(写真=Thinkstock/Getty Images)

日経平均株価が上がると、私たちにいいことってあるの?

無関係ではないんです

2016年の米大統領選挙、下馬評を裏切って共和党のトランプ氏が勝ちましたね。開票当日やその後の日経平均株価は、普段の何倍も上がったり下がったりで、まるでお祭り騒ぎでした。

筆者はこの時、知人から「外国の選挙で大騒ぎする理由が分からない。私は投資してないから株がどうなっても関係ないけど」と言われました。ですが、実は投資家でなくても、株の値段の上下が生活に関わってくることがあります。その仕組みをお話しします。

日経平均って何?

まずは、日経平均(日経225)とは何かを改めて確認しておきましょう。日経平均は、東京証券取引所の第一部に上場している1989社(2016年10月末日現在)のうち、取引がさかんな225社の株価の動きを反映したものです。

参考:日経平均株価の確認

日本で一番時価総額の大きいトヨタ自動車や、NTTやKDDIといった通信業の会社、三菱UFJフィナンシャル・グループなど、誰もが知っている大企業がそろってこの225社に採用されています。

上場企業の個別の株価をいちいち確認しなくとも、日経平均を見れば、その日の日本市場の雰囲気をつかむためのもの、と認識しておけばよいでしょう。

投資家はどう見ている?生活にはどんな影響がある?

投資家は、株価がさまざまなイベントで上下することを知っています。

株価は、「材料」があれば動きます。個別企業で見てみると、四半期ごとの決算発表や業績の見通しが語られることがあれば材料になりますし、新製品が出たり、情報漏洩があったりというのも材料になります。

そして、個別の企業に関わることだけが材料になるわけではありません。今回の大統領選や、イギリスがEU離脱を決めた「Brexit(ブリグジット)」などは、ことさら大きな材料として扱われました。理由は、みなさんもご存じのように、企業はそれぞれ国境を越えて仕事をしているからです。

海外の出来事も、日経平均を動かす

日本国内は景気が良くて車がよく売れたとしても、他の国の景気が悪くて販売がいまいちということになれば、その企業の売上げは厳しいものになるかもしれません。

ここで、具体例を見てみましょう。トヨタ自動車は、2015年3月期に897万2千台の車が売れたそうですが、日本国内での販売数は、そのうちの215万4千台に過ぎません。トヨタの最大の市場はアメリカで、1年間で271万台以上を売っています。日本を除くアジア市場でも148万台以上、それ以外にも欧米や中南米、中近東、アフリカなど世界中で自動車を販売しています。

参考:トヨタ自動車の販売台数

このように、企業によっては、日本以上に他国の景気の状況が業績に関わってくることがあります。他の国での販売状況によって、日本国内で取引している別の企業への発注量が影響を受けるでしょうし、そうなるとそういった企業の業績もまた変わってきます。

企業が利益を上げると、従業員や株主へ配分されます。働いている人は給与アップやボーナスなどの形の「いいこと」が起きるのではないでしょうか。

また、株を持っている人は、持っている株数に応じて配当が支払われるかもしれません(会社の方針によって配当は支払われず、会社の成長のための設備投資などに充てられることもあります)。

日経平均株価、日経225, 株価上昇 (写真=Thinkstock/GettyImages)

私たちにとっての「いいこと」は?

以上のことを踏まえると、「日経平均が上がると私たちにどんないいことがある?」という疑問に対して、筆者の考える回答はこれです。

「短期的な値動きは、直接投資していない人にはあまり影響はありません。ただ、株の値上がり・値下がりはその時の企業の業績がいいか悪いかを反映するので、日経平均が上がっている場合は日本の様々な会社の業績が良くなっていると考えられます。好景気がめぐりめぐって、勤務先の給与など収入面で『いいこと』があるかもしれません。」

ただ、「業績がよくなっても、うちの会社は給料あげてくれないよ」という方もいるかもしれません。そういった場合、業績の好調な企業を見つけて株を買うのも選択肢の一つです。配当がもらえたり、株が上がれば資産が素直に増えたりすることも期待できます。

この記事をシェアする

個性的な連載で「投資」を身近に

一つのテーマを深掘り、おすすめ特集