(写真=hybridtechno/Shutterstock.com)

エヴァンゲリオン『ATフィールド』バリアを使わず、素の自分を鍛えるには

メンタルを鍛えるとバリア発動しなくてよくなる?

2016年、大ヒットした映画『シン・ゴジラ』。総監督を務めたのは、アニメ『新世紀エヴァンゲリオン』で知られる庵野秀明監督です。この『新世紀エヴァンゲリオン』の作中に「ATフィールド」と呼ばれるバリアがあったことを覚えているでしょうか。

エヴァの戦いといえば、ATフィールド頼み。バリアを張らないと自分の身を守れないが為に、エヴァはもちろん、敵である使徒も必死でバリアを張っていたことを覚えています。実は、こうしたバリアは、実社会において私たち人間もよく使っています。

ATフィールド=心を守るシステム

例えば何かミスを指摘された時、素直に謝り相手の言い分を受け入れられない方っていますよね。逆ギレしたり、言い訳したり、黙り込んだり……。

これが、実社会でのATフィールドなんです。心理学で「防衛機制」と呼ばれるこのバリアは、心を守る為に使われます。人は、バリアを張らずそのまま攻撃を受け入れると心のダメージが大きすぎて耐えられない、また、心の傷を周りに晒してはマズいと感じている場合、無意識的にそれを回避しようとするのです。

防衛機制には様々なパターンがあります。エヴァで言えば、シンジの「逃げちゃダメだ」、アスカの「あんたバカァ」、綾波の感情抑圧、実はどれも防衛機制です。共通するのは彼らが弱い自分の本音を認めると、嫌われたり必要とされなくなったりと不都合があると思い込んでいることです。

この主人公たちのように、メンタルが弱かったりストレスで心身とも疲れていると防衛機制は出やすい傾向があります。反対に、心に余裕がありメンタルの強い人はバリアを張らずとも大したダメージを受けないので、防衛機制をする必要がありません。

富裕層には人の意見を受け入れる人が多いと言われますが、メンタルの強い人ほど仕事で活躍しやすいですし、経済的なゆとりは心のゆとりにも繋がる為でしょう。

防衛機制を使わない為に

メンタルを強化すれば防衛機制を使う必要がなくなるのですが、その為には自己肯定感を高めるのが最も効果的です。どんな失敗をしても、否定的な言葉を浴びせられても、弱い自分を晒しても、自分の価値は変わらない。他人がわかってくれなくても、自分で自分を信じてあげることこそ、自己肯定感です。

「自分は何より大切な存在なんだ」というセルフトークを続けることが自己肯定感を高めるコツなので、是非習慣にしてほしいですね。

ATフィールドを発動する際気をつけるべきこと

ここまで読むと、防衛機制というATフィールドは悪者のように思えてきますが、そういうわけではありません。

自己肯定感はすぐには上がりませんし、誰にでも心が弱る時はあるもの。自分を守るための方法なので、必要な時は使って構いません。

ただ、防衛機制を使った時には、実は自覚がないだけで心の底では大きなダメージを受けているので、後から心の傷を癒してあげることもセットにするのが鉄則です。この心のアフターケアを怠ると知らず知らずのうちにストレスが溜まり、防衛機制無しでは社会生活が送れなくなったり、うつなどのメンタル疾患を引き起こす要因となるので要注意です。

余談になりますが、シンジやアスカの心が蝕まれていく様やテレビアニメのラストで描かれている「人類補完計画」は、防衛機制に頼る怖さや、そこから抜け出し素の自分を受け入れるプロセスの比喩となっており、心の健康について学ぶ上でもエヴァンゲリオンは大変興味深い作品だと筆者は思います。

冬休み明けで心意気を変えるために昔ハマった方も、まだ観たことのない方もこうした視点で是非1度観てみてはいかがでしょうか。

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