(写真=PKpix/Shutterstock.com)

これを読めば実践できる。積立投信のメリット・デメリット、おすすめの投資先4つ

積立投信で気長にのんびり投資をしてみませんか?

「将来のために資産運用でお金を増やしたい」
「でも、数千円くらいの少額から始めたい」

こんな方には、投資信託(☆)の積立がぴったりです。天引きの預金感覚で気軽に始められるにもかかわらず、預金よりも大きく増える可能性のある積立投信。上手に活用するためのヒケツを解説します。

「なんだか面倒くさそう」「で、何をしたらいいの?」と思っていた人でも第一歩を踏み出せるような、「ビギナーがやるべきこと」もお伝えします!

☆投資信託(ファンド)とは?
「投資家から集めたお金をひとつの大きな資金としてまとめ、運用の専門家が株式や債券などに投資・運用する商品で、その運用成果が投資家それぞれの投資額に応じて分配される仕組みの金融商品」です。(※投資信託協会より引用)

積立投信って何だろう?

毎月、同じ投資信託を決まった金額で購入して、口数を増やしていくのが積立投信です。

投資信託の基準価格(☆)が高いときには購入口数が少なく、低いときには購入口数が多くなり、結果として平均購入価格が割安となる方法です。

時間をかけて資産形成をしていきたいという方に向いた投資法といえますね。

基準価格とは?
投資信託の1口当たりの値段のこと。運用成果によって日々、変動している。(参考:女性が語る「資産運用が身近にある生活」って?セミナールポ

積立投信のメリット

一番のメリットは「少額から始められる」ことです。

例えば、SBI証券、カブドットコム証券、松井証券は毎月500円から購入できますし、その他にも1000円から可能なネット証券もあります。仮に500円で始めたとしたら、世界の株、債券、不動産などの資産へ分散投資をしても数千円。気軽にできますね。

第2のメリットは、「購入のタイミングを分散できる」こと。

「投資はタイミングが最重要」と考えている人は、投資の魅力を半分見逃してしまっているかもしれません。積立投信なら、商品の基準価格が上がれば評価額が増えるわけですから純粋にうれしいし、下がったときは一時的に評価額は減りますが、口数を多く買え、平均購入単価を下げるチャンス到来です。ここで平均が下がったおかげで、反転すればすぐ回復できるという期待がもてるのです。

「もっと下がったらどうしよう……」「戻るまでガマン!」といった精神的なストレスがない。筆者が積立投信を好きな一番の理由はこれなのです。

ちなみに「積み立て」がもっとも恩恵を受けやすいのは、いったん値下がりした後、回復するパターンです。いったん値下がりしたときにたくさん購入しているので、たとえ最終的に投資開始時の水準まで基準価格が戻らなくても、利益が出ていることはよくあります。

長期で積み立て続けていれば、大きな値下がりはどこかで経験すると思います。そんなときにやめてしまうのは損。積立投信は、値下がりもチャンスなのです。

積立投信のデメリット

一方、デメリットとしては、基準価格が右肩上がりで上昇していく相場のときは、得られる恩恵が少ないことです。

例えば、2012年末からのアベノミクス相場で日経平均株価は大きく上昇しました。2012年前半に一括購入しておけば2年くらいで2倍になりましたが、同じ期間、コツコツ積立ていると得られる利益は1.6倍くらいにセーブされてしまいます。

積立, 投信, とは, おすすめ, 利回り, メリット, デメリット, nisa, 手数料 (写真=Thinkstock/Getty Images)

積立投信の利回りは?

投資信託は預貯金とは違いますので、確定された利回り(☆)はありません。でも、過去の価格の推移を見ていくと、大まかな予想をすることができそうです。

例えば、投資信託の評価をしている「モーニングスター」のサイトで、年度別・資産クラス別騰落率(☆)(2003~2012年)から「年間トータルリターン平均の推移」を見ると、バランス型(1本で国内外の株や債券に分散投資するもの、☆)の平均利回りは4.461%。日本株式型の平均は9.362%でした。

この時期はリーマンショックを挟み、2007年、2008年のファンドのトータルリターン平均は、バランス型も日本株式型も以下のように大きくマイナスになっています。

バランス型=2007年:-12.50%/2008年:-24.88%
日本株式型=2007年:-28.57%/2008年:-35.63%

このように大きく下げた年があったにもかかわらず、平均では約4.5%、9%以上の騰落率が出ているのです。これなら、やってみる価値はありそうですね。

☆利回りとは?
投資をした金額に大して、どれくらいの利益を得られるかを表したもの。利回りが高いほど「お得」と言える。「優待利回り」「配当利回り」「不動産投資の利回り」などと使われることもある。(参考:2016年 優待利回りランキング!お得な投資先はココ!

☆騰落率とは?
騰落率とは、ある期間の始めと終わりとで価格がどれだけ変化したかを表すものです。例えば、価格が100円の運用商品が105円になれば5%の上昇、90円になれば10%の下落となります。(引用元:SMBC日興証券『初めてでもわかりやすい用語集』)

☆バランス型とは?
投資信託の中でも、債券や株、不動産などさまざまな種類の資産に投資をするもののこと。バランス型ではない投資信託には、「新興国の株ばかりで運用するもの」、日本の株ばかりで運用するもの」などもある。(参考:数が多すぎて選べない…そんなあなたに2016年「投信」ランキング10位→4位

積立投信にかかる手数料、諸費用

積立投信の手数料は、一括購入の場合と同じように、購入時の販売手数料や保有中の信託報酬などがかかります。購入時にかかる販売手数料は、毎月の積立金額の中から差し引かれる金融機関がほとんどですので、積立投信で購入できる金額は販売手数料を引いた金額となります。

例えば、毎月1万円積立、販売手数料3%の場合、実際の投資信託購入は9700円分となります。手数料はインターネット証券のほうが安い傾向にあります。その他の条件が同じようなら、安い証券会社を利用したほうがいいですよね。

NISAを積立投信に利用するメリットは?

NISA(☆)は、株式や投資信託などへの投資で売却益や配当金に課せられている20.315%の税金を、投資金額が1年に120万円までならば非課税にする制度のこと。

これまで、非課税期間が5年間しかなかったため、長期投資が前提の積立投信には向いていないと言われてきましたが、2016年12月、新制度「積立NISA」の導入が発表されました。

これは、購入枠の上限を40万円に引き下げる代わりに、非課税となる期間を20年に延ばすというもの。開始時期は2018年1月とされています。20年の期間があれば、積立にも使えますね。

☆NISAとは?
金融商品を売買する口座のことで、投資で出た利益に大して本来20.315%の税金がかかるが、NISAで運用すれば税金がかからないようになっている。もっと多くの人に投資をしてもらいたいと、政府がつくった。(参考:税金ナシ!NISA活用法と、お金のプロがコッソリ教える「お得」情報

積立投信ってよさそう!で、何をしたらいいの?

ここまで読んで、積立投信ってよさそう!と思われた方は、次にぶち当たる壁として、「で、何をしたらいいの?」ということがあると思います。

手順としては、まず証券口座を開き、次にネット証券であればWeb上のマイページから、対面型の証券会社であれば営業担当者から、投資信託を買い付けることになります。

ただし、証券会社の中には、「一部の投資信託しか扱っていません」というケースも。

そこで、証券口座を開く前に、自分はどんな投資信託がいいのかを見てみることをおすすめします。

積立に向いている投資信託って?

人それぞれ考え方がありますので、必ずしも積立に向いている投資信託があるわけではありませんが、筆者の考えとして、積立に向かないのは、一過性のテーマがある投資信託です。

過去にはIT関連株ファンドや、最近ではインバウンド消費関連の企業に投資する投資信託などが人気でした。こういった「〇〇関連」のような名前が付いた投資信託は、短期的な上昇を狙ったものが多く、流行が過ぎれば基準価格は下がることが多いものです。

長期投資で考えるなら、良好な運用実績があって積立を想定して設定されたものか、日経平均連動のような「インデックス型」のファンドがよいと思います。

☆インデックス型・アクティブ型とは?
投資信託の種類のこと。東証株価指数や日経平均株価といった指数の動きに連動するように運用するのが「インデックス型」。指数を上回ることを目標に運用するのが「アクティブ型」。一般的に、インデックス型の方が手数料が安いとされる。(参考:あなたの性格で選ぶ金融商品が分かります

積立に向いている投資信託4選

投資信託にはたくさんの種類があるので選ぶのはとても大変です。そこで、今回は投信ブログを書いている個人の方々の投票で決められた「投信ブロガーが選ぶ!Fund of the Year」から、特に積立に向いていると思うものを選んでみました。

ビギナー向け:国際分散投資ができるファンド

・セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド(セゾン投信) <96311073>
このファンド1本で世界30カ国以上の株式と、10カ国以上の債権に分散投資することができます。株式と債券の投資比率は原則として50:50。

低コストで全世界の資産に幅広く分散投資ができる手軽さと、債券も入っているため、株のみの投信よりは値動きが緩やかになる点が、ビギナーさんへのおすすめポイント。セゾン投信が運用、設定、販売までしている直販商品です。

中級者向け:主に株式に投資するファンド

・ひふみ投信(レオス・キャピタルワークス) <9C31108A>
・ひふみプラス(レオス・キャピタルワークス) <9C311125>
主要投資対象は国内外の株式。長期的な視点で調査・分析し、割安と考えられる銘柄を選んで投資しています。「ひふみ投信」は直販のみですが、同じ内容の「ひふみプラス」は一部の金融機関でも販売されています。

・三井住友・DC全海外株式インデックスF(三井住友アセットマネジメント) < 79311114>
信託報酬0.27%という低コストで、先進国だけでなく新興国まで、日本以外の世界の株式に分散投資できるファンド。「MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス(除く日本、配当込み、円ベース)」という指数に連動する投資成果を目指します。三井住友銀行の他、ネット証券で販売されています。

・結い2101(鎌倉投信) <9Q311103>
「投資は“まごころ”であり、金融は“まごころの循環”である」という独自の投資哲学を前面に出したファンド。「これからの社会に必要とされるいい会社」を探して投資するという、社会貢献の思いが乗せられた投資方針で運用されています。直販のみの取り扱いです。

自分のお気に入りをみつけよう!

筆者がおすすめと思うものを選んだら、直販(☆)の商品が多くなってしまいました。直販投信会社はセミナーなどを積極的に開催しています。運用会社と投資家との対話ができる貴重な機会ですから、保有者でなくても気軽に参加してみるといいですよ。運用者の顔が見えることで、投資ビギナーさんもより安心しやすいのではないでしょうか。

一度設定してしまえば、基本的に後はほったらかしでオッケーな積立投信。お気に入りをみつけて、長くお付き合いしていきたいですね!

☆直販とは?
銀行や証券会社など一般的に「販売会社」と呼ばれるところを通さず、投資信託を運用している会社が直接販売する投資信託のこと。手数料が割安であることや、運用している人との距離が近いことなどから、個人投資家からの人気も高い。

【積立投信についてもっと知りたい人はこちらも記事もおすすめ!】
5分でわかる!積立投資信託のアウトライン
どんな投信があるの?国内株式編
数が多すぎて選べない…そんなあなたに2016年「投信」ランキング10位→4位
年収300万円未満の女性におすすめする資産運用とは【アラサーと投資①】
こんなに優秀!ロボアド2選+α【スマホでできる資産運用「実践編」】

▲TOPページへ

この記事をシェアする

個性的な連載で「投資」を身近に

一つのテーマを深掘り、おすすめ特集