万円です。

岩城「この金額を見るときっとびっくりしてしまうでしょうね。でも、今、気づいたのはラッキーです。まだまだこれから長い間働くことができるのですから」

たしかに、まだ働きざかりのうちに貯蓄の重要性に気付いただけでもラッキーなことなのかもしれません……。

貯金ゼロから始める資産運用 岩城さん(右)に家計相談する筆者(写真=DAILY ANDS編集部)

次に、「目標」を達成するために使える、月々の生活費の予算を計算します。

<月々の生活費の予算を計算する方法>

岩城さんによると、月々の生活費の予算は下記のような数式で求められます。

・年間可処分所得−(年間の貯蓄額+年間の臨時支出)÷12か月=月々の生活費

ここで注意しなければならないのは「年間の臨時支出」を考えること。これは、帰省にかかる費用や、旅行のための費用などです。個人事業主である筆者ならば、所得税や住民税も含まれます。月々差し引かれるわけではありませんが、毎年、定期的に納める必要があるからです。

岩城「お金の貯まらない人に共通する特徴は2つあります。1つは、貯蓄を取り崩すことを繰り返していることです。貯蓄を取り崩さなくてもよいように、『年間の臨時支出』として予算立てをします。たとえば、洋服や美容に多くのお金をかける人は、あらかじめ予算化しておくとよいでしょう」

筆者の場合は下記のようになりました。

・600(万円)−(186{万円}+40{万円})÷12(カ月)=31.17(万円)

つまり、月々の生活費を31.17万円に抑えることができれば、目標である「年間186万円の貯蓄」を達成できるということです。

支出を3種類で管理するだけ。簡単な家計簿のつけ方

日々の生活費を予算内に収めるにはどうしたらいいのでしょう。岩城さんは、まずは支出を記録することが必要だと言います。

岩城「1日の支出を振り返る時間は5分あれば十分です。必ずレシートをもらい、使ったお金を、『①生活に必要な支出』『②自己投資のための支出』『③心を豊かにするための支出』の3種類に分けて合計して記録しましょう。その時、現金で支払ったのか、クレジットカードでの支払ったのかを分けて記入します」

支出の種類というと「食費」「住居費」「服飾費」「雑費」などの細かい項目を思い浮かべるのが一般的ですが、こうした分類はまったく必要ないとのこと。ようは、貯蓄さえしっかりできれば、あとは何に使っても構わないのです。岩城さんによると、上に挙げた3つの項目にはそれぞれ次のような性質があります。

①生活に必要な支出

岩城「食費や光熱費など、生活するうえで必要な支出のことです」

②自己投資のための支出

岩城「書籍代やセミナーへの参加費など、スキルアップのために使うお金は、『自己投資のための支出』です。20代30代のうちは、インプットが大切です。自己投資にもお金をかけましょう」

③心を豊かにするための支出

岩城「忙しく働く女性にとってストレス発散や息抜きは大切です。予算内の贅沢やアクティビティにかかったお金は、『心を豊かにするための支出』とします。しかし、自分に甘くなりすぎて、支出が増えすぎると、生活費を削るようになってしまいますので気をつけましょう」

この3つのどこにも分類できない支出はムダ遣いです。ムダ遣いを減らし、3つのバランスをうまくとれるようになると、生活費が予算内に収まるようになるんだそうです。

岩城「3つの仕分けは人それぞれです。ランチだって、『①生活に必要な支出』とするのか、打ち合わせなどビジネスにつながる『②自己投資のための支出』なのか、頑張った自分へのご褒美として『③心を豊かにするための支出』にするのかその時々で考えてください。この3つに分類できない場合、例えば、面倒だからという理由で割高なデリバリーを頼んだら、それは、ムダ遣いです」

家計簿記録にチャレンジ!

imageTitle 筆者が実際に付けている家計簿

岩城さんにお話を聞いてから実際にこの家計簿をつけてみたところ、1日5分もかからずに記録することができました。いつも家計簿をつけようと思っても三日坊主になってしまう筆者ですが、これだけ簡単なら続けられそうです。記録するのはスマホのアプリでも、PCのエクセルでも、手書きのメモでも、何でもいいというのがありがたいポイント。

岩城「1カ月間続ければ、予算内で生活することがどれだけ大変かがわかると思います。予算内に収まらなければ、支出を減らすために対策を講じなければなりません。まずは、自分が何にどれだけのお金を使っているかを知ることです。お金を貯められない人の2つめの特徴は、支出してもよい金額がわかっていないことです。月々の予算内で生活ができるように体質改善をしましょう」

筆者は家計簿をつけ始めてから、お金を使うときに「これはどの分類に入るお金か」「適切なバランスでお金を使えているか」と自然と考えるようになりました。自分のなかでストンと腹落ちするので、無理に節約しているような感覚にはなりません。

岩城「人間は食べたものでできているといいますが、お金も同じです。あなたは、あなたが使ったお金でできています。お金は適切に使ってこそ価値を生み出すのです。どうぞ、自分のお金の使い道をしっかり意識してください」

次回は、実際に筆者が1か月間記録した家計簿を岩城さんにチェックしていただきます。きちんと予算内に生活できれば15.5万円の貯金が増えているはずなので、それを元手に資産運用に挑戦する方法も紹介していきます!(続く)

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